2023年新春、なぜ宇都宮は、今季に一気に輝きを失っているのか?(その1。「魔法が溶けた帰結」)【バスケ】【Bリーグ】
「年齢構成の高齢化リスク」「正PGが鵤のままでいけるの?」と、ずっと燻り続けた不安感が「魔法が溶けた」ことで一気に噴出の感が。
最初に述べます。今回、宇都宮をテーマに綴らせて頂きますけど、勿論、相応の根拠を示しながら綴らせて頂きますけど、宇都宮のファンにとっては、恐らく「残酷な現実」を突き付ける感じになるかなですので、「受け容れたくない」と映るファンが少なからずいらっしゃるかもです。それをあらかじめ申し伝えた上で、これから具体的考察を綴らせて頂きます。
(なおデータは原則「1月13日時点」で綴ってます。本当ならばオールスター休暇中の「1月16日月曜日の夜」を目標にアップしたかったのですが間に合わずで、「19日木曜日の朝」のアップになりました。)
正直、今回のnote記事、このタイミングで「宇都宮」をテーマにすることを、最初はためらいました。理由は3つあり、第1は、宇都宮といえば「hiroさん」、バスケファン多しといえども、この人の分析力はいつもとても学びになってますし、しかもhiroさんは「宇都宮ファン」です。それを差し置いて綴ってよいものかというためらいがあったことが、正直あります。
ためらいがあった第2の理由。いまリンク添付させて頂いた『月刊バスケットボール』2023年2月号(現時点での最新号です)、紙面終盤での『Bリーグ特集』のテーマが宇都宮です。特に比江島がどのようにして輝きを取り戻したのかの記述は「とても素敵な記事」です。
それに、宇都宮の試合は「バスケットLIVE」で楽しみに観てますけど、特に本拠地である「ブレックスアリーナ宇都宮」の会場の熱量がとても壮観なんですよ!、いつか生観戦が叶ったらどんな雰囲気を感じるかなと「わくわく感」で。
そして、第3の理由。これはシンプルに、宇都宮について、たとえ正直に感じていることを綴るといえども、宇都宮はファンの熱量が強いですし、それ故に宇都宮ファンの立場になれば拝読したら嫌な気持ちになる人間が少なからずいるかもと、そう考えるとこのタイミング、あるいはリスクをも含めて綴ってよいものかという葛藤が正直ありました。
ですけど、一バスケファンとして、宇都宮がCS出場権争いさえ届かないほどに弱い姿に陥るのは、純粋にシンプルに嫌だなと。だけど物事には「問題の所在」がある訳で、そうであれば、たとえ残酷かもしれなくても、正直に感じてることを綴ることはきっと意義があるのではと信じて、熟考や葛藤の末にですけど綴らせて頂く次第です。
で、今季のBリーグ。先日に水戸でのオールスターが終了して、現時点で「29試合目まで終了」の感じです。
今季も折り返しが近く、2月12日の試合が終わればおよそ3週間の「長期休養期間」(いわゆる「バイウィーク」。個人的には「代表ブレイク」とかの表現の方がより「すとんと落ちる」感じですけど[←本音!ちなみにここでの「ブレイク」とは「休暇、休養」の意味です])です。
現時点で、宇都宮は「13勝16敗、勝率.448、得失点差-89」。
順位でだと「全体15位、東地区5位」です。
ワイルドカード(CS出場圏内)のラインまでは「8勝差」、今季のCS出場は「ほぼゼロといえる」と考えざるを得ない現況です。
それも、今季の宇都宮は、実は「全体15位、東地区5位にいるだけでもまだよい方」という数値といえます(勿論、昨季までに比してだと「惨憺たる」感じではありますが)。
そう、より細かい数値はこれからの具体的考察で言及させて頂きますけど、実は今季の宇都宮の「チームEFFは全体21位(ワースト4位)」です。つまり「本来的には21位の実力だが、実際のチーム順位は15位、つまり実力に比して勝利数を拾えている」ことになります。
裏を返せば、今季の宇都宮は「チーム状態は、少なくとも数値的には『とても深刻といえる』」ことが伺えます。言い換えれば
これが、今回特に伝えたいことになります。
では、今季の宇都宮は、なぜ「輝きを失っている」のか。そして「輝きを取り戻すために、今オフの移籍市場で宇都宮のより望ましい立ち回り、要補強ポイントの優先順位は何か」を、まず結論的なことから先に示させて頂きます。
