赤い猫

ゲームと映画感想が中心です。基本ネタバレなしです。点数は10点満点でつけますがあくまで…

赤い猫

ゲームと映画感想が中心です。基本ネタバレなしです。点数は10点満点でつけますがあくまでも私見です。記事にするのは好きな作品になりがちなので、点数は高めです。

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【アニメ感想レビュー】"魔法少女まどか☆マギカ" 今宵の夢の幕開け

 昨年映画館でキラーオブザフラワームーンを見た際、「劇場版魔法少女まどか☆マギカの ワルプルギスの廻天」の予告を見た。面食らったので、アニメの視聴を決意した。  たった今アニメを見終えた印象としては、劇場で続編を見たいと強く感じた。  呪いや魔女のデザインについて、映画で言えば、デヴィッドリンチ的。  密室で、身近そうな空間の中で異形が平面的に動く。トラウマを与えてくる。リンチの短編映画Alphabetが近い。  なお、リンチの鑑賞にあたっては注意されたい。とりあえず安全め

    • スチャダラパーについて B-boyブンガク

      スチャダラパーの曲って、言葉の持つ不思議な力(複雑性や抽象性を帯びた言葉の魅力)を堪能することができる素敵なHipHopアーティストだと思うんです。 自分の感覚が根拠なのですが、B-boyブンガクという曲名がスチャダラパーを象徴しているような気がして。 そもそも文学とは何か。 と定義されているようです。 うーーーん。 文学って言葉の意味って難しいなぁ〜。 ・かつて思い浮かべたことがあった、今でも思い浮かぶ感情。(サマージャム'95) ・社会で生きる自分の本質に迫る普遍性

      • RHYMESTER武道館公演レポート ライムスター、35年の勇戦の凱歌。

        実のところ、武道館を訪れるのは7年ぶりくらい。 武道館ライブはMAN WITH A MISSION、the telephonesを経て3回目。(大学の頃はロック小僧でしたね) ライブは昨年の東京ガーデンシアターのArctic Monkeys以来。 この箱は人数キャパと比べて、ステージと近い。ライブハウスさながらの音響。 ライブハウス武道館って、まさにその通りでよく言ったもんだ。 (武道館の二階席って横浜スタジアムの外野席ばりに背もたれなくて、座席の間隔が狭い。後ろの列歩いてる

        • 【アニメ感想レビュー】"けいおん" あったかふわふわ

          高校生諸君、けいおんを見ろ。 高校生は自我に目覚め、人格が本格的に形成されていく。そして、将来の進路を検討する。入学から卒業まで受験だとか沢山のイベントが詰め込まれている高校生活は刹那的。  損得勘定が働くことのない、純粋に友人と出会い、共に過ごした高校の3年が過ぎるのは一瞬のよう。高校を振り返ると、金がないし、生産性を度外視した徹底的な寄り道が楽しかった。  さて、けいおんは、1期+OVA(12話+2話)終了時点で2年が過ぎている。20分ちょっとで1話を消化していく。。。あ

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          (雑な考察というか妄想?)ダークソウル ストーリー 火継ぎと絵描きによる世界の創造、そして円環について

           自分なりに感じたことを適当に書いてみます。ネタバレ多く含んでますのでご注意ください。  ダークソウルでいう世界の創造とは①神グウィン(DS1ラスボス)が望んだ光の世界。グウィンは火を継ぐことで光の世界を継続させるシステムを構築。②4つ目のソウル(闇のソウルを発見し、)神の真実を知ってしまった誰も知らぬ小人(人のルーツ)による闇の世界。  ダークソウル(闇のソウル、暗い魂)を見出したのは人間。(闇を作るのは人間ってこと??)  人々は、グウィンによって、輪の都の奥へ遠ざけ

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          【神ゲー】DARK SOULS III DLC THE ダークソウル3 輪の都 レビュー 僕がヒソカになるまで。

           ダークソウルの最終作:ダークソウル3。このDLC THE RINGED CITYは事実上の最終作で、物語の最後に相応しい出来に仕上がっていた。  絶妙な難易度によって、ボスを倒した時の達成感に心躍る。  行き方は2ルート存在し、①本編ラスボス手前から転送。②DLC第一弾のラスボス修道女フリーデ撃破後に転送。 である。  修道女フリーデは凶悪である。このDLC第2弾輪の都を除けば、ダークソウル3史上最悪の敵と言っても過言ではない。 あれを超えなければ訪れることができないとい

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          乃木坂46楽曲レポート(私は初心者です。ライブに行くためのセットリスト予習を行いました。)

          実のところ私は、一週間前まで乃木坂46を全く知りませんでした。 ですが、、、、乃木坂のライブに友人の同伴で行くことになりました。 これを機に聴いてみました。 せっかく当たったんだから、ライブを楽しみたい! 入手が非常に難しいチケットです。 誠意を込めて、聴くしかない! そうしないと、ファンの方に申し訳ない! そんな気持ちを持って、ガチで聴き込みました。 参戦するライブは、、、 "12th YEAR BIRTHDAY LIVE@さいたまスーパーアリーナ Day2 201

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          【映画感想レビュー】"リコリスピザ" 70年代に生きる若者の甘酸っぱさ、そして心地良さ

          私の一番好きな映画は何か。一つに絞るなら大変難しいがポールトーマスアンダーソン監督のブギーナイツだと思う。 リコリスピザは同監督の最新作であり、予告を見る限りどこかブギーナイツを想起させるようだったので、大きな期待を巡らせ、劇場に運んだ。 一言で言うと本当に素晴らしかった。 永遠にこの世界にいたいと思わせてくれたのはブギーナイツ以来かもしれない。 監督の過去作ゼアウィルビーブラッドやファントムスレッドのような重厚な映画とは異なり、構えて見る必要がないもので懐かしさを感じまし

