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「広報」と「採用広報」の違いは何か?アカツキの採用広報3つの事例で考える

この記事は、『アカツキ人事がハートドリブンに書く Advent Calendar 2020』 の 23日目の記事です。
前回はやざきさんの「中途採用エージェントと一緒に採用するために人事ができることを模索している話」でした。

みなさん、はじめまして。
アカツキ広報室の鶴岡です。アカツキで広報やAkatsukiVOICEというメディアの運営を担当しています。

世の中を変える、風を大きく起こす人が大好きで、聴く仕事、書く仕事をしてきました。アカツキには3年前からジョインしています。

今日はそんな私が「広報」と「採用広報」の違いは何か?という疑問について、アカツキの採用広報3つの事例も紹介しながら考えてみたいと思います。

まず先に「採用広報」とは何か?という問いに対して私なりの解釈をお伝えすると、「採用広報は総合格闘技のようなもの」と考えています。そして、とても難易度が高いマーケティングだとも考えています。
難しいからこそ、企業の事例に学ぶことが多いはずなので、同じく採用広報を仕事にする方のお役にも立てたらうれしいです。

こんな人に読んでもらいたい
・採用広報を担当している人事&採用パーソン
・採用広報を担当している広報パーソン
・採用広報を担当しているマーケター
・ベンチャーで採用も広報もマーケも兼務している方

「広報」と「採用広報」は何が違うのか?

採用広報の仕事をされているみなさん、「広報」と「採用広報」は何が違うのか、疑問に感じたことはないですか?言葉の定義がゆらぎがちなこの2つの仕事は、前提なしに会話をすると少し混線することがあります。

私は大きく考えて「広報」と「採用広報」はニアリーイコールだと捉えています。アカツキのように採用を積極的に行っている企業においては特に言えることですが、企業における広報活動は株主、取引先、顧客、学生など幅広いステークホルダーと対話するものでありつつ、広報担当者のまなざしとしてはシンプルに「未来の仲間」に向いていると思うからです。

ですが、広報といっても企業広報、サービス広報、採用広報で必要なスキルセット、ゴールと目標設定、社内外連携のあり方は異なります。それぞれ仕事の物量も多くなると、全てを広報一人でというわけにもいかず、採用広報を専任で行う人を配置する必要が出てきます。

採用広報は採用、ブランディング、マーケティング、PRの総合格闘技

「採用広報」はゴールが「社員の採用」という一般的には人事部の領域の仕事でありながら、仕事内容としては採用、ブランディング、マーケティング、PRという幅広いスキルと道具を使う総合格闘技なところに難しさがあると思います。

もし仮に、スーパー優秀な採用広報の担当がいたとしても、物量も多い採用広報の仕事を回すとなると社内連携が重要になります。逆に言うと社内にどう採用広報の体制を整えるかで、その企業の採用広報に強みや個性が出てくる気がします。最近では大手企業のマーケティング担当を引き抜いて採用広報をしている企業もあります。


みなさんの会社の「採用広報」は、どんな体制で、どんなスキルセットの人が担っていますか?

採用広報は難易度が高いマーケティング

「採用広報」は、未来の仲間に自社に加わってもらうという、とても難易度が高いマーケティングではないかと思います。「採用、ブランディング、マーケティング、PRの総合格闘技」と言いながら、ここでマーケティングとするのは、採用広報のゴールが人を動かす、態度変容を目的においた活動であるからです。

余談ですが、私は以前、海外からの訪日客を増やすマーケティングの仕事をしていました。その時は、地球の裏側から高い費用をかけて人生一度の訪日旅行をさせる難しさに四苦八苦しました。日本の美しさやおもてなし力をアピールするだけでは、ターゲットの態度変容はまず起こらないからです。

採用広報に携わってみて、仕事の難しさはそれをさらに上回るのではないかと思っています。その人の一生を左右する「就職」「転職」を決意してもらうまで、長く重い態度変容の歯車を噛み合わせて回すのは並大抵のことではありません。仮説で設計した見えない歯車のかみ合わせ結果でPDCAを回したくても、新卒だとサイクルが1年に一度でリセットされる、数字が取得しにくいといった課題もあります。また、景気動向などの外部要因だけでなく、採用担当やエージェントのよい意味での属人的なパワーも影響が大きいため、変数は複雑です。

