見出し画像

2020/08/28 トイレ掃除について

トイレ掃除が好き。
毎朝、ぴっかぴかになった便器の中をのぞき込むのが、密かな楽しみだ。


実家暮らしのときは、母から、用を足したあとは必ず便器を振り返り、自分が汚した分は一拭きしておくように口酸っぱく言われていた。
家族のみんながそれを守ってくれているから、トイレ掃除が楽なのよ、とも。

一人暮らしと同時に、自分でトイレ掃除を始める。
初めて便座の裏を見たときのことは忘れられない。ただ生きているだけなのに、こんなに汚れるのか、と。

そんな汚れも、ウエットシートでこすればするりと落ちる。
真っ白に輝く便器に、言いようもない達成感。
毎朝毎朝、トイレを磨く日々を重ねていた。


結婚し、トイレ掃除は夫の担当になった。
様々な掃除用品を揃え、家事分担に意気揚々としていた夫だったが、掃除している姿はほとんど見かけなかった。
そうこうしているうちに、我が家のトイレはあっという間に「なるべく入りたくない小部屋」と化してしまった。


引越しを機に、トイレ掃除はわたしの担当に変えた。

朝、一番に便器を磨く。
それだけで1日のスイッチが入る。
トイレットペーパーの減りがやたらと早いのは、トイレに入る回数が増えたからだろう。自分の手で整えている場所は、やっぱり居心地がいい。

自分で汚した分は自分で拭いてね。
いつかの母と同じように、夫にしつこく声をかけている。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?