いえることは、安齋竜三HC(2017年~昨季までの5年間でHCを務めた)は「想像以上にとても偉大であった」ことです。確かに正直、今季に新HCに就任した佐々宜夫さんは、拙さは否めないかもですし、「HCを変えた方がよい」は、一つの方法かもです。
とはいえ日本バスケ界の現況として、「HCを変えよう」としても、考え得る候補自体にとても限りがあります。一バスケファンとしては、仮にHC交代がどうしても必要であると考えるならば、それは
「網野友雄さん(現白鴎大学HC。宇都宮戦での解説もしばしば務めていて、選手への愛情と卓越したバスケIQを感じます)、ほぼ一択」
が自分の考えです。
実はHCをどうするかの道は、宇都宮には「4つある」と考えてます。
個人的に、田臥勇太さんは、サッカーの中村俊輔さんに相通ずる感じと思ってます。いわばどこまでも「バスケ小僧」「現場主義」の雰囲気なんですよね(勿論「誉め言葉」のつもりです)。
勿論、田臥さんほどになると、「選手としての引き際をどうするのか」は特に「田臥さん自身で判断することがより望ましい」が自分の考えですけど。ただ、もしも特に今オフに引退を決断の場合は「球団として、田臥さんの持っている資質能力や経験が最大級に生きるような道を提示して欲しいです!」と、一バスケファンとして強く願ってます。
ですけど自分は、正直下記のように考えてます。
これが、今回のnote記事で「自分が特に伝えたいこと」です。
「点を取る形」として、昨季及び今季の宇都宮は
この2つが「大きな得点源」でした(あるいは「フォトゥのフックシュート」も魅力の一つでしょう)。
実際確かに、比江島の1on1や3Pは「わかっていても止められない」ことが少なからずです。
今季でも特に「10月14日金曜日、アウェーでの仙台戦」での「事実上のラストショット、比江島の左45度からの3P成功」は、「現役no.1の日本人スコアラーは比江島である」ことを改めて証明したスーパープレイでしたので。
ただ、「スコットへのハイロープレイ」は、恐らく対策は可能でしょう。
そして実際に、対策されている感がある(スコットの平均得点は「昨季15.9→今季12.7」へと減少してる)。それにスコットは本質的には「守備型&古典型のビッグマン」です、確かにスコットは「クーリー(琉球)と双璧といえる、支配的な古典型ビッグマンである」感じですが、本質的には「使われる型」なんですよね(ニック・ケイ[島根]、ファジーカス[川崎]、ユトフ[京都]等のように「自らクリエイトできる」タイプではない)。
で、「スコットへのハイロープレイ」を封じれば(かつ「比江島の1on1のコースを極力ふさげれば」)、宇都宮の攻撃の威力は大きく落ちてしまう。
これは特に「メインハンドラーの質への不安感」が問題の本質にあるのでは?と自分は考えています、はっきり述べれば「正PGの鵤の、攻撃面への不安感」がと。
それに宇都宮は、昨季以降は「より攻撃的に」「よりアップテンポに」を取り組んできています。ですけど実は昨季もですが宇都宮は「ファストブレイクでの得点数は、意外と高くない」です(昨季のファストブレイクでの得点数「10.5得点」は「リーグ14位」、つまり平均値以下)。
これも「宇都宮の攻撃面での怖さが、相手から見れば減退傾向にある」を加速させているように映ります。
そう、宇都宮はいわば「何かをがらりと変えないと、取り返しがつかないことになりかねない」現況であるといえます。そう考えると、今オフの移籍市場で宇都宮は「的確かつ攻めの気持ちでの立ち回り」が確実に必要になってきます。
ですけど、今オフに向けての宇都宮は、正直「難しい状況にある」中での立ち回りを求められると映ってます、それは特に下記に挙げる3つの要素からです。
これに加えて、「新B1構想」の存在もあります。宇都宮の場合、昨年12月に発表の決算をも踏まえると、「集客能力、売上高の面では新B1参加に楽観できる」感じですし、リーグ運営側の立場としても「宇都宮は新B1に必要である」と想像です。実際、ほとんどのB1球団にとって宇都宮戦は「A東京戦、千葉J戦、川崎戦と共に『ドル箱カード』の位置付け」ですし、それは「ダイナミックプライシングでの価格設定」等で顕著に示されてます。
ですけど、宇都宮が「新B1構想」に参加できそうかは現時点では怪しい感じです、理由はシンプルに「新アリーナ構想への目途が全く立っていないこと」です。
