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たけのこ@マンガライターが2024年3月に読んで面白かったマンガ!

というわけで3月も終わりましたね。
そして新しい年度のはじまりということでもあります。
卒業や進学、就職などおおきな節目になったかたもいることでしょう。

今年度がどのような年になるかはわかりませんが、ぬるりと生きていくことにいたしましょう。そんな3月にわたしが読んでおもしろかったマンガです!

今月、強いマンガばっかりでねぇ。
なんかこう、光るとこあるな!っていうマンガは拾いたい!紹介したい!って思うのですが、そんなマンガがとっても多くて、「その他」が多くなってしまっております。
どこまで紹介するかは気が乗るかどうかですが、名前は載せますので、ぜひみんなも読んでほしいです(笑 

ではいきましょー!


『コワい話は≠くだけで。』3巻

3巻にして完結いたしました。
いやーーすごかったなぁ。わたしは1巻のときからずっと好きできたんですけど、3巻までこのテンションを落とさずに完結をむかえてくださって、完結は悲しいけど、うれしいという気持ちが入りまじっております。

他からあつめてきた怖い話を伝聞形式で披露するというのが基本路線なんですけど、単にそれだけにとどまらなくて、「マンガとしてそれをどう料理するか」「どう見せるとその怖さを読者と共有できるのか」っていう部分に並々ならぬ力の注ぎようを感じるんです。
ホラー作品としてもとってもコワイし、マンガとして目新しい表現に挑戦しているさまが個人的にめっちゃくちゃ刺さった作品なのでした。

もちろんまだ3月ですが、いまのところわたしのなかの今年の暫定1位でもいいです。


『ねずみの初恋』

というわけで売れ行きや話題性もなかなか好調らしい『ねずみの初恋』です。すごーくインパクト強い作品ですね。

ねずみちゃんという殺し屋の年端もいかない女の子の「恋」のお話ではあるのですが、初っ端から結構キツイ方向なんですよね。しかもそこまでの展開がはやい。このスピード感と、エグイ展開がおおきなインパクトになってて、話題にならないわけがない力強さを感じます。

連載がヤンマガですからね。ヤンマガならではの大人っぽい苦みのある恋の物語です。


『恋とか夢とかてんてんてん』

今月のSHURO作品。
いい作品でしたね。わたし、「なまなましさ」のある作品って好きなんです。生々しさにもいろいろあると思うんですけど、「こういうのが描きたいんだ!」っていう先生の思いが熱くなりすぎて、完全に制御できていないかもしれないけれど、そのまま紙面になってしまったものといいましょうか。

そういうときに生々しさって出ると思うんですよ。
だから経験を積んでマンガ技術がたくみになってしまうとなかなか出てこないんですよ。生々しさって。漫画家人生で一時期にしかにじみ出ることができない、だからこそ「生々しさ」って貴重だなぁと思うわけです。

で、そんな痛々しさとか生々しさをたぶんに感じる今作もわたしの大好物だったわけでした。


『DOGA』

というわけで武田登竜門先生の新作です。
フランスの出版社ki-oonのオリジナル作品です。いいところに目をつけてきますねホント。

機械の体になってしまった貴族ヨーテと、怪力の少女ドガのふたりのドタバタ旅行譚。旅する話になりそうですから、いろんな世界が見られそうなのも楽しみです。『BADDUCKS』もそうでしたが、いい感じに荒廃した世界感に、ちゃんと地に足のついたキャラクターがからむ、先生の強みは十分に発揮されております。今作も楽しそうですね!


『相席いいですか?』

河上だいしろう先生の新作は、部下とかとのコミュニケーションに悩むバリキャリ女性と、人との壁があんまりない感じでコミュ力の高い女の子が相席して、仲良くなっていくお話です。

まずはキャラがかわいい。純粋で一直線。で、だいたいどこか明後日の方向にすすんでしまっている。そんなちょっとズレたふたりを眺めているのが楽しいです。どこまでこの形態のままいくのかわかりませんが、永遠にうまくいかないで相席しつづけてほしいものです(笑


『あやかしの葬儀屋』

そしてお初にお目にかかりますな『あやかしの葬儀屋』。
妖怪というか妖(あやかし)を弔ってまわる、そんな仕事を罪人として手伝う主人公。その仕事の性質もさることながら、なにより絵柄が素敵で。
なかなかこのクオリティは見れないんじゃないでしょうか。好きな人絶対いるので、凝った絵柄が好きで、味のあるオリエンタルファンタジー好きな人は、試し読みしてみてください。


