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【じじい放談Ⅱ 第15会 餃子泥棒】予定

「餃子泥棒」は、餃子の無人販売店で代金を払わずに餃子を持ち帰ったとして、警察に被害届が出され全国ニュースでも報道されました。 神社の賽銭箱から賽銭を盗む「賽銭泥棒」、留守宅に忍び込み金品を盗む「空き巣」、飲食店でお金を払わない「無銭飲食」など、昔からいろんな「こそ泥」が居ます。
人の往来が少なかった時代には、ほとんどが顔見知りでした。 共通の価値観を持った人が生活環境も知られた人々が暮らす社会では、「人は生まれながらは善人で悪人は生活環境による、生前説」のほうが「警戒して暮らすより助け合う社会」のほうが円滑で安定していました。
人のものを取る「こそ泥」は犯罪ですが、「賽銭泥棒」は生活に困り果てた末として、罪を犯したとして事情が聞かれ許されることもありました。 特に神仏を祀る神社仏閣は人を助けるのが目的で、生活に困った人を助けるのが当然と思われていたためです。 「罪を憎んで人を憎まず」とも言われます。
「餃子泥棒」は、一般的に店員が番することで「こそ泥」を防ぎますが、人件費や労力を省くために「無人販売」しているように思えます。 頻発するため被害届を出したようですが、被害を訴えるだけで「有人販売」にすることは無いようです。

東京オリンピックで人材派遣を行った会社は実に89%をピンハネして、80万で請負って2万弱しか派遣員に払わなかった事実が問題になり始めていますが、犯罪ではないとされています。 説明をしっかり行わないと悪徳商人!になります。 従業員にとり賃金は生活に直結するため多くの法律がありますが、法の隙間を狙った公序良俗に反する脱法行為にも思えます。
同様に、小売業では大型スーパーが安売りをし、シャッター商店街を発生させて、市場を独占した後に商品価格をゆっくりと値上げし、巨大な収益をあげるような例もあります。 社会を不安定にする行過ぎた資本主義です。

SNSの普及で世界中から自分好みのニュースがリアルタイムで届きます。 マスコミで報道される「餃子泥棒」「賽銭泥棒」などは視聴者投稿・持込記事のようで事件背景や事実検証などの調査報道もありません。 ニュース・ショー(娯楽報道)の一部にさえ思える報道姿勢は社会事実を報道する姿勢ではなく近所の「噂話」「世間話」を全国で広げているようで非常に残念です。 この状況が、新聞離れ・TV離れに歯止めが掛からない最大の原因です。 真偽混在するSNSに溢れる「噂話や思い込み」の中で、ニュースの真偽と社会的意義を検証し報道しなければ、いずれ真偽を見抜く力を身に着ける人々から相手にされなくなります。

落し物を交番に届けて、「警察官」から「落し主」に代わり「ごくろさま、ありがとうございます(敬礼)、よろしくおねがいします(答礼)」とヤッてみたいた気もしながら、それでも道に落ちている財布(お金)は警察に届けたり、電車に傘を忘れて取りに行かなかったりする「じいさん」が「餃子泥棒」について話します。

収録 2022-9-30
配信 2022-10-9
ロケ地 喜屋武岬@糸満市喜屋武

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