ある研究関連の講義(3年編)その11

今回の講義は、前半部分は外研先の研究に関することであった。

ナノスケールの構造の作成法に関する研究を行なっている。作成方法の研究として陽極酸化に関することを調べている。例えば、積層構造の隙間と直流の陽極酸化電圧の関係を調べて、電圧を上げるほど、一層の膜厚が厚くなるという結果である。

また、交流における陽極酸化法に関しては、巻貝の構造を模倣することが重要であるという結果になった。また、ここでは、光との相互作用の研究を行なっており、白色LEDの作成に関する研究を行なっている。

この時、SiAlONやCaAlSiN3というガラスを用いて白色光を出させる。このガラスを作成するのには焼結法が欠かせない。

焼結法の代表例として溶融法とゾルゲル法の二つがある。

溶融法に関しては水を入れることによる光学特性の変化を研究し、ゾルゲル法については、チタニアの添加による光学特性の変化を研究している。また、ガラスの組成を変化させることで、色味が変化するということに関する研究も行われている。

後半部分はこの研究室の研究並びに4年次の研究における心構えに関する話であった。

今回の講義に関することを聞き、まず、研究に関して、面白そうな研究であると思った。既に製造法は確立していると思われがちだが、電圧のかけ方などで、積層構造の隙間の変化など未だ確立されていないところがある。

このようなところは意外と見逃されていると言われている。私が興味をもつ研究のパターンの一つは、一つ一つの積み重ねにより、着実に前進できるような研究である。

そのため、今回聞いた研究は面白そうであると思った。次に、先生が最後にした話がこの講義の中で最もためになった。

それは、実際に、研究室に入ってみて、ゆっくりと研究をやっていくことで、そこそこの成果は出し得ることということ。そして、どの研究室に入ったとしてもやるべきことは変わらないということ。学生の具体的な生活に関すること。

4年次にどの研究室に入るかは最後まで分からないが、どこに入ったとしても、どのような生活になるのか正直のところよく分からず、どのようなことを目標にすべきかわからず、焦燥にのみ駆られていたが、その焦燥が軽減された。

そのため、有益であると思った。

また、外研先に劣らず、ハイパーサーミアなど面白そうな研究が行われていると思った。特に、磁気を用いたガン治療に関する研究は面白そうであると思った。

というような内容を書いた。

それにしても、今思えば、面白い研究が出来そうだなと思う。

それと、自然をいかに模倣する必要があることを学んだ。

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