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「不戦不和」で「共存」することが、人間関係を良好にする

こんにちは!

今回も、あなたの人生をウェルビーイングにする思考のヒントをお伝えします。

ウェルビーイング(well-being)とは?

Health is a state of complete physical, mental and social well-being and not merely the absence of disease or infirmity.

健康とは、病気ではないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが 満たされた状態にあることをいいます。

公益社団法人 日本WHO協会


今回お伝えするのは、意見や価値観の異なるひとと「共存」することの効用です。

ウェルビーイングと人間関係は密接に関連しています。なぜなら、よい人間関係は、上記のウェルビーイングの定義における「社会的」な健康を実現する要素のひとつだからです。日常的にどんな人たちに囲まれて生活しているか?やその人たちとの関係の良好さは、わたしたちのウェルビーイング度合いにつよい影響を与えるのです。

この記事でもっともお伝えしたいメッセージは、意見や価値観が合わない相手がいても「戦う必要はない」ということです。そして自分と異なる存在を認めて「共存」することが、あなたをウェルビーイングにすることもお伝えしていきます。

人間関係を改善したい方も、いまよりもっと人生を幸福度の高いものにしていきたい方も、さいごまでお読みください♪

職場の闘争はムダ

会社など職場における喧嘩や対立はムダです。

時間とエネルギーの浪費であることがおおいからです。
対立が問題解決に繋がることもあるのは事実でしょう。ときには、よい成果をあげるために必要な対立も存在するのかもしれません。

しかし、圧倒的にコスパがわるいことは認識しておかなければなりません。だれかと対立し、互いに悪意や嫌悪の感情のぶつけあうことは、自分で思っている以上に相当なエネルギーを消費します。エネルギーだけでなく貴重な時間をも無駄に消費してしまう他人との対立や闘争は、リソースを浪費であり、あなたの職場での効率を下げます。

これはあなたのパフォーマンス低下につながります。さらには、おおくの場合、対立した相手のパフォーマンスも下がります。

喧嘩や対立は、だれも得をしないのです。

異なる存在を認める

そうはいっても、人間だれしも「嫌いな人」や「苦手な人」はいるものです。では、こんな人たちとどのように付き合っていけばよいのでしょうか?

その答えは、こうです。

異なる存在を認める。

人間はみんなひとりひとり異なる存在です。目には見えにくいのでわかりにくい部分がありますが、アタマのなかで考えていることやココロに秘めている思いは全然違います。

だから、職場などで交わされる意見や主があなたと異なるのは当然です。当然のことにいちいち目くじらを立てて怒ったり悩んだりする方が、むしろ「見当違い」だったり「筋違い」なのかもしれません。

みんなそれぞれ違っていることを認め、目の前にいる自分と異なる存在を認めること。これができれば、あなたの周囲から敵がいなくなります。

味方が増えるかどうかはわかりません。しかしかならず敵は少なくなります。これは間違いありません。

適切な距離感

敵をつくらないという話をすると、こんな質問をうけることがあります。

「じゃあ、みんなと仲良くしなきゃいけないのですか?」
「全員と仲良くするなんて、ムリです…。」


安心してください。そんな無理なお願いはしません。

すべての人と仲良くする必要なんてありません。あなたがやるべきことは、敵をつくらないことです。けっして「仲良し」や「味方」になることを求めているのではありません。


気に入らない相手とは「適切な距離感」をとるようにすることが大切です。心理的にも物理的にも適切な距離を保てると、ムダな対立は起きにくくなるからです。この点、嫌いな人や苦手な人から「離れる」または「逃げる」というのは、心地よい人間関係構築において合理的な方法だともいえます。

不戦不和

「不戦不和」(ふせん・ふわ)という言葉をご存じでしょうか?

わたしはこの名作小説を読んで知りました。


この言葉の意味は、「戦わず、されど仲良くもせず」ということです。

これは現代の職場などにおける人間関係でも活かせる、とても含蓄のある言葉です。

周囲に敵のおおい人の特徴のひとつとして、不必要な場面で他人を「正そう」とか「修正しよう(直してあげよう)」とする言動をとってしまうことです。相手がもとめてもいないのにアドバイスをしたり、余計なお世話をして迷惑がられる典型的なパターンです。

余計なお世話が「百害あって一利なし」であることは、先日の記事にも書きました。

不要なアドバイスや余計なことをしてしまう人は、不要な「戦い」を挑んでしまっているのです。それを求めていない相手にとっては、邪魔で面倒なものを押し付けられていると感じるからです。そして「戦い」という対立関係ができてしまった結果、お互いに「敵認定」がされてしまうのです。

