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一服、さしあげてみたよ お茶ってこんなものです01

先日、抹茶をはじめて飲むという方に、一服さしあげる機会がありました。
お点前という形ではなく、ポットのお湯を使って、シャカシャカするだけ。

そこで、「へ~、そうなんだ~」と驚かれたことを、ここでご紹介。

基本的にはお湯で点てます

「抹茶ってお湯でつくるのね~」
はい、そうです。
夏季に冷水でつくることもあるそうですが、
基本的には一年中お釜に沸いたお湯を使って点てています。

シャカシャカはほんの一部です

「シャカシャカするだけだと思っていた」
シャカシャカと茶筅を使ってお茶を点てるのですが、シャカシャカに至る前に15分くらいかかります。
お道具を運び出したり、あいさつしたり、清めたり、茶碗を温めたり、何かとあります。
茶道は英訳すると、Tea Ceremony 。
儀式なんですね。

茶をはきます

「お抹茶をふるうのね」
はい、小麦粉をふるうように、お抹茶もふるいます。
「茶をはく」といいます。
これ自体は、お客様の前でする点前ではなく、あらかじめやっておいて、
お点前に臨みます。
お抹茶を点てたときにダマになるのを防ぎます。

抹茶や湯の量は、だいたい決まっています

「そうやって計るのね~」
いえ、お点前では計量カップやはかりは使いません。
通常は、茶杓(ちゃしゃく)や柄杓(ひしゃく)というお点前の道具を
使うことで毎回ほぼ同じ程度の抹茶や湯の量で点てます。
今回は、茶杓も柄杓もなかったので、はかりで抹茶を計り、計量カップで湯の量を計りました。


お菓子が先です

「え~、先にお菓子食べきっちゃうの?!」
そうなんです。先にお菓子を食べて、その後にお抹茶を頂きます。
お菓子とお抹茶を交互に頂きたくなるのはよくわかりますが
そうはしないんですよね。
お菓子を食べて口に残った甘みを感じつつ、お抹茶を頂くことで
お抹茶のおいしさが引き立つ、とのことをよく言われますが
慣れないとなかなかそうは感じられませんよね~。
私も、お菓子を最後に一口残しておきたいと思いつつ、先に食べています。


お茶碗をまわします

「お茶碗を回すのよね?」
そうです。お茶碗を回します。
茶碗を回すのは、茶碗の正面に口を付けるのを避けるためです。
茶碗に正面というものがあることもびっくりされていました。
きれいな絵柄のあるようなお茶碗だけではなく、どこから見ても同じようにみえるお茶碗にも正面があります。


指輪は外します

「指輪、外すの?」
指輪は外します。
指輪は金属製で硬いものです。お茶碗を傷つける可能性があります。
なので、指輪を外すのがマナーです。


一服さしあげることで
いつの間にか自分にとって当たり前になっていたことが
新鮮に目の前に表れました。
また機会があったら、ポット点前でも一服さしあげたいです。

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写真は、お茶の先生から頂いた牡丹(ぼたん)。
お庭に見事に咲いているものを頂きました。
こんなに見事な大輪のお花が部屋にあるとテンション上がりますね。
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