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【詩】夏の行進

読めない名前に囲まれて
いつの間に
こんなに遠くまで来てしまったのか
遡れるまでたそがれて

夏の行進、出発だ

吹奏楽の太鼓にあわせ
手を叩く
時折鼻の下の汗をハンカチで拭い
委ねられるまで漂って

夏の行進、休みもせず

若い力で膨れ上がる入道雲
耳に線を引いたひこうき雲

夏の行進、胸を張れ


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