休学期間に離島海士町で7カ月過ごして、本当に良かったと改めて思う6つのこと
暖かくなりましたね。
今年は実家の12歳になった愛犬とともに
桜を見上げています。🌸
どこで見るか、
誰とみるか、
を毎年少しだけ気にしています。
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あっという間の島で暮らしていた7か月間。
春夏秋。
島を離れてから5か月が過ぎるが、
お正月や家族旅行で島を3回ほど訪れ、
「お帰り!」「あれまだいたのかね!」
なんて、島に住む好くしていただいた人たちに声を掛けてもらう。
なんと幸せなことだ。
7ヶ月いたから、ひと記事では収まらないぐらい
毎日、濃密な時間を過ごしました。
書き記したいことをとりあえず。
1.暮らしを楽しめるようになったこと
島に来る前はドラマを見たりスマホを見たりする
生活だったが、
島に来てからはドライブしながらアジサイ観賞をしたり、アジサイキャンドル切ったり、竹で工作したり、魚釣りに行ったり、魚をさばいたり、山菜取り、と、暮らし方が変わりました。
(あくまで自分の楽しみ方!)
一見、田舎だからできることだよな、
と思ってしまうけれど、
結局はどこにいても、都会であったとしても自分次第で似たようなことができる気がします。
そのほかにも、家の周りの草刈り機を使って草を刈ってみたり、
家の庭に生えている果物で何か作ってみたり、
廃材で棚を作ったり、心にも優しい時間でした。
知っているようで知らないことを
近所の方や友達が教えてくれた。
夏は休日に、仕事終わりに海に行きました。
沖縄の海とも違って、きれいだから、ぜひ(^^
2.畑を始めたこと
シェアハウスの横の家の人に、畑やりたいんですよね、あの草むらを耕すのにどうしたらいいですかね~
なんて話していたら、ここ使っていいよ!って言ってくださって、はじまった畑ライフ。
長靴と帽子をかぶって毎朝のように畑に行き、しゃがみこんで植物を観察。草を取り、水をあげて。
ニワトリもいたので挨拶して。
土壌もよいおかげで、植物はどんどん成長する。
ひまわりは、自分の背よりも大きくなった。
わが子の成長のように感じていた。
カラスにトウモロコシをすべてかっさられたり、
オクラが枯れたと思っていたのに、
持ち直して倒れてしまうほど立派に成長したり。
そんな可愛い野菜たちを
好きな人たちにおすそ分けするのも、
うちの子です~(かわいいでしょ)みたいな!
そんな時間が幸せでしかなかった。
毎朝畑にいると、ご近所さんとあいさつして頂きものをいただいたり、何育ててるの~っていうところからコミュニケーションが生まれたり、早くネットしないとカラス来るよ!って教えてくださったり。
しまいには、うちの子今こうなってる!なんて写真見せ合って。
島を離れた今、私が植えた大根やルッコラ、水菜、玉ねぎは元気に育ってくれているかな。
農家さんの大変さ、食べ物の価値、足元にある幸せを見つけることができた時間だった。
以前書いたもの↑
3.本当に美味しいものにであえたこと
とあるかたとご飯を食べているときに、
本当のおいしいって何だとおもう。と問いかけられた。
そこから、ご飯を食べるたびに考えました。
同じものであっても、
周りの環境・料理が載っている器・料理の情報を
知ってるか否かでも変わってくるだろう。
高級レストランで食べるご飯もおいしいけれど、
手のこもった想いのこもったあたたかいご飯が大好き(^^)
だと改めて気づくことができました。
4.やきもの教室に参加し、土と見つめ合って
海士町で作陶されている勇木さん
ご家族も仲良くしてくださり、出会って話をした瞬間にこの人素敵!って
一目惚れしたかのようでした。
お家も近く、いろんなタイミングでお会いし、
勇木さんの人柄に惹かれて、
花器を買いたいと言っていた矢先に、
1年に一度、3か月以上かけて
‘‘本気のやきもの教室‘‘
というものを開くということを聞きつけ、
吸い込まれるように即座に申し込んだ。
いろんな施設で陶芸体験で手びねりや
電動ろくろはしたことはあったが、
土から成形して、
釉薬を使うことは初めてのことであった。
はじめから頭を悩ませられた。
結構自分は常日頃、本気で生きていて、本気じゃないときはこんな時、それはこういうものが邪魔していて…と日々を内省できるものだった。
発表しながら、はじめましてのメンバーと土練りを教わりました。
菊練りがなかなかうまくできず、苦戦しました。
わたしが作りたいお皿は、受け止め皿。
用途は赴くままに。
なぜかこれだって思って、それを先生に伝えた夜、何かが解放されて涙がとまらなかった。
ひさしぶりに自分を出せた気がしたからだった。何か苦しい思いをしていたようだった。
いろんな感情になる自分を受け止めて。
勇木さんはよく言います。
はじめは意味がわからなかったけれど、
やっていくうちにコレなのかな?
