拝啓 月経、排経してみませんか?

今年やっと50の手習いでブログを始めまして、2本目がなぜかまた、おシモのネタになってしまいました。(汗)
でも、今までなかなか外で人に話せなかったこの類の話こそ、、ということで、もしよろしければ、お付き合いくださいませ。

1.排経とは

数年前にNHKの『あさイチ』でも少しだけ取り上げられたことがあり、もう始めている方も多いのかもしれませんが、

排経」とは、経血を「意識的」に排泄すること、です。

膣を締めておく。そして、トイレで絞り出す。それだけです。

コツは、「骨盤底筋」と「膣の位置」を「意識」することです。

最近は尿漏れ対策で骨盤底筋を鍛えるよう指導されているので、普段から意識できている方はすぐにできるようになるのではないでしょうか。

意識」がカギです。練習していけば必ずできるようになります。

湯船につかっている時やプールに入っている時は、みな、自然にできていますよね。無意識にできていると思います。もちろん、くしゃみをしたりして腹圧がかかった時にはちょっと漏れてしまうことはあるかもしれませんが、みなさん、水の中にいる時は自然にできているのだと思います。
また、月経の歴史をたどっていくと、いまは高機能のナプキンを付けているためすっかり安心して周囲の筋肉が弛緩し、そのことを意識していないので重力で降りてくるままになっているのだということが分かってきます。

失敗しても「私には無理だ」と思わないことは大切です。そのために、初めは今まで使用しているモノを併用していきましょう。できるようになったらとっても快適です。ぜひ、試して体得してくださいね。

ここからは月経について意外と知らないことや豆知識など、後半は排経ができるようになった経緯、ヒントにしたこと、そして閉経についてなどを記しておきたいと思います。最後に書きますが、これができるようになるともう一つ、いいことがあるかもしれません。

2.生涯の月経回数

私は45くらいで閉経しましたが、思えば長いお付き合いでした。閉経後に『あさイチ』で生理を特集した時に知ったのですが、女性の生涯の月経回数は、概ね420回前後とのこと。計算してみると正にそれくらいでした。(私は妊娠経験がないので少し多いかもしれません。)
しかしこの回数、現代ならではのようです。明治以前、平均寿命が50年と言われた時代には妊娠回数も多く、女性の生涯の月経回数は50回くらいだったという記事がありました。現代は回数が多いならなおのこと、快適に過ごしたいものですね。
生涯の月経(生理)回数って、どれくらいでしょう?〜生理痛の薬の選び方〜/ リボーンレディースクリニック

『あさイチ』によると最近は、低用量ピルで月経の回数を減らして体への負担を軽減するという考えがあるそうで、婦人科のドクターがご自身でも使っておられ、お勧めされていました。欧米では既に普及しているのだとか。私はもちろん試していませんので何とも言えませんが、氣になる方はよく調べてみてくださいね。副作用の報告もある処方薬ですので、使う時は診察が必要です。
アフターピル・低用量ピルはどこで売っているの?病院で処方されるべき?医師が解説します。/ CLINIC FOR

3.当てものヒストリー

当てものの歴史も、戦後、激変したと言えるかもしれません。私が初潮を迎えた1980年代、100均がまだなかった頃、紙、木、ガラス・金属、布等でできていた多くの日用品がどんどんプラスティック製になり、生活が劇的に便利になりました。分厚かった紙ナプキンにも、水分を通さないプラスティックのシートが付いたことで漏れなくなったという記憶があります。さらに動きやすくするために、高分子吸収体というプラスティックからできたポリマーを使うことでどんどん薄く軽くなり、ナプキンに ”天使の羽” が生えた時はもう感激でした。今では当たり前の羽ですが、活発に動いてもズレなくなったことは女性にとって大きな喜びでした。ナプキンメーカーさんのたゆまぬ努力を拝んで感謝していたものです。
当時は、社会進出した多くの女性が事務職を得て ”OL”(オフィスレディ)と呼ばれるようになった頃でしたから、生理痛さえ何とかすれば外でアクティブに働くことができるようになったのです。ところが、ナプキンを付けて長時間、椅子に座って仕事をするようになると、「蒸れる」「かゆい」という問題が出てくるようになりました。(この頃にはタンポンも登場していましたが、私は好きではなかったのでほとんど使いませんでした。)

そんな1990年代、20代に半ばに仕事で知った「布ナプキン」。私もほぼ一日中座っている仕事のため蒸れとかゆみに悩んでいました。そこで試しに2枚買い、漏れないのかドキドキしながら使ってみると、内側に一枚パットを入れるので意外にも漏れることはありませんでした。何といってもとっても肌当たりが爽やかで優しく、つけていない心地よさ。オーガニックコットン製で、プラスティックナプキンの10倍以上の値段でしたが、繰り返し使うのだからランニングコストは安いと考え、数枚のセットと後ろが長い夜用を購入。慣れてくるともうプラ製のナプキンは使いたくなくなりました。
(当時は近い所では職場でしか手に入りませんでしたが、最近やっと市販されるようになりました。ちなみに閉経するまでに購入したのは10枚程度。あとはネル布地を買って、おりもの用の薄くて小さいものや尿漏れ用に中心を厚くしたものなど、自分で縫って作っていました。)

初めは躊躇したナプキンのお洗濯も、お風呂に入った時に石鹸でちょこっともみ洗いしてから、蓋付きバケツにお湯と酸素系漂白剤を入れて一晩浸けておけばきれいになり、思ったより大変ではありませんでした。
初めは家にいる時だけ布にして、慣れてきたら外出する日も多い日以外は布、、と少しずつ替えていきました。
蒸れやかゆみは出なくなり、やはりあの悩ましいかゆみの原因は、私の場合はプラ製ナプキンに他なりませんでした。(現在は当時より透湿性などが向上して使い心地がよくなっていると思うのですが、最近のは使っていないので私には分かりません。)

