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産後の家事、どうする?

 「産後3週間は、体力の回復と心身の養生のために、なるべく横になって過ごすことが大切」と言われています。産後のママは、自分自身の体調の回復に加えて、慣れない赤ちゃんのお世話や、夜間も続く授乳があります。できる限り、家事は誰かに頼んでやってもらう必要があります。

 「そうはいっても、主人に頼むと中途半端にしかやってくれず、かえってストレスです」
 「自分以外の人に、家事を頼むことに抵抗があります」
 という相談をよくいただきます。

 家事を誰かに頼んで、自分が期待する結果を得るためには、自分がいつも行っている家事を細分化して、見える化して、具体的に依頼することがポイントです。

1.一つの家事にも、たくさんのスモールステップがある。

 例えば、「食後の片付け」という家事を細分化してみます。
・使った食器を下げる
・残り物を冷蔵庫へ
・食器や調理器具を洗う
・水を切り、拭いて、棚に戻す
・シンク内を洗う
・シンク内の生ごみを処分
・食卓と調理台を水拭き
・食べこぼしの掃除
・子ども達の顔や手を拭く
その他にも、家庭によってもっと行程があるかもしれませんね。

 「ゴミを捨てる」という家事も、同じように細分化してみます。
・曜日ごとのゴミ種類を把握
・ゴミの分別
・各部屋のゴミ箱からゴミ集め
・指定袋にゴミを入れる
・新しいゴミ袋をゴミ箱にセット
・ゴミ箱を元の場所へ戻す
・ゴミを集積所に出す
・ゴミ袋の在庫チェック
「ゴミを捨てる」という家事では、「ゴミを集積所に出す」という目的のために、沢山の行程が隠れていることが分かりますね。

2.自分が「必ずやって欲しいこと」は何か?


 細分化した家事の行程のなかで、自分が相手に頼みたいことは何でしょうか?
 「食後の片付け」を頼んだ時に、「とりあえず、食卓の上に何ものっていない状態であればOK」なのか、「食器を洗って水切りかごに入れてあれば助かる」のか、「シンクの中もゴミが無く、ピカピカな状態」にしてほしいのか。
 家事は日常の中に溶け込んでいて、次の行動や翌日の暮らしと繋がっています。「食事の片付け」を、「食器をシンクまで運ぶ」というところで終えた場合、次の食事を作る前に、「シンクの中を片付ける」ところから、始めなければならないのです。

 家事を頼まれた時にしか行わない人は、「シンクの中がピカピカな状態」でないと、次の家事をする時に大変になる、とはあまり考えないものです。そこで、「主人に頼むと、家事が中途半端」という現象が起こってしまいます。

3.具体的に明確に伝える


 家事を頼む時には、抽象的で漠然とした言い方だと、伝わりません。
「食事の片付けをして」というのではなく、「子ども達の食べこぼしを、雑巾で拭いて」「シンクの中の生ゴミを袋に入れて捨てて」というように、具体的に細分化して伝える必要があります。

 具体的に細分化して伝えることで、「頼むより、自分でやってしまった方がラク」が少し軽くなります。家族だけでなく、家事ヘルパーさんへ依頼する時にも、伝わりやすく、自分が期待する結果を得やすくなります。

 また、具体化・細分化することで、「産後で安静が必要だから、食器は洗えないけど、子どもの手と顔を拭くことはできる」とか、「もう仕事に出かける時間だけど、食器を洗って水切りかごに入れるまではできる」など、調整がしやすくなります。

4.産後は「頼り上手」になりましょう


 産後はいつもの暮らしの中に、「赤ちゃんのお世話」と「ママの養生」が加わります。産前のように、「普通に」家事をこなすことは、難しいです。誰かに家事を頼む時も、自分でやる時にも、家事の合格点や期待値をグッと下げることも必要です。
 産前から、家事を細分化して見える化しておくと、「絶対に自分がやりたいこと」「パートナーに頼むこと」「外注できること」「家電に任せられること」を分けて、対策ができるので、お勧めです。

 子育ては、1人でするものではありません。自分のためにも、子どものためにも、「頼り上手」になってみてくださいね。


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