と、やはり、言葉では表現できないあの感じ。
器を見ると、この期間はこんなことを考えながら形成してたな、とか愛らしい。
そして、この講座で大切な仲間ができたました。年齢も経歴やお仕事も違う、友達や知り合いには属さない関係です。
仲間のいろんな表情や背景、葛藤する気持ちを共有し、一人ひとりが素敵でかっこよくて。
この仲間たちに囲まれているだけで体に縛られている紐がスルスルと解けていくような感覚になりました。
本気で向き合う大人の背中。
自主練して、汗をかいて、笑っていた。いつまでも謙虚で探究心のある挑戦的な人間でありたいと改めて感じました。
鑑賞会では、実際に自分たちで作ったお皿にお料理を盛り付けました。
自画自賛!!!
この会では、笑いあり、涙ありの時間で、私は泣きすぎて過呼吸になりダウンしてしまって。^^;
大好きな人たちに今までの振り返りビデオを作って流してもらったのもとても嬉しかったな。
私の送別会を開いてくださって、皆様からいろんな想いがこもったお手紙をいただき、ありがたい限りでした。
その後、お家に招いてくれたり、一緒にBBQしたりお世話になりました。
わたしの作品を展示する機会があり、
知り合いにお皿を売ってほしいといわれた。
全部思い出深くて、随分渡すべきか悩みました。
実際に売るとなったら、自分で値段を付けられなかったのでかなりお世話になっていた方でこの器を渡したいと思い、引き渡しました。
陶芸界の1パーセントも分かっていないかもしれないが、
を体験したので1点物の器を見ると、立ち止まってしまうようになりました。
作家さんとお話をしながらの窯元巡りが
趣味に加わりました。
勇木さんの作る器には力が宿っていて、パワーを貰えます。これで大変な時を乗り切ろうと思い切って、急須と湯呑みをいただきました。
壊れたとしても金継ぎして大切に使っていきます。
海士町に住んでいる皆さんには是非ともお勧めしたい講座です。
お世話になりました。ありがとうございました。
5.お仕事をしたこと
大人の島留学・島体験生も平日は島の役場や事業所など、どこかしらで働いています。詳しくはこちらのnote紹介されています!
最後の2か月間は島留学制度を降りアルバイトとして雇っていただいていました。
私は7か月いた間、4か所の事業者さんにお世話になりました。
①海士町中央図書館
職員の方々が優しく、今まで出会ったことのないタイプの島まるごと図書館。
take freeの古着を置いてあったり、種の貸し出しがあったり、セルフカフェコーナーがあったり、利用者さんたちが本について話せる場を作ったりしている挑戦的な心地よい居場所を作っています。
シードライブラリー|海士町中央図書館(島まるごと図書館の拠点) (note.jp)
島に慣れないまま、たくさん動いた3か月。
この時のnoteを友達が書いてくれました!
よかったら読んでください!ありがとう!
