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山と雨氷


先日、私の住む地域で雨氷と言う珍しい現象が観測されました

朝、家を出て時からなんとも言えない
いつもとは違う不思議な感覚を感じたのを覚えています

雨がしとしとと降っているのに、ポストや車
あちらこちらに透明な氷柱が垂れ下がっていて

出掛けの車には薄らと薄い氷の膜が

息子は嬉しそうにこの薄い氷の膜を剥がし
氷柱をしゃりしゃりと指でなぞる様に落として
車から乗り出しそうなのを止めるのに一喝

でも、私も何となくそうしたいのが分かるから
車が止まってからと言ったりして

それくらいに何となく不思議な朝に小さなワクワクを感じたのです

街を良く見ると看板にも、生垣にも
ガードレールにも透明の真新しい事が分かる氷柱が

ほーと唸り眺めながらも

息子を送り出した私はいつものように
水筒に入れて来たあったかいコーヒーをお供に
しばし、息をふーとはき直し
その日の執筆の文章のアイディアを練りに山に向かいました

山では雨氷と言う現象が街より色濃く感じられ

たどり着いたいつもの場所が別世界

車に垂れ下がった木々の枝がぶつかるたびに
シャリ、カツンと鳴るのが楽しく

トウヒもイチョウも全ての木々に氷に包まれ薄ら白く輝いていました
まるでクリスマスツリーか花を纏った桜の様に

木々ばかりに目が行っていた私の足元も
いつもとは違う感覚に
いつもとは違う音

小さな草も小さな木の赤ちゃんも全て一面が氷のコーティング

ドーナツにかけるアイシングみたい…なんて思いながら

こんな日ばかりは、毎日こうして山に来ていて良かったなとしみじみ思い

ひとりこんな不思議な朝を、あたたかいコーヒーととも味わえたことにありがたさを感じずにはいられませんでした

こんな現象をはじめて目にして

雪では無く雨…
でも氷が溶けずに即座に凍ると言う事は…
これはどんな現象だろう?
そして今の温度は?
と朝からこの不思議な現象の事を楽しくあぐねていたのですが

たまらず調べて見ると雨氷と言うらしいと言う事が分かりまして

私はこの特別な朝の経験を誰かに話したくてたまらなく
こうして記事にしたわけです


イラストや、普段のエッセイとは全く関係がない記事ではありますが

良い経験をしましたので皆様にもおすそ分けをと思いまして簡単ではありますが書いてみました



akaiki×shiroimi

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