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君の人生、私の人生 別々の惑星で


スナフキン、トーベヤンソン、ターシャテューダー、シンディローパー

これは私が子供の頃から、なんとく心惹かれる憧れの人々

トーベの作る作品や、シンディローパーの奏でる音楽も好きですが

それよりも惹かれる要因と言うのは
トーベがトゥーリッキと作品を作りながら、晩年孤島で暮らした話や
ターシャの人里離れた場所に作る美しいガーデン
森でテントを張って暮らしたシンディとスナフキン
そんな人生の1ページの出来事にシンパシーを感じているのです

私が彼ら彼女らに共通して感じている事は
俗世間から離れた場所に自分自身のユートピアを持った人たちだと思っています

これは、私のこれから迎えるであろう晩年の目標であり夢なのです


被虐待者である私の住む小さな惑星


私は、機能不全家庭で育ち
心理的虐待を受けて育ちました

被虐待者の生きる世界は、安定した愛着を形成し育って来た人とは違う世界を生きています

言うならば、安定した愛着を形成し育ってきた人の生きる世界は
人と共に生きる事をスタンダードとした地球に生きる心の土台を持てた人たちの世界で

被虐待者の生きる世界は、星の王子様の様な小さな小さな隔てられた自分だけの惑星で銀河系の中を彷徨う様に宇宙を生きて来た様なもの

オゾン層に隔てられたその先は、同じ宇宙人でも
どこか壁一つ、ドア一つ隔てられた先にあるようなものです


この作品は以前アイコンとして使っていた物ですが、私の小さな惑星を表して過去に描いた作品です


私自身も、この社会に身を置きながら
社会性の求められる場面では、高くて厚い壁にちょこんと取り付けられた厳重な鍵のついたドアの前で
「さぁて…」と少し自分に喝を入れてドアノブに手をかけ
胸に手を当てながら社会と言う場所に向き合って来ました

2023年と言う年は、私にとってこれらの人生の課題と向き合う年でした

それは、小さな惑星から飛び出す術を身につけ
息子の人生の土台を作り、自分自身の惑星にいつか心置きなく帰れる様にと

この壁と対峙し
アイデンティティの形成をしながら、心の核に埋まったままの1番大きな傷を取り出す年となりました



君の人生、私の人生 別々の惑星で


被虐待者の親としての子育ての方法は、調べてもあまり情報がありません

しかし、傷を抱え
自分自身の惑星にいつまでも閉じ籠ったままでは子供の人生も同じように苦しみを抱えて生きて行くことになりかねません

だからこそ、私は息子をなんとか壁の向こうに適応させ
私の暮らす小さな惑星から出て、社会に居場所を作って欲しいと考えました

その為に、私自身がした事は
心の傷の治癒と
自己需要や自信を取り戻す事
そして何よりも1番大切な事が私自身が社会性以外(人やコミニティ)のアイデンティティを作り出す事でした

それが、イラストレーターやこうして文章を書くお仕事をさせていただく事であり

私の住んできた小さな惑星の中には
その材料をこれまでの人生をかけてたくさん集めて来ていたのだ言う事に
今年に初めて気づいたのです

1年ほどの時間の中で、アイデンティティを確立しようとして来た活動は
これからの未来の土台にもなるはずだと思っています

いつか、私ひとりの俗世間から離れた場所に作るユートピアでは
また自分だけの惑星に立ち返るように木製の椅子から見える木漏れ日を眺めながら作品作りに勤しみ
鳥の声を聞きながらひとり森を味わう
そんな姿を思い浮かべます

これから私は息子の人生を息子が生きれる様に私の惑星からゆっくりと送り出し

そのあとは、自分だけの自分の人生を故郷の小さな惑星に帰り生きようと決めています

時々、息子が宇宙船に乗って私の住む小さな惑星を訪ねて来てくれる事を想像しながら


akaiki×shiroimi

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