半分のパピコ

仕事でもやもやしている様子の夫。
「マッサージして?」など、甘えてくるのだが、相手が悪い。なにせつわり中の私である。「むり…ごめんけど…」といってまた布団に戻る。仕事が終わって「食べられそうなもの」を買ってまっすぐ家に帰ると、食べられるものを食べて、すぐに寝る生活を送っていた。

いつも夫は日が変わる頃に帰ってくるので、帰ってきたタイミングで私も一度起きるのだが、だいたい寝てた反動で気持ち悪くなってしまう。化粧落として歯だけ磨いて、うめきながら布団に戻る。

そんなこんなで
「やさしくしてあげれてないなぁ」
なんて思っていた。

今日は「何か食べられそうなもの」を買ってき忘れてしまい、一度寝て、とにかく食べなきゃと起きて冷凍庫を開いた。

そこには半分の「パピコ」たちがいた。

そういえば昨晩も、夫は一人でパピコを食べていた。わたしに半分あげるつもりで買ってきてくれてたのかな。なんか聞いて欲しかったのかな。(今、お酒飲めないし食べ物もままならないけれど、パピコの半分はこないだ食べられていたから)

そんなことを思って、今夜はできるだけやさしくしてあげたいのだが、なんとか食べた遅い晩御飯のうどんの気持ち悪さで泣きながら布団の上で転がっている。早く帰ってこないかな。

………
と、思いつつ寝落ちしたら朝の4時ごろ帰ってきた。どうやら同僚とやけ酒していたようだ。残っていたパピコをかじり始める。(あ、それ私のじゃなかったんか)

アルコールの臭いがする息に吐きそうになるも「今日はやさしくする」と決めていたし、相変わらず鬱々としている夫の言葉を聞きつつなんとか眠る。反対側を向かざるをえなかった。

今日は、2回目の病院での検査だ。
心拍確認ができたら流産リスクが15%→5%に下がるらしい。待ちに待っていたので、緊張する。

家の近くの評判が良い産婦人科を探したが、初診なので予約ができず、直接9:00に来てくださいね、と言われていた。開院のタイミングでないと、混みますので、と。

夫も来るといってくれたので、一緒に向かうのだが、昨夜からの今日で、「先に行って…」などと寝ぼけて言うので悲しかった。

結局一緒に9:10頃に出て、タクシーは悲しくなるほどなかなか捕まらず、病院に着いた頃には20分過ぎ。すでにかなり並んでいて

「1時間半〜2時間待ちです」

あーあ。
あーあ、となってしまう。

そんなこんなで、待合室である。
やさしくしたいのにな。

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