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YouTubeで時間をとかす私はヒマなのだと思えた

趣味は何? という質問に、私はいつも困ってしまう。日本にいた頃は旅行と答えていたけれど、ドイツに来てからはそれも言いづらくなってしまった。

私にとっての趣味は長年ドイツで、ドイツ語、ドイツへの旅行が趣味だった。ドイツに住み始めたら趣味ど真ん中になってしまって、趣味と言えなくなったのだ。

10歳の頃からドイツに興味があった。あれから20年、ドイツに住みたい夢を叶えた私は、いつの間にやら趣味のないつまらない人間になっていた。

ドイツでできた外国人の恋人に、aimiは何が好きなの? とよく言われる。

本を読むのも、川で泳ぐのも、外を走るのも好きじゃない。aimiは子どもの頃にやったことが、いまではすべて好きじゃないんだね、と。

なんでも義務感でやっていた私には、ドイツ以外には趣味がない。ヒマな時間もあるようなないような、そのヒマな時間にやっていることも特にない。

なんともつまらない人だと、自分のことを思っていた最近だった。興味関心が、枯渇しているわけではないと思うのだけど。


つまらない人


趣味は何? と聞かれて、答えられることがない。休みの日は何してる? と聞かれても、やっぱり答えることがない。

日本人だからなのか何なのか、私は仕事のことを話すのが好き。私は好きなことを仕事にしたから、なおさら仕事の話はしたいし聞きたい。

だけど、ドイツに住み始めてみたら、そんな人は見当たらない。仕事の話をするのはつまらない人なんだそうだ。

週末は何してる? と聞かれたら、私は仕事と答える。最近何してるの? と聞かれたら、新しい仕事のことを考えてると答える。

私はやっぱり、つまらない人になっていた。ヒマのない、仕事のことばかりの人。人の評価は気にしないのだけど、ちょっと今回は気にしてみたい。


YouTubeを見る私


ところで最近の私が何をしているかといえば、目的もなくテレビやYouTubeを見ることが増えた。

これは認めざるを得ないのだけど、私は恋人に影響されやすい。大学の頃は恋人の影響でアニメを見たし、今は恋人の影響でYouTubeをたくさん開く。

YouTubeで何をしているかといえば、何かを開くわけでもなく、おすすめに表示される字幕付きの動画を”読んで”いる。変な使い方だと思う。

今日も気付けば40分も動画を”読んで”いた。いや、その前にも他の動画を”読んだ”から、今日だけでも少なくとも1時間は動画を”読んだ”。

こんな時間の使い方は、いつぶりだろうと思う。日本で会社員をしていた頃は、そもそも溶かす時間すらもなかったから。


私はヒマなのだと思えた


私はマンガも読まないし、映画も観ない。いや、年にいくつかは楽しむけれど、「読む」「観る」というのがおこがましいくらい少ない。

趣味がなくて仕事ばかりのつまらない人。ヒマな時間に何をしていいのかを知らない人。私は自分を、そんなふうにさげすむことがある。

だけど、だ。気がついてみたら、私はYouTubeを1時間も読んだりして、時間を溶かしていた。

なんだ、私ってヒマしてるし、ヒマの溶かし方を知ってたんだと思った。誰かの興味をひく趣味ではないけれど、私はちゃんとヒマしていたなって。

私はちょっと安心した。仕事ばかりのつまらない人ではないと思えたから。

それに私は、YouTubeで得た情報を楽しんでいた。いくつかのストーリーを読み終えて、その世界に浸る気持ちにもなっている。

私はヒマなのだと思えた。フリーランスの私は、自分をヒマでいさせることに罪悪感を覚えがちだけれど、このヒマには満足できる。

私はこうして、時間を溶かしてやりたいことをもっとやれと、私に対して思ったのだった。

7年半勤めた会社を30歳で辞め、好きな場所に住んで好きな仕事をする人生を作り直すと決めました。サポートいただいたお金は、退職後にお仕事にしているコーチングのスキル向上や、noteを書き続けるための生活に使用します🙇🏻これからも記事を通してみなさんと繋がれたら嬉しいです☺️