スルースキル
本屋に行けば様々な自己啓発本が出回っています。
社会人で身に着けるべきビジネススキルや、様々な思考方法など。
リスキングという言葉が流行してる状況からも読み取れますが、今後求められるスキルはどんどん増えていく気がします。
そんな中で個人的に重要だと思うのがスルースキルです。
生真面目に社会人としてのお作法を学ぶことも大事ですが、それ以上に自分自身のメンタルを守るスキルというのも十分大事だと思うんです。
身体が壊れては元も子もないわけですからね。
このスルースキルとは、起きた事象に対していちいち判断しないということです。
もっと言うと、善悪の判断をしないということです。
学校の教育では問があり、それに対して答えが存在します。
しかし、社会では全会一致で誰もが納得するような答えは存在しません。
また、学生時代は同じ世代の同じような考えの人間に囲まれて過ごしますが、社会人ともなればそうはいきません。
様々な世代の人と、また様々な考えを持った人達と仕事をこなしていく必要があります。
その中で、仕事をしていくというのは結構、骨が折れる作業だと思うんです。
自分が正しいと思っても、他人からするとなんじゃそれ??ってことは往々にしてあります。
合気道は相手に敢えて持たせた状態で稽古する方法があります。
ここで大事なのは、持たれたという状態をいかにスルーできるかという点です。
持たれた状態に対して、イラっとしたり萎縮したりしては相手と衝突が生まれてしまいます。
相手に持たれて一見、不利に見えるのですが、いかにしてこの状況を無視するかが大事なんですね。
相手を完全に無視して動けば、相手も反応できません。
こういった稽古を実践的に行うことで、机上の空論で終わらずに実際にスルースキルを身に着けることができます。
もちろん、このスルースキルは使い方が重要です。
上司に話しかけられた状態で、このスルースキルを発動したら絶対喧嘩になります(笑)
ただし、理不尽な思いをしたり納得できないことは当然あります。
そういった時にこのスルースキルが役に立つんですね。
仕事のことが頭から離れて寝れないなんて人は少なくないと思うんです。
そういった時に、このスルースキルがあるとかなり役立ちます。
合気道では相手と一体になるなんて表現もありますが、実生活ではそんな簡単にはいきません。
もっと現実的に考えると、こういったスルースキルを身に着ける方がよっぽど実用的だと僕は思っています。
まあ、一体になれることに越したことはないですけど(笑)
先述の通り、机上の空論で終わらずに実際に稽古を通して、こういったスキルを身に着けることができるのが合気道の優位性なのかなと思っています。
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