ここではたくさんの挑戦させていただき、たくさん失敗をして、いろんな人たちに支えられた職場でした。あれやりたい、これやりたいが多くて、戸惑わせてしまいました。社会勉強になりました。
公共施設であるから、多世代の人たちが不便なく使えるよう、気づかないような気遣いや配慮にも感動していました。
自分が初めて島を離れた時からもう一度行くと、施設や本の配置も変わっていて、完成がない図書館だなと思います。
試行錯誤しながらより良くなるように、更新し続けています。
本とは遠い生活をしていたが、図書館で働き始めて本を好きになりました。ここの図書館は訪れた人を魅了します。
旅行に行く方は絶対に行ってください!
今でも大好きな空間です。
ありがとうございました。
②地域通貨ハーンのお仕事補助
本土に帰る用事ができ、島に帰ってから高齢者施設にいきなり行くのはやめようということで、お仕事を探していたら、人づくり課の方がハーンやってみないかと提案をしてくれました。
お金について勉強をする機会がなかったので、不安もありましたが、働いている島留学生の2人が来てほしいと、言ってくれていたので2週間ほど参加させてもらいました。
「月刊お金のはなし」8月号「ははーん、地域通貨ですか」で、地域通貨について考えました(2021年8月20日) – まなびしごとLAB (manabi-shigotolab.com)
https://note.com/otonashima/n/n9691851a7584
地域通貨について、このちゃんとなっちゃんは丁寧にそして熱く語ってくれました。地域通貨という一見メリットがあるかとか思ってしまうかもしれないものだけど、温かいお金であって、
2人が自分にできることと仕事を合わせてくれて、今では役立ったのかは謎だが、知ってくれる人が一人でも増えたらうれしいといってくれました。
私にはわからない、なかなか難しい現状も、頭を抱えて悩んでいる姿もぶち当たった壁を壊しに行こうとしている姿も同世代ながら2人がかっこよく見えた。参加させてくれてありがとう(^^)
③福来の里デイサービス
看護学を大学で学んでいることから、福祉に携わってみたい。ということから、
福祉法人だんだん 福来の里 で3か月ほど受け入れてくださいました。
正直に言うと福祉という概念をマイナスなものにとらえていて、デイサービスで働くことに不安を抱いて施設に足を踏み入れた。
ようこそ!おっとりとした事務所で、いろんな人が私はどんな人かって話しかけてくれる。ありがたいですね。ただ、はじめは何をしたらいいのか分からず、教えてもらい、施設のアルコール消毒を始めました。
看護師さんがちょっとおいで、といって居住者さんの部屋に健康観察に行く際に呼んでもらった。
11室もある利用者さんの部屋を周り、利用者さん一人一人に大きな声で、『今日から来た坪井さんですよ!○○さんよろしくお願いしますね!』と紹介してもらい、私も自己紹介をする。
耳の遠い利用者さん、どこまで声を出したら聞こえるのか、名前を顔も一致せず、名簿表を何度も見ました。
はじめに困ったのは、利用者さんのお手伝いをどこまでするか。
大学で習ったことを生かしつつ、できることも介助介入してしまうと自立度が下がってきてしまう。
けれど、困っていたら手を貸したくなるし…
これに関しては利用者さんの状態を観察したり、慣れ、そして時間が解決をしてくれた。
職業についてや、島のこと、昔の遊び方、健康についてのことをたくさん教えていただき、知らないことばかりで勉強になりました。
看護師さんや保健師さん、職員さんが棒やボール、タオルを使った体操、晴れている日にはお散歩に行ったり、ドライブに行く日もありました。
ただ、全員がやりたいわけでもないので、利用者さんにお誘いして参加するかはお任せ。
ひとりで外を歩くのが不安な利用者さんはお散歩に出かけるとあの花きれいだね。もう米の収穫時期か!昔はな、、なんて面白エピソードをたくさん教えていただいた。
いろんな季節のイベントをしたり、お誕生日会をしたり、送別会もしてくださった。最後には色紙のようなプレゼントも…
職員さんもひとりひとりが思いやりのあって素敵でしっかりしていて、何度も助けられました。
休んでる??お茶にしようってお菓子を渡してくださったり庭でとれたから柿を持っていきなさい。って、面倒見てくださいました。
思っていたよりも気を張る毎日で、初めの方は家に帰ると布団に倒れこんでいたけれど、やりがいがあり、素敵なお仕事でした。
利用者さん全員に長めの手紙を書いて、自分でもこんなに書けるんだと思うほどよくしてもらって書ききれないほどでした。
最後のお別れのときに涙してくださる利用者さんもいて、私までウルウルしてしまいました。
謎にお別れの言葉を3回もいうことになり、マイク渡されて(笑)
島を離れた後に2度、伺う機会があって、
その時にサプライズ登場をしたら、あらら!