一方で、採用広報のやりがいを感じることも多々あります。才能あふれる、個性豊かなメンバーが新入社員やキャリア採用で入って来てくれると、こうした仲間をもっと増やしたい!まだ見ぬ未来の仲間に呼び掛けなくては!という強いモチベーションも湧き上がってきます。

採用方法の難しさとおもしろさ。ここを突き詰めていく「採用広報」はとてもやりがいのある仕事だと思います。

アカツキの採用広報の事例を3つご紹介します

アカツキは、採用した人を受け入れる事業部、採用チーム、広報室で連携しながら採用広報をしています。ですので、広報室だけが採用広報を担っているわけではありません。ここでは、私たち広報室が携わった採用広報の仕事の中から、3つの事例をご紹介します。

1)新卒採用サイト2022

今年リニューアルした2022の新卒採用サイトです。
広報室ではサイト内のインタビュー記事の制作を中心に携わらせていただきました。今回、3つの方法で記事を作り分けてみました。

1)ヒアリングから同席
2)フォームに記載してもらったテキストを編集
3)ヒアリングの音源だけもらって編集

それぞれ一長一短ありますが、個人的には、顔が見えないインタビュー記事の編集は難しいので、ヒアリングから1本1本同席して制作していく方がよいかなという結論です。
インタビュー記事の制作を外注せず、社内制作したのも今年の特徴です。手間はかかりますが、新卒1年目のインタビューを通して、大学生のインサイトや入社後の気持ちの変化を理解することが、広報としては大事なインプットになります。インタビューされる方も、自分の言葉を自分で操ることの練習になったり、言語化して整理されることもあると思います。

2)Forbesにインタビュー記事を掲載

新卒採用のロールモデルとなるメンバーを聞き役として、業界のトップランナーにエンターテインメント業界で働くということを探る記事を作りました。オウンドメディアではできない、外の視点で書いてもらうからこそできることを考えました。
自社自慢にならず、問いを投げる。私たちの未来の仲間であれば、この問いにきっと反応してくれるんじゃないか。新卒採用といいながら、キャリア採用の方にも届くといいなと思って作った記事です。


3)ゲーム事業部特設サイト

アカツキは今年10周年を迎えるにあたり「ゲームを軸としたIPプロデュースカンパニー」としてグローバルに突き抜けることをメッセージしてきました。その発表の場の一つとして、アカツキのゲーム事業部特設サイトを6月にオープンしました。キャリア採用で候補となるゲーム業界の方向けに、アカツキのゲーム事業をより理解、共感していただくことを目指したものです。


広報室では「冒険が始まる。さあ、僕らと一緒に、輝くゲームの未来へ。」といった各種コピーや、インタビュー記事の編集に参加しました。これも、サイト制作だけ参加していたら難しかったかもしれません。サイト制作の何ヶ月も前に、1日使ったゲーム事業部のオフサイトに参加させてもらっていました。事業部のみなさんの言葉、ニュアンス、表情含めてインプットしていることで、イメージが膨らみ、コピーに使う言葉のリズムと表情のイメージが湧きました。

「採用広報」を通して探る、企業理解

上記3つの事例は、広報チームはコンセプト整理など上流から参加はさせてもらってはいますが、事業部、採用チームが主体となって動いたものであり、多くの関係者の仕事の連携によって成立しているものです。

広報が採用広報に参加させてもらうことで、事業部が求めている・大切にしていること、採用チームが重きをおいている・やりたいことを、背景や思いを含め理解することができます。手法は毎年更新していくものですが、上流にある企業理解、求める人材像の理解は積み重ねていくものだと思います。その「採用広報」を通じて得た企業理解は、企業広報やサービス広報など「広報」の仕事全般にももちろん役立ちます。

「広報」と「採用広報」。呼び方や目的、体制などに違いはありますが、この難しくおもしろいテーマを来年も事業部や人事部の仲間と一緒にチャレンジしていきたいです。

最後に。広報の採用広報を少しだけ。

アカツキ広報室では、私たちと一緒に働く広報メンバーを募集しています。
この難しくおもしろい仕事、アカツキでやるからこそさらにやりがいがあるんです。ご興味ある方はぜひ、Wantedlyもぜひのぞいてみてください。


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