そう考えると、「新B1構想への参加に弾みをつける」意味では、「来季1年は現有戦力のままで我慢します」は恐らく通らない。
それに現有戦力での今季の結果は(あくまでもシーズンの半分経過時点でですが)「全体順位15位、チームEFF21位」です。つまり「現有戦力のままでは、来季は残留争いにまで落ちる計算」になります、それも「現役no.1の日本人スコアラーである比江島を擁している」のにです。
確かに「現有戦力のままでいい」(=正PGは鵤のままでいい)も一つの方法であるとは思います。「スタメン5人組の連携自体は崩れてない」ですので。ですけど「比江島、スコットを擁していて『勝率5割を切っている、チームEFFは残留争いレベルにまで落ちている』」訳です。
しかもこの状況に陥った一つには、比江島が負傷離脱していた6試合で「1勝5敗」であったことも理由の一つで、つまり「比江島がいないと、ただの超守備的チーム」との烙印とほぼ同義といえること。きつい表現でとても申し訳ないですけど、「現有戦力のままでいい」だと「ナチュラル再建チーム、でも再建する気がない、故にいわば『詰み』の状態」に陥ってる現実があります、しかも現行制度では「昇降格がある」訳で(自分はこの「昇降格制度」自体がバスケに馴染まないと強く考えていますが)、「再建します」はそれでとても勇気が要ることで、だからといって「現有戦力のままでいく」が今後どのような結果になりそうかは突き付けられてる感があること。
その意味でも、「来季1年は現有戦力のままで我慢します」は通りません。それに「新B1構想」の障壁になっている「新アリーナ構想」への突破口を見出す意味でも、今オフの宇都宮の立ち回りは「コンテンダーに再び返り咲く意思表示」がマストになる、いわば今季の三遠や京都のような「再建1年目としての補強」を超えた補強戦略が求められます。
宇都宮の「チーム力のピーク」は、実は「2020-2021」であった(このときはRS全体1位であったが、CS決勝で千葉Jに1勝2敗で敗れて準優勝でした)、これはとても納得で、このシーズンは「ライアン・ロシターの在籍最終年」でした。で、昨季までが「安齋竜三HC時代」でした。
今季、チームEFFが一気に落ちたのは、
「『テーブス』『フィーラー』の主力2人を放出して、その代替補強はできなかったに等しいから。」
これが理由としてよくいわれています、確かに「大きな理由の一つ」ですし、特に「フィーラーの穴は想像以上に大きかった」と感じます。
それに、フィーラーの代替補強はマブンガでした。選手タイプが全く異なることもでしたし、京都・富山時代(特に「2018-2019」~「2020-2021」の3年間)のマブンガは「Bリーグを代表する外国人選手」でした(それこそ、いまのビュフォード[島根]、ニック・ケイ[島根]、ニュービル[大阪]のような存在感でしたから!)けど、昨季に膝を痛めて、そこからパフォーマンスレベルを落としていた感じがあったこと、それに京都・富山時代は「1stオプション」でしたけど、宇都宮では「ボール独占傾向からの改善」、というか「プレースタイルの変更をどれほど受け入れられるのか」といわれていました。
で、結果は「9試合出場での早期退団」、というかマブンガ自身が
「『10得点以上かつ10EFF以上』の試合がゼロ。『30分換算でのEFF』は『10.56』。」
と、「ほぼノーインパクト」であった感じでしたけど、それ以上に
これは正直否めません。ですので、「フィーラーの穴」以上に「マブンガ入団による、無意識的なハレーション」が想像以上に大きかったことが、宇都宮が「輝きを一気に失った」大きな理由の一つであることが伺えます。
尤も「崩壊している」とまでは思いません、「チームとして戦う」という意識自体は全く失われてないことは試合を通して感じますので。ですが
「『心掛け』は続けられているけど、『ほころび』は試合を重ねるたびに大きくなる一途である。」
これが、自分が正直感じていることです。
ちなみにマブンガは、宇都宮退団後、12月下旬に韓国KBLに移籍の噂が出ましたが、最終的には破談であったようで、現時点では「無所属」です。