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          【本・映画感想レビュー】インヒアレント・ヴァイス 欠陥だらけのトリップ世界へようこそ

          数年前映画で見た。 当時、なんのこっちゃわからんかったです。でもかっこいい、、痺れました。 そんな不思議な世界について、原作を読んだので、この記事を執筆します。 1.内在された欠陥(インヒアレント・ヴァイス)インヒアレント・ヴァイスとは、保険用語で避けられない内在された瑕疵のことを言う。 作中に登場するドジャースタジアムは先住民の土地を奪って作ったスタジアム。に代表されるよう、アメリカ社会はインヒアレント・ヴァイスだらけ。 60年代のアメリカカウンターカルチャー:旧態の

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          FINAL FANTASY 7 REMAKE レビュー 星を救いに行くために、再び旅に出る。

          1.叡智の結晶・宝箱に詰まったFFの本気・感動ビジュアルが圧巻です。いくら金をかけたのだと思う大迫力のシーン。絵画のように分かりにくかったマップが立体的に美麗なものとして蘇った本作。感謝しかないです。神羅ビルとウォールマーケット凄かった。 オープニングシーンで早速鳥肌が立ちました。スクエニありがとうです。 そして、音楽はFFとスクエニの叡智が詰まった宝箱のような素晴らしい旋律でした。アレンジメントも素晴らしく、植松さんと浜渦さんありがとうです。 戦闘ですが、原作のシンプルさ

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          Ghost of Tsushima レビュー 誉の光と影。

          8/10(秀作) 侍や武士道が与えた民への平和とその愚かさや影を描くことに成功した本作。欠点や突っ込みどころはありましたが、和を超越した見事なアートディレクションには拍手を送りたいです。本作の成功は、一日本人として嬉しい限りです。 1.ストーリーと演出 〜黒澤明リスペクト〜黒澤モードを実装した本作ですが、あちこちに黒澤明といった日本の時代劇をリスペクトした点を感じました。(特にビジュアルと音響) ストーリーですが、主人公境井と対馬の地頭志村の父子のような愛情と軋轢の物語で

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          サイバーパンク2077レビュー 期待との乖離。ブレードランナーや攻殻機動隊に及ばなかった暴力的ゲーム。

          1.ブレードランナー的世界観をビジュアルでの具現化(建築物)に成功。一方で、音楽に深みはなく、他疑問に感じる点もあるオープンワールド。まず筆者は、ブレードランナーがとてもとても大好きです。自分のベストムービートップ10に入ります。それくらい好きです。(前提) さて、ゲームですが、 ナイトシティのアートディレクションにはあっぱれでした。 ↑ナイトシティのラーメン看板 片仮名やハングルを見つけると、ブレードランナーを思い出します。 ジャッキーの食事シーンは、デッカードか

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          第92回アカデミー賞(2020)結果 アカデミー賞に思うこと

          本日、今年度のアカデミー賞が発表されました。パラサイトの躍進とアイリッシュマンの無冠以外はかなり予想通りの展開でした。 毎年の発表を見守って、アカデミー賞とは、”その年の最高の映画を選出する賞ではない”のだと考えさせられます。そして、今年もその通りでした。 パラサイトから見る映画賞における社会という問題。賞の定義見失ってませんか?パラサイトが今回の台風の目でした。外国語映画史上初の作品賞受賞という成果を挙げたわけですが、個人的には、パラサイトが獲得するならば、昨年逃したRO

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          第92回アカデミー賞予想

          今回のアカデミー賞で台風の目は、3作品。Parasite、1917、Once Upon a Time... in Hollywood。この3つが作品賞に最も近いと思う。近年の傾向では、監督賞と作品賞を分け合うことが非常に多い。今年は強豪が多いので、3作が分け合うことが考えられる。Sam Mendes、Quentin Tarantino、Bong Joon Hoが3人とも平等にオスカー像を獲得するのでは無いだろうか。だとすれば、組合を抑えたSam Mendesが監督賞、外国人だ

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          人喰いの大鷲トリコ レビュー 少年の不思議な思い出は高尚な愛の物語だった。

          総合評価9(名作) ゲームプレイの部分には、問題点が多い。しかし、物語の点では、非の打ち所がない。ここまで、美しい冒険を私は体験したことがない。 本作の欠点についてまず初めに、悪い点から話そう。第一に、操作中のカメラワークだ。ジャンプ操作とヨロイとの戦闘で主に悩まされた。ex.地面に穴があるから飛び越えたいのに、その穴を確認しながらジャンプすることができなかったりする。また、緊急性の高い場面で、主人公を画面に捉えることが難しかったり、照準がずれたりすることがあった。 第

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          Horizon Zero Dawn レビュー 退廃した近未来。自然と機械獣に溢れた新世界。

          総合評価 7(良作) ・ストーリー演出プロットはオーソドックス。美術や視覚的なものは斬新だったけれど、ストーリーはありきたりに感じてしまった。 SF物語としては映画のようなものを感じる。 (もののけ姫、ナウシカ、ターミネーター、マトリックス、スターウォーズ) NPCの膨大な会話量にはやや疲れる。 サブクエストはただのお遣いという感じで、作業感に溢れてた(後述) ・戦闘、システム本作のストロングポイントだと思います。敵の機械の弱点や行動パターンの把握、地形の特徴を抑えた

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