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学生はホステスじゃない

旅行大手エイチ・アイ・エス(HIS)によるキャンペーン企画が猛烈な批判を受けて頓挫した。 

問題になったのは東京大学の女子学生が飛行機の機内で隣に座って勉強を教えてくれるというキャンペーン。 

子どもたちに宿題をやってもらうなど、家族連れで楽しんでもらえると考えて実施しようとしたものだった。 

しかし、同社が11日午前11時にキャンペーンを発表すると、直後から「学生はホステスじゃない」などと批判的な意見が殺到。 

企画はすぐに中止されることになった。

東大美女図鑑の学生が機内同乗する企画、批判受け中止に

企画の問題点

主催者側の意図は、あくまで家族連れで楽しんでもらえることにあり、あからさまに「女性の性的な面を接待の道具に使う」という意図があったわけではない。

ただ、結果的には、学生をまるでホステスのように扱っているように受け取られ、多くの人たちから批判を受けることになった。


 誤解を招いた直接の原因は、キャンペーンの文言にある。

告知文の冒頭には「お隣いいですか?」というキャッチフレーズがあり、学生をまるでホステスのように扱っていると思われても仕方がない面があった。

この文言は当初の「家族連れで楽しく過ごしてもらう」という趣旨よりも、「より多くの人にこのキャンペーンを知らせたい」という欲に駆られて作成されたものだろう。 

また、企業側に「性差別」に対する危機管理がなされていなかったことにも原因がある。

他の批判を受けた広告

「性差別」が問題になったのは今回のケースが初めてではない。

以下のニュースを読むと、日本社会の中で、「性差別」が大きな問題として注目されていることが分かる。

「女の子は頭からっぽでいい」がクールジャパンなのか?

HKT48の『アインシュタインよりディアナ・アグロン』の歌詞が女性蔑視的であるとして、ネット上で大きな批判を受けたことを記事にしたもの。


少女への『声かけ写真展』という非道を許して良いのか?

東京都世田谷区の『IID 世田谷ものづくり学校』にて行われた「声かけ写真展」がネット上で波紋を呼んだことを取り上げた記事。


エイチ・アイ・エス(HIS)は、こうした社会の動きを正確に把握していなかったのではないだろうか。

企業は社内だけでなく、外部の環境にも目を向けておく必要がある。

グローバル化が進んだことで、日本の性差別的な面が注目されるようになり、「性差別」に対して厳しい視線が向けられていることを忘れてはならない。

企業が行うべき効果的な対策は何か

今回のケースでは、広告の仕方に「性差別」的な要素が多分にあったにも関わらず、社内でその問題が提起されることはなかった。

本来であれば、いち早く問題点を指摘し、正式に発表される前に中止されることだったに違いない。

だが、そのような自浄的措置がとられなかったことを考えると、「性差別」に対して非常に疎い人物たちが中心となった組織構造になっている可能性が高い。

おそらく組織の中核は男性中心であり、女性的な観点が無視される傾向があったのではないだろうか。


現在の日本社会では女性の活躍がめざましく、女性的な観点を取り入れて業績を伸ばす企業も多い。

また、女性が活躍できる場を提供することは、企業そのものの成長にもつながり、今回のような不祥事を避けることにもつながる。

社内の人材を最大限に活かすためにも、改めて組織を見直し、改革する必要があるのではないだろうか。




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東大美女図鑑 - STEMS UT

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