最近のお話をして、みかんを持たせてくれて、お見送りをしてくださいました。
嬉しそうに喜んでくれて、あなたとの写真飾ってるよ!とか、手紙何度も見返してるよ!とか、テレビで丸い顔の人が出るとあなたかと思って!(笑)なんて!
ありがたいです!
資格があるわけではないから、職員さんをどこまで助けられたかわからないけれど、
そして、大学で学んだことが生かせる場かつ福祉の現場に入ることができて、昔の暮らし方を学ぶ場所でもあり、ここで働くことができて本当に良かったと思っています。
ありがとうございました!
④ふくぎ茶を作るさくらの家
「クロモジ」を使ったお茶「ふくぎ茶」
抗菌や消炎作用、また胃腸の不調を緩和すること
福来の里でもふくぎ茶を飲んでいて、法人が一緒のさくらの家でどんなことをしているのか気になる。ということを施設長に申したら、さくらの家でも働くことができました。
はじめてさくらの家で、本多さんと話したときに、人権について思っていること、社会のこと(ざっくり)を教えていただき、この人と一緒に働いてみたいと強く思った印象が強いです。
お仕事は、白い作業着を着て検品室で机の上で葉っぱの汚れをピンセットで取り除くこと。
座りっぱなしで、長時間同じ作業をするのですが、時間を区切って休憩したり、何人かで行うため手を動かしながら会話をしたり、お腹が空いているときは集中力が切れそうになっていましたが(^^;意外とできるもんでした!
お昼ご飯は一緒に働いている皆さんで食べます。
水曜日は、カレーを作ってくれる担当の方がいて、食べます。
皆で食べるカレーはとにかくおいしかった。
私は参加しなかったが、1週間に一回、山に黒文字の木を伐採しに行きます。
乾燥させて、葉と枝を切り分けて、丁寧に洗って干し、検品して、粉末にして、さらに検品して…みたいなたくさんの工程を手分けして行い、一つのものを作る。
ここは一人として欠けてしまったら、フクギ茶にならない。皆がいてこの美味しいお茶を作ることができる。
ふくぎ茶はおいしいハーブティーで、お土産や料理に使われている。
自分もお土産にふくぎ茶を購入し、家族にプレゼント。愛着がわきました。
きっとこのお茶を飲むたびに、海士町でのいろんな思い出が溢れてきそうです。
ここでも一緒に働いてくださった方々が優しく迎えてくださり、沢山気を遣ってもらったり、丁寧に教えてくださったりありがたい気持ちでいっぱいでした。
ありがとうございました!
このほかにも紺屋やきくらげちゃかぽんでもアルバイトとして働かせていただき貴重な経験をさせていただきました。ありがとうございました。
6.人との出会い
2000人規模の島で、全く知らない人も多いが、外に出てみたら誰かしらにあえて、寂しくなったら商店に行けば
『あんた最近どげしってっか??』
なんて言われたり、
誰かわからない人といつの間にか話していたり、
いろんな人たちと一緒にご飯食べたり、
ご飯を作ってくれたり、自転車で出勤していたから、通りがかったお家の人にこっち来なさい。って言われていくと、これ持っていき、とおすそ分けをいただいたり。
車が泥にはまって近所の方が助けてくれた。
裁縫セットを貸してもらった。
物干し竿を作ってもらった。
ドライブに連れて行ってもらった。
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暖かく受け入れてくださり、
関わってくださった皆様、
ありがとうございました!
人との出会いも経験も一生の宝です!
p.s.トップの写真は1か月後にまた帰ってくるよ!といったにもかかわらず、お見送りに行きたいと言ってくださった方々。
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