休めなかった理由
どうしてパニックになったのか
ずっと分からなかった。
特に強いストレスを感じていたわけじゃなく、むしろ充実していると思っていたから。
でもこの半年で、少しずつ分かってきた。
私は全然休めていなかった。
休むなんて簡単に出来そうなのに
なんで出来なかったのか考えてみた。
①達成感を得たい
いつからか、やりたいことが多すぎて
「どうやって時間のやりくりをするか」
「ながら、で出来ることは何か?」
そんなことばかり考えるようになった。
元々、好奇心旺盛なところはあったけど、
子ども達が産まれてから
「やりたい時にやれない」ことが増えたのが大きな要因な気がする。
「やりたいこと」は
心からやりたいことだけじゃなく、
「やれそうなこと」というものがたくさん含まれていた。
とにかく達成したい気持ちが強くて、気になる程度のことでも片っ端から詰め込んできた。
その結果「やりたいこと」はどんどん増えていた。
②イライラしないために
イライラするのは自分が満たされないからだということを知ったことも大きかった。
産後のホルモンバランスのせいもあったと思うけど、イライラしやすくて、家族に当たっては自己嫌悪に陥ることが多くあり、どうにかしたいと思っていた。
本来なら
やりたいことをやる
↓
ストレスが減る
のはずが、
自分のストレスを減らす
↓
やりたいことをやる
とやじるしが逆転してしまったことで、とにかく詰め込むことに必死になってしまった。
やりたいことをしながら
家事をして
子育てをして
どの自分も満足させるためには
休んでいたら時間が足りないと思ってしまった。
③無駄か、無駄じゃないか
いつからか、楽しいと思って始めたことも
何か成果が見えないと「時間を無駄にしている」と思うようになった。
だんだん「やりたい」かどうかよりも、
成果が残るもの、無駄じゃないと思えるものに執着するようになった。
パニック発作が起こる少し前くらいから
オンラインサロンの運営の仕事を始めた。
これがとても楽しくて、やりがいを感じた。
何より仕事は「無駄じゃない」。
だから余計にのめり込んでしまった。
やりたいことをやることで、
家事や子どものことが疎かにならないよう、
それまで以上に全力で全てのことに向き合うようになった。
元々感じていた、
達成感を得たい、イライラしたくないから自分のやりたいことをしたいという気持ちで、限界ギリギリだったのだと思う。
そこに「無駄じゃない」仕事が現れて、
それは2つの気持ちを満たすものだったから「休む」という選択肢を捨ててしまった。
この頃は疲れもほとんど感じなくて
常にスイッチオンだった。
休む=悪、となってしまっていた。
それでも休めない
パニック発作が起きてからは今まで通りに動けないことが増えた。
それでも休むことがなかなか出来なかった。
「やりたいことをやる」というより
「不安から逃れるために何かをする」
そんな気持ちで必死で没頭できることを
探していた。
この頃には
「休みたいけど休めない」
「ぼーっとするのが怖い」という感じだった。
常に何かしていないと不安で、
とにかく休んで…と言われても、
どうしていいか分からなかった。
「考えすぎるのは暇だから」
そんな言葉も自分を追い詰めた。
思考がおかしくなっていることにも気づけず「私は暇だからいけないんだ」と休みたい気持ちには気づいていたのに、見ないふりをした。
強制的な休み
ある時、感染症でもない、謎の高熱で本当に最低限のことしか出来ない日が3日続いた。
その間も焦りは感じていたけど、身体がついていかず強制的に休むことになった。
仕事はもちろん、家事もしない。
子どもたちの相手も最低限。
ただひたすら転がってボーっとして過ごした。
すると、だんだん焦りが消えてきたことに気づいた。
いつも「何かやらなきゃ」に支配されていたから「何もしたくないなー」と思えたのは久しぶりの感覚だった。
その時にたまたま読んでいた本で
「やりたくないなー、でもやらないと」と
感じたら、さらに休んだ方が良いと書いてあった。
しばらく休んだことで、いろいろ溜まっていたし「やらないと…」と思うことはあったけど、幸いにも「やりたくないな」という気持ちが戻ってきていたので、やらずに済むことを手放してみた。
そうしたらまた心が軽くなるのを感じた。
「やりたくない」という気持ちに救われる時がくるなんて…。
そうして休んでいるうちに、だんだん「やりたい」という気持ちを湧き上がってきた。
この時初めて、今まで感じていた気持ちは
「やりたい」じゃなく「やらなきゃ」がほとんどであったことに気づいた。
自分を追い込む思考
私は元々アクティブな人間ではない。
どちらかというと、のんびり(ぐーたら?)
していることが多かった。
それなのに気づいたら「常に何かに追われ、焦り続けている自分」がいた。
ずっと家にいるのに分刻みのスケジュール。
(自分で組んでるわけだけど)
お昼寝はコントロールが出来ない。
(もはや気絶)
こんな状態でも「仕方がない」「普通」
そんなふうに思っていた。
たぶん周りと比較していたのも休めなかった原因の1つ。
(あれ、4つ目出てきた)
よく分からない「誰か」と比べて、
これくらいはやらなきゃと縛られていた。
自分のキャパシティが狭いこと、私は出来ない人間だと認めることが怖かったんだと思う。
でも出来ないなりに、よく頑張ってるよ。
それでいいじゃない。
常に何かを得ようとする道から降りてみよう。
今は少しだけ、そんなふうに思えるようになってきた。
休んでみると「休む」ってそんなに難しいことじゃない。
何言ってるんだろうって感じがするくらい。
でも渦中にいると本当にいろんなことが自分では気づけないんだと分かった。
今だけかもしれないけど、
「あーめんどくさいな」「やりたくないな」という気持ちが愛おしく感じる笑
どんな気持ちにも意味があるんだな。
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