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2ヶ月うつ状態だった社長が一夜にして復活した話 その3 「経営者に向いてない!」で元気になる
シリーズ3話目となります。次回で最後の予定です。
ある程度自分の症状も自覚し、薬も飲み始め、不安で何もできないという状態から脱したものの、以前のように集中力が持続しないし、パソコンの画面も長く見ていられず、仕事のできる量も限られ、結局なかなか社会復帰できるような状態にならない日々が続いていました。
浅草のキッチンの撤退手続きや諸々の手配、あらためての資金繰りの準備などを少しずつやりつつ、隙あらば休む。
結局、根本的なストレスが解消されないから、常にそのストレスがHPを削り続けて、回復するために休み休みやるしかない、という感じです。RPGのステータスで言うと毒状態ですね。この状態で寝ずに働かなければいけない状況とかだったら、本当にやばいですよね。回復できないまま働き続けたらHPゼロになっちゃいますよ・・・。そしてきっとそうやって社会の、会社の犠牲になった人たちも多くいるのでしょう・・・。
自分の「根本的なストレス」とは何かというと、
玄米味噌シリアルバーで起業したが、それだけでは事業として成立しないことがわかり、それを打開するために飲食事業を始めたがそれもうまくいかず、経営者として会社の経営方針が固められずにいる。経営者としての実力不足。そして日々削られていく資金。
そしてジャパンエナジーフードの成長を見守ってくれている人達への期待というプレッシャー。これは勝手に自分でかけているんですけどね。
そんなわけで悶々とする日々を過ごしていました。
9月も後半に差し掛かった頃、実家のある藤沢に行く用事があって、ついでに海でも見てバイブス感じに行くかーと思っていた時に、近くに住む姉と連絡取っていたら、ご飯でも行くかー、と言う話に。
姉の家の近くのタイ料理屋で一通りご飯を食べながら、色々話をしました。
姉「経営者ってさー、ある程度ずるくないといけないじゃん?」
いや、それはちょっと経営というものに若干偏見があるかもしれないけれど・・・笑
姉「カズ(あいざわのこと)はさー、優しすぎるんだよ。経営者に向いてない!教員とかの方がよっぽど向いてるよ!」
まさかの姉からの経営者全否定です!
でも、改めて考えてみると、自分が「こうなってほしい」と願う社会は、資本主義を乗り越えた先にあると考えていて、途上国からの搾取もしたくないし、なるべく国産のものを使って、なるべく手に取りやすい価格で買って欲しいと願っている。
そういうことを考えている時点で、ビジネスとしてのハードルを自らめちゃくちゃ上げてるんですよね。
そういう意味で、資本主義社会の中で「勝ち残る経営者」としては向いていない。姉と話して、それが改めてわかりました。
姉「無理だったら教員になればいいよ!いいじゃん!教員いいよ!」
確かに、うちの家系はいわゆる「先生」になる人が多く、僕も中学生の時は教員になりたいと思っていた時期がありました。それに、お陰様で大学院まで出たので、専修免許(保健体育)を持っています。
そっか、ダメなら他の道があるよね。
大学の先輩で、うちの取締役もやってくれている人がいるんですが、
「とにかく、お前と会社が死なないことが大事、会社がダメでもお前だけは生き残ればどうにかなる」
と言ってくれました。本当にその通りです。
理想を追って、失敗するのならすればいい。もちろん、そうならないように頑張るけど、それでダメでもいい。
生きていれば道はある。
そう思ったら、これまで固く自分に張り付いていたものが、解けて落ちるような感覚になりました。
姉に奢ってもらって(ご馳走様でした)、家に帰り、妻や子どもたちの顔を見たとき、
・・・今この瞬間がめちゃくちゃ幸せじゃないか。
そう思っている自分がいました。
そうして次の日には、朝起きたら今までのような倦怠感がほとんど抜けて、軽く生まれ変わったくらいの感じがありました。
なんかさー、元気戻った気がするー
朝一番にそう言ったら、妻もとても喜んでくれました。
心配おかけしました。
だいぶ体力が落ちていたので、すぐに復活!という訳にはいかないけれど、だんだんとまた上がっていける感じになれました。
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