「そんなつもりはなかったのに…」と思っても、あとの祭りです。一度戦った相手とは、なかなか仲直りできません。だから「そもそも、戦わない」こと、つまり「不戦」が大事なのです。

同時に覚えておきたいのは「不和」です。
「不和」とは「仲良くならない」ということです。嫌いだったり苦手な人とは、仲良くならなくてよいのです。無理に仲良くなろうとか、距離を縮める必要はなく、適度な距離を保つために離れてよいのです。

この「不和」(仲良くならない)でよいことを覚えておくと、必要以上に嫌いな人や苦手な人に近寄らなくなります。これは未来に起こるかもしれなかった「戦い」を未然に防ぐ効果もあります。

「不和」は「不戦」とセットであり、嫌いな人や苦手な人との人間関係を壊さないための秘訣でもあるのです。

中途半端を受け入れる

人間の性格特性のひとつに「弁別性」というものがあります。かんたんに言うと、ものごとを曖昧なままにせず、白黒はっきりつけたがる性格的傾向のことです。

※「弁別性」は、凝縮性、受容性、弁別性、拡散性、保全性の5つの因子の多寡とその順番を通して人間の潜在的な強みを把握するという、小林惠智博士が開発した「FFS理論」(Five Factors and Stress理論)にもとづく性格特性のひとつです。

このような「弁別性」の高い人は、人間関係において先ほどお伝えした「不戦不和」というスタンスをとることが難しいと感じるかもしれません。

「不戦不和」とは、戦いもしないし仲良くもしないという一種の「中途半端」な状態を維持することだからです。「弁別性」の高い人は、白黒はっきりしたがるがゆえに、意見の異なる人とはげしく対立(喧嘩など)をすることがおおくなるのです。

こんな方にぜひ知っておいていただきたい考え方があります。
それはネガティブ・ケイパビリティというものです。


「ネガティブ・ケイパビリティ」とは、曖昧なものを、その宙ぶらりんな状態のまま放置しておく能力のことです。人間だれしも、宙ぶらりんなものを抱え続けるのは、心理的にストレスを感じます。そのため白黒はっきりさせて気持ちをすっきりさせようとするのですが、この性急な対応が失敗やトラブルのもとになることがおおいのも事実です。

そこで身につけたいのが、ネガティブ・ケイパビリティなのです。ネガティブ・ケイパビリティの能力を高めておけば、よくわからない問題や現時点では自分が理解できないものに直面したとき、判断を焦らずに済みます。よくも悪くもない微妙な状況であっても、それを良しとして受け入れるのです。そうすることで、ムダに周囲に迷惑を掛けてしまったり、思わぬトラブルの発生に自己嫌悪に陥ることがなくなり、心穏やかにすごすことができるようになるのです。

付かず離れずの微妙な距離感を保つ「不戦不和」の人間関係づくりにおいて、中途半端な状態を受け入れるネガティブ・ケイパビリティは必要不可欠です。

さいごに

さいごに、会社などの職場における人間関係に悩む人にむけて、この言葉を贈ります。

組織には価値観がある。
そこに働く者にも価値観がある。

組織において成果をあげるためには、
働く者の価値観が組織の価値観に
なじむものでなければならない。

同じである必要はない。
だが、共存しえなければならない。

さもなければ、心楽しまず、成果も上がらない。

経営学者のピーター・F・ドラッカーの著書『明日を支配するもの』に登場する言葉です。


この文章の中に「同じである必要はない。だが、共存しえなければならない。」というくだりがあります。これがわたしが今回の記事でもっともお伝えしたかったことです。

人間は全員が異なる価値観や思想をもっています。まずはその事実を受け入れましょう。みんなが「同じである必要はない」のです。あなたが相手に合わせる必要もなければ、相手があなたに合わせるよう働きかける必要もありません。

そして、異なる価値観や思想をもち主張や言動をする他人の存在を認めましょう。つまり「共存」です。このとき、けっして無理をしてまで近づく必要はありません。苦手意識を覚える相手ならば、適切な距離を保ち、不要な対立は避けるのです。戦わず、仲良くもせず、曖昧で微妙な人間関係を楽しみましょう。これが多様で異質なもの同士が「共存」する方法です。

「同じである必要はない」と受け入れ、「共存」できるようになると、人間関係のトラブルやストレスが減ります。そして良好な人間関係が構築・維持できるようになるのです!

良好な人間関係という「社会的な幸せ」を手に入れたい方は、ぜひこの記事でお伝えしたことを実践してみてください。きっとその先には、いまよりもっとウェルビーイングな人生が待っているはずです!!!

応援しております♪


今回は以上です。

この記事が、あなたの人生をちょっと良くするきっかけになればうれしいです。

今日という日が、あなたにとって最高の一日になりますように。
それでは、Have a great day !!!


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