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コロナとアトピー再燃【2】発症と治療

1.私のアトピー、アレルギー遍歴

1-1. 再燃まで

<幼少~児童期>

全身乾燥肌で粉ふき芋状態。いつも痒い。アトピー性皮膚炎の診断。
近所の皮膚科でステロイド軟膏を処方されていました。
当時は診察の後、看護師さんに機械的にペタペタ塗られて帰りました。
「ベタベタで何にもできない」(=お手伝いしなくてすむ~♪)という記憶しかない(笑)

<思春期~20歳ころ>

思春期過ぎると患部の範囲が徐々に小さくなり、20歳頃まで手や額にごく一部に痒みが残りましたが、手湿疹、湿疹と言われ、20歳ころには概ね寛解状態に至っていたと思います。
猫を飼っており、猫を触った手で目をこすると白目の部分がブヨブヨと腫れました。

<20代前半(結婚前)>

おそらく仕事のストレスで、頭部全体と目の周り猛烈な痒みと湿疹が出ました。汗をかくと頭が猛烈に痒くなり、掻くとフケのような頭皮が大量に落ちます。頭部、瞼を中心に目の周囲が痒くなったのも初めてでした。
かなり酷くなってから受診し、ステロイドのローションと軟膏で、1か月ほどで完治。同様の発症は以後ありません。
別の時、日焼け止めをせずに外でスポーツをしていた時、顔のを拭いていたら顔に違和感がありました。その後数時間のうちに、顔全体がアンパンマン並みに腫れ上がりました。
慌てて受診すると、紫外線と何かで複合的な要素でアレルギー反応が出たのではないか、との診断でした。飲み薬、ステロイドなどで腫れは数日で治まり、1週間ほどで完治。以後同様の発症なし。

<20代後半(結婚後)>

仕事で現実逃避したくなるようなことが続くと、過去に痒みが出たことのあるいくつかの小さな部位に湿疹、痒みが出ました。市販の痒み止めや保湿でいつの間にか治るか、治らなければ皮膚科でステロイド軟膏をもらって治療。痒みが治まって数日くらいまで付けていれば治癒。副作用らしきものはなし。
NHKの「ためしてガッテン」で痒みの再発のメカニズムとステロイド軟膏の正しい使い方を知ってから、発症しても軽いうちに対処できるようになり、痒みで日常生活に困ることはほぼなくなりました。

<30代>

手の湿疹と瞼に痒みが出ました。この時、現在の住まいから一番近い皮膚科(A医院)を受診。ジェネリックのステロイド軟膏を処方され、きっちり使いましたが手の湿疹がなかなか治りませんでした。
次の受診時、それを伝えると医師から「やっぱり?」と言われ、
先発薬(リンデロンDP)を出してもらうと何日かで良くなりました。

<40代>

国家試験の勉強で2年間ほど、自宅で座っている時間が長くなっていた時、ダニでしょうか、お尻にチクリと違和感があり痒くなりました。
また、目の痒みだけは断続的にずっとあったのですが、さほど酷いわけではなく気にしていませんでした。ところが、健康診断で眼底の異常の可能性を指摘され、眼科で目をこすらないように言われたので、皮膚科で点眼薬ももらうため、5年ぶりくらいにA医院を受診
目は市販薬でもいいと言われましたが一応もらいました。目の痒みは差したからといってすぐに治まることはなく、今でも時々痒くなっています。お尻は前回と同じ先発薬をもらい、1週間ほど付けると治まりました

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1-2. 2020年、コロナ禍での再燃

<消毒しすぎ? 自粛ストレス? ダニ??>

昨年閉経し、50も近くなった今年、2020年。
日本がようやく新型コロナで騒ぎ始めた3月頃、急に脇腹などに出た痒みが次第に酷くなり、他の場所にも痒みが広がってきました
思い当たる原因は、消毒しすぎ、自粛のストレス、元々分かっていたダニアレルギー。原因をなくすのは難しいことばかり。
1年前の残薬「リンデロンDPクリーム 64%」(リ)を付けていましたが、
それも遂になくなったため、A医院を受診して、前回までよく効いていた同薬を出してもらうことにしました。
今までになく酷くなっていたので、飲み薬「ベポタスチンベシル酸塩錠10mg『タナベ』」も処方されました。
いつものように(リ)を塗布すると、その場所の痒みは治まっていきますが、新たな場所が痒くなるなど、何か一筋縄ではいかない感じがしていました。
この時、自分の中で正体不明な新型コロナウイルス感染への恐れもあり、免疫を抑制する薬という認識だったので、飲み薬はもらったものの、服薬を保留していました。

<ストレスを意識し、一時、落ち着く。>

3月末に周囲でちょっとした事件があり大変でしたが、
4月からコロナ休業に入り、家でまったり寛ぐことが多かったこの頃、
こんな記事に出会いました。

それで、メンタルケアをしながら前向きにこんなことを考えていました。
「精神的な負荷が大きくなったり気分が沈んだりイヤなことがあったりすると酷くなることがよくあるけど、確かに前向きな気持ちになった時は軽くなっているかもしれない。
そうは言っても生きていればイライラしたり氣もちが荒れることは必ずある。ストレスが体に良くないと考えていることが良くないのだという研究もあったし…(★)
ずるずると引きずらないように、その都度向き合って自分の中で早めに消化していけばいいんだろう。ステロイドより考え方の転換の方が有効なのかもしれない。」
(★ケリー・マクゴニガル: ストレスと友達になる方法 ... - TED Talks )

