マガジンのカバー画像

Photo Story

234
美しいと思った瞬間を瞬間をカメラでキリトリ、毎日ちょっとした小話と共に投稿しています。お暇な時にでもゆっくりご覧ください。
運営しているクリエイター

2023年12月の記事一覧

Photo Story|日入-ひいり-/Hiiri

「日入-ひいり-」 美しい空は きっと幾千年前から変わらないもの。 夕日が綺麗だと感じることも きっと太古の昔の人が見ていた感性と同じものかもしれない。 DNAに刻まれた感性。 夕日はそれを思い出させてくれる。 今日もとても幸せな1日だったと。 Photo Story昨日の出来事。 在宅での仕事がひと段落ついたので 近くの河原へと夕陽を見にいくことにした。 ついでにゴミ拾いも兼ねて。 年の瀬間近、 静岡はいつもより車通りが多く感じる。 きっとあちこちから

Photo Story|空翔-そらかける-/Sorakakeru

「空翔-そらかける-」 川辺で遊んでいたハクセキレイ。 写真を撮ろうと近づくと さっと飛び立ち駆け抜ける。 その瞬間はまさに颯の如く。 美しい羽を広げるその姿を捉えようと 長い長い戦いが始まるのであった。 Photo Story数週間前の翌る日。 パートナーと僕で 近くの河川敷を散歩していた時のこと。 その日はポカポカ陽気だったので 外で一緒に本を読もうとしていた。 ベンチに座って お互いそれぞれ本を手に取って 読書タイムが始まってから間も無くのこと。 一人

Photo Story|鶸色-ひわいろ-/Hiwairo

「鶸色-ひわいろ-」 キロロロロ。 河原を散歩していると 近くから変わった鳴き声が聞こえる。 ビィーーーーン。 こちらは地鳴きみたいな声だが 立派な囀りらしい。 その鳴き声の正体は河原鶸。 黄緑をした体の色は その鳥の名をちなんでひわ色とも呼ばれている。 弱々しいという意味の鶸とは 全くもって感じさせないくらい 木の枝の先で凛々しい顔して佇んでいた。 Photo Story最近日課にしているゴミ拾い。 この日も朝為事を始める前に 少しだけ近所の河川敷へと出

Photo Story|波壁-なみかべ-/Namikabe

「波壁-なみかべ-」 波が崩れるその一瞬 波壁は美しいエメラルドグリーンに輝く。 時には魚影が写ったり 時には泡が模様となったり 波壁が映す世界も一つのアート作品。 Photo Story前回までの続き。 波の写真の中でもう一枚お気に入りのものがあった。 それは波壁の写真。 最初の導入分にも書いたが 波壁が崩れる瞬間も好きだが 崩れる前の一瞬も好きだったりする。 海の真っ青も好きだけど この透明度があるエメラルドグリーンが 何よりも心地よいカラー。 色とか

Photo Story|巻波-まきなみ-/Makinami

「巻波-まきなみ-」 ザッブーン。 波壁がアーチを描きながら 崩れていく瞬間がとてつもなく美しい。 波頭がまだ崩れないまだ崩れない・・・ このギリギリで堪えながら ザッブーン。 轟音であっても騒音ではない。 どこか心が洗われる瞬間。 Photo Story冬至の翌朝の出来事。 牧之原市鹿島ビーチにて 日の出を見てゴミ拾いを少しして、 車の中に戻った。 エンジンをつけて 暖房をフル回転させる。 指先は真っ赤になっており感覚がない。 写真に夢中になっていて

Photo Story|砂海-すなうみ-/Sunaumi

「砂海-すなうみ-」 海に広がる自然の砂浜。 風に吹かれ、 さらさらさら。 光に照らされ、 きらきらきら。 小さな小さな砂つぶたちが 優しくにっこり微笑んでいるようだった。 Photo Story前回前々回の続き。 冬至の翌朝の日の出シリーズ。 海の写真撮影を終えて、 車に戻ろうかとしていた頃合い。 ポッケに小さなスーパーの袋があったので、 こんなに美しい世界を見せてくれたから 少しばかりゴミ拾いをすることに。 とは言っても ここの砂浜はほとんどゴミがない。

Photo Story|陽光-ひのひかり-/Hinohikari

「陽光-ひのひかり-」 朝日が昇り、 暖かな光が體《からだ》を包み込む。 海には光の路ができ、 太陽までの道のりを指し示すかのよう。 何も考えなくていい。 何も思わなくていい。 ただそこには どこまでも広がる海と暖かな太陽の光だけだった。 Photo Story前回の続き。 冬至の翌朝の光を浴びて |體がほんの少し温まった頃合い。 サーファーたちもいつの間にか数を増やし あちこちで波に乗っているようだった。 太陽の力って本当にすごいなと。 改めてお日様のエネ