『ドラゴン養ってください』

今月のドラゴン。
ちっちゃい大きさのときは純粋にかわいいのですが、そのサイズでいるのはコストがかかる。結果、あまり「かわいい」とも言い切れない大きさでいることが多い。その大きさだとあまりキャラクターっぽくない。むしろちょっと変わった人間っぽい。

だからこそ下町っぽい街の人々との交流からは人間同士のような温かさがにじみでる。その感じがどこかここちいい。そんなことを思いながら読みました。いっそかわいいドラゴンにしてしまった方が、今風だし、同時にありがちでもあるんですけど、ある意味不器用で無骨な感じが、逆にオリジナリティにつながってるのかなって、そんな印象のある作品でした。


『友人の式日 るぅ1mm作品集』

怪獣くん』とかのるぅ1mm先生のBL短編集でした。
キャラはみんな丸っこくてかわいいのですが、かなり心をつかんで振りまわしてくるお話が並んでいて、切ないものもあったかいものもあって、ひとつひとつのパンチも強い。

短編集なのでこうですよ!という通底した印象は話しづらいのですが、カラミはないですし、普通のマンガしか読まない人でも読んでほしいいい作品でした。


『おせん 和な女』3巻

『おせん』大好きでさ~。
料理もので、料理の情報にあふれ、個性豊かなキャラクターにその絵柄。どこをとっても一級品。つき合ったら長いつきあいになるだろうなぁという思いはあったものの、面白さに負け、続きも買っていくことにいたしました。完敗です。

前からのキャラクターですし、続きと言えば続きなんですけど、ここから読んでも全然ついていける、楽しんでいけると思いますので、ぜひここからでも……!どうかどうか。面白いよ。


『尾守つみきと奇日常。』

最近、結構こういう「亜人もの」を見る気がするのですけど、別に最近じゃないだろうか。でも多いような気がするんですよね。ちょっと考えてみよう。

漫画の『亜人』みたいなコワイ感じではなく、オオカミ男とかヴァンパイアとかそういう怪異?というかモンスターの要素をもった人間「亜人」が普通にいる世界。オオカミの性質を持ったヒロインつみきちゃんと、主人公の日常とちょっとしたラブを描いた作品です。

つみきちゃん、オオカミの耳があって、パーカーでしかも足が大きいんですよ。すごくキャッチーでかわいい造形をしてます。表紙ではそこまで伝わんないんですけど、この足の大きさとかがねーいいんですよ。キャラキャラしている。これがなにより一番ですね。
肉体的にも強くて、動きもあるのでアニメになったら絶対はぜるんじゃないかなーアニメで見たいなーって思うので、みんなも読んでください(笑


その他

そして今月はなんかいいマンガたくさんあったな~って思いました。細かくは語りませんけど、名前は上げます。気が向いたらしたにちょろっよ語ります。

『バードランドの皿』

『みーちゃんは飼われたい』

『セーフセックス』2巻

『かまくらBAKE猫倶楽部』

『メイドスケーター』

『クロエマ』2

『海が見える大井町〜岩本ナオ作品集〜』

『裏社会科けんがく』


Amazonのリンクがちゃんと治ったらしいので、Amazonで貼ってみました。
なんか、こう100点とは言えないかもしれないけど「いい作品だったな~」って思う作品とかは推したい!っていう気分になるんですよね。
で、今月はそういう作品が多いので「その他」が氾濫しております。

『海が見える大井町〜岩本ナオ作品集〜』とか電書だけですし、そんなに分量ないですけど、その分お値段安いですし、すごくいい短編ばかりなので、紙しか買わないかたでも手に取っていただける価値のある作品だと思います。

あと『裏社会科けんがく』がね、この中でいうと一番どういう作品って言いづらいんですけど、面白さあるな……とか思ってます。もり返すことは、あるだろうか。


そしてもうひとつ。Twitterで先生が日本語版をあげていらっしゃいました。『犬』です。

PETER MANN先生、台湾のかたで『ぶらぶらソング』っていう作品とかも話題だったのに、日本語がもはや出回っていなくて手に入らないっていう。
台湾マンガに興味があるわたしですし、気になってたところに放りこまれたこのマンガ、結構刺激ある感じですごく好きでした。

初っ端から「……なに?」ってなったあげくに、途中でまた「……はい?」ってなるっていう。素敵だ。



そんな感じの2024年3月でした!
3月はおもしろいマンガがいっぱいありましたね。4月もいいマンガとの出会いがあることを祈っております。

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「欲しいものリスト」に眠っている本を買いたいです!(*´ω`*)