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哀しみの中にありがとうを詰め込んで


愛猫が天国に行きました。

やっとやっと
ネコは楽になれました。

今から10年ほど前、
ペットショップにふらっと立ち寄ったら
小さな猫が
「ねーねー、私を連れてって!」
と言っている様子でした。

それが衝撃的で、すぐに連れて帰りました。

ネコはどれほまでに心を癒してくれたことか。

ただ、ここにいるだけでいい。
心を穏やかにしていくれる魔法使いみたい。

ある時、突然、ネコが
激しく苦しそうに喘ぎだしました。


病院に駆け込んだら
肝臓に大きな腫瘍があって
手術は厳しいと言われました。

入退院を繰り返し
点滴で体調を維持して
痛みを緩和させてあげる
ことしかできませんでした。


そうして、食べられなくなって
ついに、歩くこともできなくなりました。


ムリやり薬で生かせているようで
治療をやめるか?
楽にさせてあげるか?

この決断は難し過ぎました。


そんな矢先
すっかり衰弱しきっている
ネコにまた激しい痛みが
襲ってきました。


もう、迷いはありませんでした。

すぐに病院に行って
楽にしてあげる選択をしました。

たくさんの注射をされてきて
痛々しくなっている脚から
最後の注射が打たれました。


そうして、私の手の中で


ゆっくり

早く

静かに

穏やかに

優しく



ネコの心臓が止まっていきました。


ネコは、私のために
生まれてきてくれて
無性の愛情を注がせてくれました。


動かなくなったネコを

お洒落なバスケットの中に横たえて


溢れるほどのたくさんのお花で
飾ってあげました。

これまで、どうもありがとう。


この言葉しか出ませんでした。


すべてが終わって
これでよかったと思いました。


最後まで愛情を注げたせたこと
最後に楽にさせてあげられたこと。

何が正しいとか
何が間違っているとかはなくて

そのときにベストだと思うことを
選択することが、正解なのだと思いました。

その決断は、ネコにとっても
最高な選択であったはずです。



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