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また出た変異株!今度は「ミュー」・・・英語・中国語では何と言う?

そもそもWHOが始めた変異株の名前の付け方


新型コロナウイルスの「変異株」の猛威が止まりません。
最近はずっとインド由来の「デルタ株」のニュースばかりでしたが、
また新しい変異株が生まれ、日本でも検出されたと。

今度は「ミュー」と言うそうです。

で、そもそも、アルファ、デルタ・・・ミュー・・・とは。
ご存知の通りギリシア文字で、今年5月にWHO(世界保健機関)が始めた、変異株に対する名前の付け方。simpleでeasy-to-say(言いやすい)がコンセプト。

命名を始めた理由は、変異株に、見つかった国の名前をつけることで差別につながったり政治化することを防ぐため。

トランプ前大統領の、政治的な挑発を込めた "China virus!"連呼は懐かしいですが、今でもウイルスの起源をめぐる米中の非難の応酬は激しさを増すばかり。”地名を入れずに一般的な名前をつけたい”というWHOの考え方は理解できます。

...people often resort to calling variants by the places where they are detected, which is stigmatizing and discriminatory. To avoid this and to simplify public communications, WHO encourages national authorities, media outlets and others to adopt these new labels.          (人々は変異株を、発見された場所の名前で呼びがちだが、それは汚名や差別につながる。そういう事態を防ぎ、公共のコミュニケーションを簡素化するために、WHOは、各国の当局やメディアなどにこうした新たな呼び名を使うよう推奨する。)


VOCとVOIとは?


WHOが発表する変異株には、VOCとVOIの2種類があります。

VOCは、Variants of Concern (懸念すべき変異株)
VOIは、Variants of Interest (注目すべき変異株)


新しく名前がつけられた「Mu (ミュー)」は、コロンビアで発見された変異株で、まだ「VOI(Variants of Interest 注目すべき変異株)」です。

しかし、24文字あるというギリシア文字。「ミュー」は、13番目とのことで、もう半分を過ぎたわけですよね。この調子で変異株が増え続け、ギリシア文字を使い果たしてしまう日も遠くないかもしれません。

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英・中同時学習! 中国語ではどう表現する?


で、これらの変異株、中国語ではどう表現するのでしょうか。

上記のWHOのサイトの右上のlanguagesで中文を選択すれば、全く同じ情報が中国語で見られます。

WHO=世界组织 (shìjiè wèishēng zǔzhí)(略して世卫组织)
変異株=异株(bìan yì zhū)
VOC( Variants of Concern ) =  得关切的 异株
VOI (Variants of Interest) = 得关注的 异株

「关切(guānqiè)」 と「关注(guānzhù)」、どう違う?

VOC( Variants of Concern ) =  得 ”关切” 的 异株
VOI (Variants of Interest) = 得 ”关注” 的 异株 

「关切」の方が「关注」よりも緊急性があり、懸念のニュアンスがあるようですが、この違いについては、いまいちよくわかりませんでした。そんな時、noteの「明天会更美好」さんの記事を見つけ、目から鱗でした。关切,关注,关心,关怀の違いがわかりやすく書かれています。


ギリシャ文字

ギリシャ文字を中国語で


ところで、中国語でも、Delta株やMu株については、
「Delta 异株」「 Mu异株」などと、ローマ字のままで書くことが多いようですね。発音もDelta, Muは、英語風の発音、つまり、デルタ、ミュー、と言うような感じに聞こえます。

しかし「Delta」については、「德尔塔 dé ěr tǎ」と漢字で書かれることもあるようです。

そうなると、他のギリシャ文字も、中国語でどう書くのか、発音するのか、気になってきます・・・

アルファ=阿尔法(ā ěr fǎ) 
ベータ=倍塔(bèi tǎ)
ガンマ = 伽
(gā mǎ)
そして、Mu(ミュー)は、
(miù)です。

ミュー

ニュースの英訳では、かつては、delta variantの説明として、毎回first referenceでは、first identified in India...(インドで最初に発見された)などと補足を入れていましたが、最近はもう説明入れず、単にdelta variantとのみ書くようになっています。アルファ株もそうでした。

今後は、新種「ミュー」についても、first detected in Columbiaなどの説明が要らなくなる時が遠からず来るのでしょうか。そして、今後は、ギリシャ文字の何番目まで続くことになるのでしょうか・・・


ここまでお読みいただき、ありがとうございました!

AJ 😀

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       (新宿東口の巨大猫サイネージ)




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