Bリーグの歴代外国人を振り返ると、マブンガは恐らく確実に挙がる名選手ですので、一バスケファンとしては「Bリーグでもう一花を咲かせた上で、完全燃焼して終えて欲しい。」と願いますが。
(マブンガの「Bリーグでの通算トリプルダブル到達試合数」は「19試合」、これは恐らく「Bリーグ歴代1位」の大記録です[ちなみにビュフォードの「トリプルダブル到達試合数」は現時点で「9試合」です]、このすごさはこれからもずっと語り継がれて欲しいです。)
で、「テーブス、フィーラーの穴」「マブンガの入団(及び退団)による無意識的なハレーション」が、宇都宮が今季に輝きを一気に失っている理由の大きな一つであると述べましたけど、自分は「それ以外の理由も少なからずある」と考えています。
攻撃面でのスタッツがほぼすべて減少傾向にあることが一目瞭然ですけど、特に気に掛かるのが「アシスト数(昨季13位→今季20位)」です。
宇都宮の場合、守備も攻撃も「組織的プレー」を持ち味としています(比江島を活かすための「1on1システム」もありますが)。そう考えると、アシスト数の減少は他球団に比して「攻撃面での質的な低下」を顕著に示してしまいます。
それ以上に、自分がとても気に掛かっている指標があります。
「スティール数(昨季11位→今季23位)」です。
宇都宮といえば「組織的守備」です。失点数自体は「昨季1位→今季4位」と高いレベルを堅持しています。それに宇都宮の守備は「スタッツ面に現れにくい好守備」が少なからずあることも考慮の必要はあります。
ですけど、たとえそれを考慮しても、スティール数の減少は「組織的守備を生命線とする宇都宮的には、最も困った傾向である」と映ります。
スティールの成功により、「守→攻の素早い切り替え」、いわゆる「ポジティブトランジション」「ファストブレイク」「アーリーオフェンス」の成功可能性をより高められるのです。
もともと宇都宮は、ハーフコートオフェンス主体のバスケスタイルでした。ですけど昨季は「よりアップテンポな攻撃へ、より多くトランジションを創る」に取り組んで、それは「優勝」という最高の成果になりました。
ですけど今季は、プレーテンポが「ロシター在籍時」時代のように遅くなっていると映っていた、それにボールムーブの場面も減っている感がと。
それはシンプルに「組織的守備の強度が減退傾向にある」、これが特に大きな理由であるように映るのです。
では、「組織的守備の強度の減退傾向」はなぜ起きているのか。
その理由は「主に3つある」と考えてます。
この3つです。これについては後述で改めて言及させて頂きます。
(←リンク添付の1つ目が「今季の宇都宮の選手それぞれのEFF」。
リンク添付の2つ目が「昨季の宇都宮の選手それぞれのEFF」です。)
こうして現有戦力のEFFをみますと、いくつかのことが見えてきます。
いえることは、「安齋HCは偉大であった」、安齋HCが「魔法をかけていた」は恐らくマジであったこと。そして「魔法が溶けることが近い」と漠然とだが感じていた安齋HCは「引き際をずっと考え続けていた」。
そして、魔法は「昨季のCSでの激闘(及び優勝)ですべて出し切ってしまい、そこで溶けた」。魔法が溶けた後で残ったのは「ただ単純に高齢化して、いまの選手編成のままではCSレベルで勝負できなくなった主力と、CSレベルには時期尚早感の若手と、戦術傾向の変化に対応しきれなくなって『難解さ&スローペースさ』だけが残ったチームシステム」であったということでは?と。
確かに、今季の宇都宮は「いままで培ってきたチームケミストリーが、いくつもの要素が複雑に絡んだことで、一気に壊れてしまった」といえます。
これに加えて、特に島根・広島・横浜BCの急激な成長で「そもそもが相対的にCS出場権獲得が厳しくなりつつあった、しかも東地区2位以内の確保が必要になり、つまり跳ね上がった要求ラインに対応するチーム体力がもうなくなっていた」ことも、考慮が必要でしょう。
ですけど、「いくつかのエクスキューズもあった」ことも、踏まえる必要があると考えます。この「エクスキューズ」を挙げます。
そう、恐らく宇都宮のフロント側の立場としては、
「まさかこれほどにチーム力が壊れるとは、想像できなかった」
が、恐らく正直な感じでしょう。ですけど、昨オフは
「立ち回り自体がとても難しかった、ある程度の割り切りを持ちながら判断する以外にはなかった。」