Photo Story|日出-ひので-/Hinode

「日出-ひので」 冬至を迎えた翌日の朝。 遠い海の地平線の彼方から ゆっくりと太陽が昇ってくる。 凍てつくような寒さの中 太陽の光が差し込んだ瞬間 體がじーんと暖かくなるのがわかった。 愛のある優しい温もり。 改めて太陽にありがとうを。 今日から少しずつ昼が長く夜が短くなっていく。 新しい一年の幕開け。 Photo Story朝は3時に目が覚めた。 仕事をしなけりゃならなかったけど ついつい夜は早めに寝てしまったからだ。 とはいえまだ深夜。 横で寝ている

Photo Story|尉鶲-じょうびたき-Zyobitaki

「尉鶲-じょうびたき-」 ヒィッ、ヒィッ、ヒィッ、ヒィッ、ヒィッ。 甲高くも透き通るような声。 声がする方向を探してみると 黒と白と橙の羽を纏ったジョウビタキの姿が。 冬に日本に飛来する冬鳥で 彼らは群れて行動はしない。 それぞれ縄張りを作り 越冬に備えて餌場を死守するようだ。 可愛らしいその姿にしばしの間癒されていた。 Photo Story昨日は冬至。 最も昼が短く最も夜が長くなる日だ。 冬至は太古の人々たちからしても とても大切にされてきた日だったよう

Photo Story|磯鵯-いそひよどり-/Isohiyodori

「磯鵯-いそひよどり-」 藍色を纏ったヒヨドリみたいな鳥。 海岸の磯でよく見られることから その両方にちなんで磯鵯と名付けられた。 美しいのは見た目だけではなくて なんといってもその歌声。 複雑で長い旋律を透き通る美声で歌い続ける。 まさに幸せの藍色の鳥。 Photo Storyちょうど昨日の話。 ゴミ拾いのため大井川に出向いていた。 この日は風がきつく スマホで調べると風速10m前後予報が出ており ただでさえ冷たい風が体を凍てつくようだった。 それでも宮沢

Photo Story|哀空-かなしぞら-/Kanasizora

「哀空-かなしぞら-」 美しすぎる薄明時の空。 空に浮かぶ雲たちが朱色に染まり、 青と赤の調べが絶妙なハーモニーで 空を映し出していた。 どこか切なく哀しい氣持ち。 なんでこんなにも美しいんだろう。 なんでこんなにも悲しいんだろう。 なんでこんなにも優しいんだろう。 いろんな想いを浮かべながら ため息がひとつ。 日没後の刹那のひととき。 ただひたすらに黄昏に染まっていた。 Photo Story今の自分は色々と切り詰めていることが多い。 ほぼ一日を在宅ワー

Photo Story|雀彩-すずめいろ-/Suzumeiro

「雀彩-すずめいろ-」 冬が訪れ いつもより強い河風で凍える今日日。 そこに生える植物たちも枯草色へと染まる。 その枯草に 雀たちが群れを成して止まっていた。 彼らは 冬はできるだけ集まることで みんなで暖を取る習性がある。 枯草に止まる雀。 まさにそこに映える彩りは雀色だった。 Photo Storyここ静岡も先日から一気に寒くなり 我が家もようやくストーブがつきはじめた。 僕自身は寒さに強い方なので 多少冷えてもなんてことはないけども パートナーは寒さが

Photo Story|石蕗-つわぶき-/Tuwabuki

「石蕗-つわぶき-」 初冬に咲く黄色い花。 花虻が1匹 冬に備えてたくさんの蜜を吸っていた。 口の周りに黄色の花粉をまとい 次の花へ次の花へと飛んでいく。 花虻がいなけりゃ植物は受粉ができず、 花が咲かなけりゃ花虻は生きることができず。 まさにお互いにとってかけがえのない存在。 Photo Storyつい最近の話、 不定期だったゴミ拾い活動を できるだけ毎日しようと取り組み始めた。 今は近所の大井川の川沿いを中心に拾っており、 なぜ川沿いをメインにしているかとい

Photo Story|仏坐-ほとけのざ-/Hotokenoza

「仏坐-ほとけのざ-」 春の野原を彩るホトケノザ。 けれど今の季節は冬。 花を咲かすには気が早かったようだ。 しかしこの日はポカポカ陽気。 そりゃ季節も間違えるのも仕方がない。 しばし春の香りを ひと足さきに楽しむとしよう。 Photo Story近所の道端シリーズ。 前回紹介した胡瓜草の花。 実際この花は春に咲かせる花。 今回紹介するホトケノザの花。 これもやはり春に咲かせる花である。 ここ静岡は連日暖かい日が続いていた。 河原を散歩していても モ