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白血病だった息子への祈り

健康に産んであげられなかった。
「ごめんね。。。」
こんな想いがまだ私の中にある。

次男の息子に言わなくても伝わっちゃうみたい。

当時3歳だった息子に、医者からこう宣告された。

「難治性の白血病で生存率は低く
過去にこの種類の白血病で助かった患者はいない」
という。

東京の中でも血液の専門医がいることで
知名度が高い病院だというのに。

息子の死を覚悟した。
心をどこにおいていいかわからないほど怖かった。

そして、骨髄移植を受けて19年が経った。

ドナーからもらった骨髄のおかげで
日々健康な血液が造られていて
もう白血病の心配はないけど
その強烈な治療が悪さをして
将来二次性のガンになる確率が
高いと言われている。

そして、移植直後に前例のない
合併症で腸のトラブルが続いた。

いまでもずっと
腸の調子が良くないことを、私は知っている。

そんなことを気にかけて、さりげなく聞いてみた。

「大丈夫だよ。体のことは自分がよく知っているから。」
と言う。

長く生きられないかもしれないと
言ったこともある。

なんでんだろう???

きっと怖いはずなのに、ひとりで抱えちゃって
そんな素振りも見せない。

人生は残酷なことがある。

もしも、息子に何かあっても
彼は与えられた宿命を受けて
乗り越えていくことになる。

いつしか、私の見えないところで
息子の心は強く、優しく成長して
今、乗り越えることのできる力が備わったようだ。

だから私に
「もう、心配しなくて大丈夫だよ!」
と言ったのね。

これが心の自律というのだろうか。
自分の人生に責任をもって生きていこうとしている息子に
私は、見守っていくことになる。

私のコントロールできないところで
どうしても、胸が痛むけど
愛があるかぎり、無くならない感情なのかも。

どうか、どんなときも
心が穏やかでありますように。

こんな想いを込めて
息子の22歳のお誕生日は
お休みとって、一日一緒に過ごしました♥️

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