といえます。ただ、「痛恨の失敗」であったといえることもあって
「フィーラーを放出したこと。RS終了の時点で決めていたといわれており、結果的に拙速であった感が。
もし、フィーラーの放出自体がやむ無しでも、後継の補強は『3.5番タイプ』の継続が恐らくより望ましかった、例えば『オリバー(仙台→横浜BC)』のような選手タイプの。」
これは正直否めません。ちなみにオリバーは「横浜BCの環境がとてもよかった」といえますので、そう考えると「フィーラーの放出の判断自体が拙速であった」感は正直あります。
ちなみに「守備型の控えPGでの笠井の補強」は、「失敗であったのは、いわば結果論」です。ただ、「SGをも兼務できる守備型の控えPGを確保する」という観点を持てるとより望ましかった、とは感じますけど。
とはいえそうなると、考え得る補強ターゲットは
「中村(大阪→FE名古屋。最終的に地元球団へ)」
「小林(名古屋D→仙台。比江島の高校・大学の1学年後輩)」
この2人のどちらかでしたし、中村は地元球団が手を挙げていたことを考えると勝機は厳しい、そう考えると小林しか選択肢はなかったといえます。
その小林も、「CSレベルの第2PG」かといえば、昨オフ時点では「NO」でした。そう考えると、笠井と結果的に大きな違いはなかったといえる(ただ、比江島がより気持ちよくプレーできる可能性はあったかもですが)。
で、今季の小林は、仙台への移籍は「正解」でした。「ついに居場所をつかんだ」といえる躍動感が伝わりますから。
それに、宇都宮の場合、
といえるのです。ですので「そもそも論」を述べれば、
「昨季の『優勝』を叶えられた時点で『成功』といえる。」
これを認識する必要があるといえます。本質的には「補強資金にある程度の限りがある球団である」といえますので。
ですけど、「選手編成の高齢化」は、2021年の年明け以降、宇都宮が「いつかは向き合わなければいけないこと」であったことは明らかでした。
とはいえ、「選手編成の高齢化」にメスを入れることは、
「『生え抜きの遠藤』『精神的支柱の渡邉』のいずれか(あるいは両方)の放出、あるいは役割減少」
これが必要だよねというコンセンサスとセットの感があった。しかし昨オフの時点では、この必要性を示せる積極的な根拠を見出せませんでした。故に、物理的に着手すること自体がほぼ無理であった。
で、今季の宇都宮は、結果として「チームケミストリーがほぼ壊れた」ことで、むしろ「年齢構成の高齢化の改善」に着手する「理由付け」を得たともいえます。
個人的には、渡邉は「来季のあと1年は選手構想に入れる価値はまだ残っている。」と考えてます。いわゆる「ナベタイム」を発動させるエナジーはまだ失われていないと。
ですけど、「CSレベルの球団」でのメインのローテーションに組み込む意味では、もう限界感は拭えない、ともいえます。実際に今季は「eFG%」を大きく落としていますので(昨季46.2%→今季37.8%)。
で、渡邉は「球団の功労者」「名誉生え抜き」です。進退のボールは、本義としては渡邉に委ねて然るべきと考えます。
そう、渡邉が「まだ燃え尽きていない」と考えるならば「11人目の選手」として来季も選手構想に組み込む、その一方で渡邉が「もうこれ以上は限界です」と判断するならば「引退試合・引退セレモニーの準備に着手する」、これがイメージになります(ただ渡邉は2017年オフに「一度引退をした上で後に復帰した」という経緯があるので、「限界ですとして引退の意向を示す」可能性は低くないとも正直考えてます)。
そう、イメージとしては、これは「自分がGMならば」ですけど、「今オフ及び来季の宇都宮のより望ましい選手編成のアウトライン」は下記の感じになります。
いま、「今オフの移籍市場での立ち回りを踏まえての、来季の宇都宮のより望ましい理想布陣」を示させて頂きましたが、「全11人」「補強候補は3人」であることに気付くかなです。勿論これにも意図があります。
そういったことをも含めて、(その2)で、「今オフ、宇都宮はどの選手タイプが要補強ターゲットであるのか」を、綴らせて頂きます。
【バスケットボール#22A】
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