見出し画像

隠れ心不全に要注意 症状が出る前に気づき、悪化を防ぐには?

寒暖の差が激しくなってきた今日この頃、気を付けたい病気の1つとしてあがってくるのが心不全。私の父は、心不全で亡くなりました。家族や自分自身が元気で健康なときは、病気のことについて調べたり知識を身に付けようとすることはあまりないと思います。私もそうでした。父が病気になり、色々なことを調べていく中で、その知識が自分にあったら早い段階で父の病気に気付けていたのでないかと今でも思うことがあります。みなさんと、そのご家族が健康で過ごせますように!! 参考にして下さい(^^)

心臓や血管などの病気が原因で心臓の機能が低下する「心不全」。息切れやむくみなどの症状が起こる前の「隠れ心不全」の段階から心臓をいたわり、本格的な心不全に進行させないことが大切です。

心不全は、血液を全身に送り出す心臓のポンプ機能が正常に発揮できなくなる病気で、息切れやむくみなどの症状が起こり、徐々に悪化して命を縮める。近年では予防の重要性を明示するために、心不全の状態によってA~Dにステージ化され、進行度が分かるようになっています。
息苦しさなどの症状が表れ、一般的に「心不全」と認識されているのはステージCの段階ですが、その前の段階であるステージAやBの心不全予備軍、つまり「隠れ心不全」の段階からの対策の重要性が見直されています。ステージAは心臓の機能に異常はないが、リスクのある段階、ステージBは機能に異常があるが、症状は出ていない段階です。

心不全というと突然、息苦しくなって入院するイメージを持つ人も多いと思いますが、そうなるまでには長い年月をかけて徐々に心臓が悪くなっていることがほとんどです。

心臓には、機能の低下を補完して体を守る仕組みがあります。何とか“やりくり”してギリギリまで頑張るが、それがきかなくなって一気に症状が表れるのがステージCというわけです。
ステージは一方通行であり、後戻りはできません。隠れ心不全の段階で心臓をいたわり、ステージCに進めないようにすることが何より大切です。

ステージA・Bでは、心不全の原因となる病気を見逃さず十分に治療を受けることが大切です。原因疾患には高血圧や心筋梗塞、不整脈、心臓の筋肉の病気である心筋症、心臓の中の弁に異常がみられる心臓弁膜症などがあります。健康診断の血液検査や心電図などで指摘された場合には放置せずに必ず受診して下さい。

原因疾患の発症・進行を防ぐために血圧や血糖、コレステロールを適切に管理することも大切です。減塩や肥満解消、適度な運動、禁煙、節酒、ストレス軽減などの生活習慣の是正も心掛けましょう。

中でも高血圧は十分に治療しなければいけません。高血圧を放置すると心筋梗塞や不整脈などが起こりやすくなります。加えて近年は、血圧が高い状態が続くことで起こる高血圧性心不全が注目されています。強い圧力で血液を送り出し続けると、その過度な負担によって心臓の筋肉が厚くなる心肥大が起こり、その結果、心臓のポンプ機能が低下します。家での血圧測定を習慣化して、75歳未満であれば家庭血圧で最高血圧は125、最低血圧は75未満を目標として下さい。

息切れやむくみなどの症状があっても、疲れや年齢のせいと捉え、心不全の症状と気付かないこともあります。原因となる疾患を持つ人は、体調に常にアンテナを張り、それが心不全によるものではないかと疑うようにして下さい。
気を付けるべき症状は、体を動かした際の息切れや足のむくみの他、靴の紐を結ぶなどで前かがみになったときの息苦しさや、横になったときの息苦しさなどです。最近、枕を2個使って頭を高くして寝ているといったことがあれば疑ってみて下さい。
少しでもおかしいと思ったら、心臓の形や機能が分かる心臓超音波検査(心エコー)ができる医療機関で診てもらうことが大切です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?