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ご飯のかたさ

外出先でランチを食べる時、時々定食屋さんを利用します。

珍しいお料理ではないけれど、定番ですから外れが少ない。

主菜の量が結構多いので、満足感があります。
定食にすると、ご飯にお味噌汁、漬けものがつくので、ありがたい。

嬉しいのは、ご飯の種類が選べるお店が増えてきたことです。
白米か五穀米、あるいは雑穀米。
それだけ健康に気を遣っている方が多いのでしょう。

私もどちらにしますかと聞かれたら、つい、五穀米と答えてしまいます。

五穀米は見た目が濃く、色々入っている感をアピール。しっかりした歯応えが特徴です。

お料理によっては、白米の方が合うかもしれないのに、何となく五穀米の方が良さそうな気がする。ちゃんと考えていないのかもしれません。

私の隣に座って食べていた方は、かなり年齢が高く、疲れたような声で、「食べにくい」と、つぶやいていました。

その声があまりにも悲しそうだったので、思わずそちらに視線を向けると、お箸を持ったままため息をついているのです。

歯が弱くなってくると、普通に炊いたご飯でも歯応えがありすぎるらしい。

五穀ご飯でも柔らかければいいのですが、かためのお店が多い。
それは、白米も一緒です。

ふっくら炊き上げたご飯は、美味しいけれど、かたいと食べるのに疲れてしまう。

「一口、30咀嚼」
(50咀嚼という意見もあり)

できるだけ、たくさん噛みましょうということですね。
胃に負担をかけないためです。

急いでご飯を食べると、お腹が痛くなったりすることはありませんか。

柔らかいうどんならともかく、普通の定食を短時間で食べようとしたら、早食いになるしかない。
そうすると、必然的にちゃんと噛まなくなってしまいます。

私はもともと食べるスピードが遅いので、食事時間が少ないのは辛い。

時間を気にせず、自分のペースでゆっくり食べる。
これは権利の一つだと思います。

それを守るには、ご飯のかたさも重要な要素。
かたくて量が多かったら、見た途端にため息をついてしまうかもしれません。

自分で作る時はいいのです。
体調に合わせて水加減ができますし、いざとなったらお粥にすることも可能。

外食するときにその柔軟性があれば、もっと楽しめるでしょう。

〇高齢者で、歯が弱くなっている。
〇現在、歯を治療していて固いものが食べられない。
〇体調不良。
〇退院したばかりの人。

誰もが万全な健康状態で食事をするわけではありません。
用意するお店は大変かもしれませんが、多少お値段が高くなってもかまわないという方はいると思います。

食べたい気持ちに応えられるご飯であってほしいですね。


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