しかし、30代に入ると仕事も忙しくなり、厄年前後で体調不良になることが多く、洗うのもままならない日が増えていきました。それでも布を使いたかったので、トイレットペーパーを細長くクルクルと何重かに巻いたものを当ててから布ナプキンを当てるようになりました。すると布ナプまで汚れることはあまりなくなり、出たと思ったらすぐトイレに行ってペーパーを流せば終わり。夏場や激しく動く時も、蒸れた感じがしたらトイレでペーパーを交換。外出の時は、自宅の柔らかいペーパーを畳んでファスナー袋とナプキン袋に入れて持ち歩いていました。我ながら、これはいいアイディア!と密かに喜んで実践していました。

4.そして、排経。

そんな30代後半のある日、トイレで突然、思い出したのです。
初潮を迎えた日、お風呂に入る時に、母が私にかけてくれた言葉を。

おへその下の方をね、ぎゅうーっと、トイレで絞り出すようにして、なるべくまとめて出しちゃってから入れば大丈夫だから

”あ!普段からそれをやればいいんじゃない?” と閃いた時は我ながら頭イイ!と思いましたが、20年以上気付かなかったのですから阿呆ですね(笑)。その時は、排経なんて言葉も知らず、そんなことをしている人が他にいるとも知りませんでした。
それからトイレに入る度に、ぎゅう~っと、絞り出すようにしてみました。手でするのではなく下腹部の筋肉を使って、ちょうど、マヨネーズを絞り出すようなイメージです。そのうち、出す時以外は締めておけば出ないと氣付き、意識して締めることを覚えました。すると次第に、無意識でも締めておけるようになりました。たまに腹圧で漏れる時はありますが、よほど多くなければペーパーで足りる程度です。

私は初潮の時から初日の腹痛が激しく、30代後半くらいまで薬はなるべく飲まない方がいいと思っていたのでそれも悩みの種でしたが、鎮痛剤は早めに飲んだ方が効きが良いと知ってから生理痛も上手にコントロールできるようになっていましたので、月経に悩まされることは殆どなくなりました。

5.そして、閉経。

排経を概ねマスターしたのは40になる頃だったと思います。40代半ばを過ぎると更年期に入り半年ほど周期が次第に短くなっていったあと、ぱたりと来なくなり、あれ?と思った頃にまた来ることが何回かあって、無くなって1年以上になります。せっかく月経との付き合い方をマスターしたのに数年で終わってしまったので、「この知恵は人に伝えないともったいない」と思っていたのですが、今やっとこうして誰かに伝えることができるようになり、うれしく思います。
一足先に一つのお役目を終えた私の子宮さん。ゆりかごの役をさせてあげられなかったけど、大きなトラブルもなく勤めを終えてくれて、ありがとう。

6.おまけネタ

読んだことはないのですが本も出版されていました。もっと詳しく知りたい方は読んでみてはいかがでしょうか。
「排経美人のすすめ」/才田春光

そして最近、私が閉経してから知った「月経カップ」。『あさイチ』で知った時は、画期的!と思いました。排経できるようになる前に知っていたら絶対試していたと思います。
注目の生理用品「月経カップ」って? メリット・デメリットを医師に聞いた/ ダ・ヴィンチ ニュース
話題の生理用品「月経カップ」が気になる!忙しくてトイレに行けないナースにいいかも?/ 看護 roo!
しかし今日の記事を書いていてふと、月に数日とはいえその間ずっと膣壁を押し広げたままでいるということは、若い方なら大丈夫かもしれませんが、元に戻す筋力もある程度必要なのかなと、試していないので分かりませんが思いました。それでも繰り返し使え、大規模自然災害で避難生活が長期化した時などナプキンが手に入らず排経もできない場合にも、洗浄する水さえあれば使えそうなので、場面に応じて、使いやすく、自分に心地よい方法を選んで、ご機嫌に過ごしたいですね。
私としては、被災時にも生理用品で困らない排経ができるようになることをおすすめしたいです。

そういえば、紙を当てるようになる前のこと、祖母の世代(大正~昭和初期)の人はどうしていたのか、母に聞いてみた時のこと。
母「紙をくるくるっと巻いて当ててたのかなぁ。ぼろ布を当てたりとか…」
私「昔の人はパンツをはいてなかったって聞いたことがあるけど、パンツをはかないのにどうやって当ててたの?」
母「さぁね?あんまり細かいことは知らないわ」
紙を当てることを思いついたのも、その会話を思い出したのだと思います。
そうなんです。いつの時代か未調査ですが、その昔、着物の下は何も着けていなかったとか、女性もふんどしをしていたとか、パンツにも歴史があります。今のところパンツを掘り下げる予定はないのですが、もし分かったら教えていただけたらうれしいです。ちなみに皮膚が敏感で縫い目が気になる私はユニクロのシームレスがお気に入りです。どうでもいいですね(笑)

拙い長文を最後まで読んでくださいましてありがとうございます。お礼に、もう一つの知恵を。これは文献に当たったことがないので私の経験則です。この排経を知っていると、子供が欲しくない時に使えるかもしれません。無論、完全ではないと思います。やむを得ない場合の自衛策として覚えておかれても、また、娘さんがいらっしゃれば口伝していくのもよいかもしれません。どなたかのお役に立てば幸いです。

トップ画像は、しいさんからお借りしました。
素敵な写真をありがとうございます💛

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