そうだ、私には音楽があった！ --Spice up my life with music!

中年になると何かモヤモヤすることが多くなった気がする。若い頃のように右も左もわからないまま全力でぶつかって時に玉砕することもなく、かといって静かな悟りの境地に至ることもなく、やたら疲れるとは言っても、まだまだ体力も気力もある。でも現実、限界、という言葉もちらついてくる。

嫌だぞ、この感じ。この中途半端な感じが気持ち悪くて仕方がないのだ。私の好きな「スパーンッ」とした感じ、「スカッ」とした感じがないのだ。

で、自分はこれまでどんな時にそのスカッとした快感を得てきたんだろう、と振り返った。いろいろ思いついたが、その中で、ものすごく大きなものの存在に気がついた。

そうだ！音楽。音楽が、足りないんだ！

私の場合、音楽は聴くだけでなく、演奏するものでもあった。小学生から電子オルガンを弾いて、色々アレンジもしていた。高校から大学にかけてはアルトサックスを演奏していた。仲間と気持ちの良い音を作り出す快感は何にも代え難い。

私は音楽の論理や蘊蓄は苦手だったし嫌いだった。気持ちよかったらなんでもいいじゃないかと思っていた。音符通りに弾くのも嫌いで、わざとにちょっと変えて弾いていた。良い音が出た時の快感。もうそれで十分だった。今も気がついた。やっぱり音楽がやりたい。格好良い音で仲間とバシッと音があった時の、あの興奮を、もう一度味わいたい！

で、思い出した。うちには、確かに電子ピアノがあったぞ！完全に忘れてた。大学を卒業して仕事を始めた時に、音楽と無縁になっていき、これではいけないと買ったのだった。そう、そういえば今と同じような動機で買ったものだが、全然活用しなかった。でも、今回は同じじゃないぞ。絶対に始めてやろう！

クローゼットの奥から、もうほんと何十年ぶりだろう、誇りまみれの電子ピアノを引き摺り出してきた。電源をつなぐと・・・おっ！ちゃんと音が出るじゃないか！

YAMAHAのYPP-35。
５オクターブ、６１鍵だ。

もう何十年も音楽から離れ、もう完全に弾けるレパートリーもなく、コードも全く覚えていない自分に気が付く。指も全然動かない。・・・どうしよう。

まずは楽譜が必要だな。楽譜を買おう。でもどこに売っているだろう。ネットで色々調べても、実はあまり売っている場所がないことを知る。結局新宿にあった楽器売り場で、ジャズとフュージョンのスタンダートナンバーのピアノソロの楽譜を見つけて、購入。

あっ、チックコリアの「スペイン」。
これ、めっちゃかっこいいやつだ。まずはこれを練習だ！

・・・というわけで、少ない自由時間を使って、「音楽のある生活」を取り戻すべく、挑戦を始めた。

で、サックス！こちらは出してきたら、カビと錆だらけ！修理するより買ったほうがいいかな。まあいいや、まずは電子ピアノから！

なんか、これだけで、ずっと頭にこびりついていたモヤモヤ感が消えていく気がする。きっと気のせいではないだろう。人生が再び輝き出す予感とまで言っても言い過ぎではないかもしれない。今悩んでいる仕事や人生での理不尽は、かっこよく気持ちよく、優しい音の前には、全くどうでもよいものになる、とまで思うのだ。

いつか格好良いオヤジバンドできるレベルになるまで、練習だ！

こちらは、資料写真😀

きょうも最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
AJ　😀