フォローしませんか?
シェア
山羊アキミチ
2023年8月7日 23:17
代車のカーレディオからドナドナドうまく拾えない周波数ドナドナドとぎれとぎれにドナドナドきっと昔の女性の声白い丸襟のブラウスドナドナド…ドナドナド…八月の真っ青な空がやけに無神経で泣けてくる乾いた円盤が回るドナドナド透き通った田園にドナドナド行けども変わらぬ景色ドナドナド荷台の売られる牛たちが何も知らずに尾を振ってドナドナド…ドナドナド…時速50キロの
2023年7月24日 12:50
墓を素手で磨く七月の太陽を含んだ御影石てっぺんから水を少しずつかけるはねた水滴は速乾性生地のズボンを濡らす墓石は人肌のぬくもり撫でてぬめりを落とす話しかける謝りながら、照れながら左右対称の花を整える一際眩しい赤と黄色の髪飾りいつしか祖母の横顔をみている夏の午前の墓参りこどもの頃はあんなに怖かった場所なのに風はみせてくれる囲んだ木々の
2023年7月11日 19:41
読めない名前に囲まれていつの間にこんなに遠くまで来てしまったのか遡れるまでたそがれて夏の行進、出発だ吹奏楽の太鼓にあわせ手を叩く時折鼻の下の汗をハンカチで拭い委ねられるまで漂って夏の行進、休みもせず若い力で膨れ上がる入道雲耳に線を引いたひこうき雲夏の行進、胸を張れ