この流れで、しかし、と続けるのは不本意ではあるのですが(※)、
治まりつつあったはずが、4月下旬になると再び痒みがぶり返すように広がっていきました。
リンデロンDP(リ)は、概ね朝夕付けていたのですが、生活が不規則になっていたのでややいい加減だったかもしれません。これはもう少し薬が必要だなと思い、服薬と塗布をきちんと再開し、10日ほど経って再受診しました。

※ストレスとの向き合い方を考えたり学んだり、身体と同じようにメンタルのダメージをきちんとケアして管理していくことは、アトピー治療を別にしても良いことだと思うので意識していますし、やらないよりはぜひやるべきだと考えています。ケリーさんのお話は素晴らしく、とても力が湧いてきますよ!

<患部拡大、ステロイドを急にやめた!>

この頃、休業期間も終わり、急に仕事が増えていました。勤務日数が急に増えたりトラブルがあったり消毒作業が増えたりで、フィジカルにもメンタルにも負荷は増大していました。
それでももう少しこの治療をしながらメンタルケアもしていけば治りそうだ、と本当に前向きに考えていたので、同じ薬で1か月もきちんと治療を続ければ、薬がなくなるまでには治るだろうと思っていました。

ところが。
きっちり塗布、服薬していましたが、患部の周囲や全く別の所が次々に痒くなり、患部が少しずつ移動しながら次第に拡大していきました。

自粛中、家に居る時間が長くなった割に掃除の回数が増えていなかったり、7月の長雨で寝具の洗濯がなかなかできなかったりしたので、ダニが原因の可能性も考えました。
更年期もあって大量に汗をかく掃除機がけは暑さと痒さで辛く、かける回数は増やせなかったので、ダニを取る粘着シート(*)を設置したりダニの入らない寝具に変えたりしましたが、痒みは治まりません
(*[ダニ捕りシートDX]東京企画販売 TO-PLAN /Amazon

4週間飲み薬をきっちり飲み切り、日頃と同じ保湿のあと、患部が拡大した分だけ増した量を塗布していましたが、まるでいたちごっこのような状態。
ついに、これでは埒が明かない暗澹たる気持ちになったのと、衣類の縫い代や刺繍糸がふわっと触れるだけで痒いくらい過敏になっているのは間違いなく副作用だと考え、遂に(リ)をパタリと中止しました。
医療的にはダメだと言われているのは分かっているし、ぶり返すのも分かっていましたが、患部が拡大し、塗布する量がどんどん増えていくのは、不安以外の何物でもなかったんです。

案の定、痒みは次第に強くなり、今まで掻いたことのない場所も突如痒くなり気がつくと猛烈に掻きむしり、赤いブツブツもあちこちに出てきて、掻破した傷から出血し、指の関節やマスクのゴムが当たる場所はかぶれ浸出液が出る最悪の状態。片側の頬には痒みのないザラザラした赤みも出てきました。


1-3 ●再燃~現在までの治療

<転院までの間のセルフケア>

実は、A医院は年内で閉院することが決まっていたので新しい皮膚科を検索していたのですが、遠いこともあり決めかねていました。
その間、市販の痒み止め入りの保湿剤を2種類購入し、一番痒み止めの効果を感じていた「ムヒS」と保冷材も併用し、なんとか凌いでいた方法が次の4つ。

①手当て
 自分で掻いているのに気付いたら、痒い場所に掌と意識を当て「掻いたら可哀想、可哀想」と思いながら優しくさすったり、しばらく強めに当てる。癖掻きしたくなった時には特に有効で、緩めの痒みは一時紛れる

②ムヒS(池田模範堂) + パスタロンM20(佐藤製薬)
 ムヒSのメントールの刺激がある間は痒み抑えられる。パスタロンM20は保湿のみ。ベタベタして物や服が張り付くとそれが刺激になる時がある。

③メンソレータムAD乳液b(ロート製薬) + ムヒS
 メンソレータムADを入浴後など痒みが出始める前に塗布。痒みゼロにはならないが赤みが少し治まる。パスタロンM20よりべたつきは少なく保湿力も充分。いま痒い箇所にはムヒを塗布して保冷剤を当てる。

④パスタロンSEローション(佐藤製薬) + ムヒS
 メンソレータムADとほぼ同じ感じ。試用期間が短いのであまり比較できず。

あのまま(リ)だけを使っていた時よりは気持ち的には希望がありました。
ステロイドでない炎症を抑える成分が入っていたので保湿クリームをたっぷり塗ることになり、それは結果的には良かったです。

それでも、次第に生活がままならなくなり、8月下旬、知人からBクリニックを紹介してもらうことができ、藁をもつかむ思いで行ってみました。
新しいかかりつけ医を見つけるのもまた一苦労でした。


【3】へつづく

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