見出し画像

バイエルン州のロックダウン12日目。実際どんな感じ?

わたしたちの住むミュンヘンはドイツの南部、バイエルン州にあります。
バイエルン州は3月21日から都市封鎖(ロックダウン)となり、様々な施設が閉鎖され、外出制限令が出されています。

世界中の都市がロックダウンしているという情報を聞くけど、自分の住む場所がそうなったらどうしよう、何もできなくなるのは困るなぁ、などと不安に思っている人もいると思います。

もちろん国によって措置は様々ですが、外出制限がどんなものか、ロックダウン中の都市がどんな感じかのイメージをお伝えできればと思います。

ロックダウンになるまで

現在ドイツ全土がロックダウン状態ですが、ある日突然すべての都市が封鎖されたわけではありません。はじめは州ごとに対策・措置がとられ、最終的にドイツ全体で統一した措置が定められたのは3月22日でした。
ここ1ヶ月の動きと当時の感染者数を振り返ってみます。

ドイツで感染者が増え始めたのは2月下旬(2月28日の感染者数46人)。3月に入り感染が拡大し(3月2日の感染者数150人)、不特定多数の人が集まるイベントが中止されはじめました。
その後3月の2週目ごろから学校の休校措置をとる州が出てきました。

3月8日にドイツの感染者が1,000人を越え、数千人規模のイベントは自粛が要請されました。また、不要不急のイベントへの参加や外出は控えるように推奨されるようになりました。
3月11日には感染者が2,000人を越え、イースター休暇明けの4月19日までドイツ全体で劇場やコンサートホールなどの施設が閉鎖されることが決定。それにつづき各州で様々な施設の閉鎖が行われ始めました。

バイエルン州では、3月16日に学校が休校となり、17日からすべてのイベントの禁止、生活必需品を扱うお店以外の施設の閉鎖、飲食店の時間短縮営業などが始まりました。
3月19日にはついに州が外出制限令を発令し、21日からミュンヘン含むバイエルン州は都市封鎖となりました。他の州も同じような措置をとっていき、3月22日ドイツ全土が都市閉鎖、いわゆるロックダウンとなりました。

3月11日に2,011人だったドイツ国内の感染者は、3月22日の時点で25,747人になっていました。外出自粛要請が出されていたドイツで、最終的なロックダウンまでのたった10日間のうちに感染が10倍に拡大したことになります。

4月1日現在の日本における感染者数は2,496人(※クルーズ船乗員・乗客を除く)。外出制限が発令されていないなか今後も感染拡大が続けば、10日前後で日本の感染者も数万人単位になってしまうかもしれません。

外出制限って?

3月22日からドイツ全土で外出制限となりましたが、現在も正当な理由があれば外出することができます

・仕事へも行けます
・公共交通機関は動いています
・生活用品の買い物や通院などもできます
・銀行や郵便局、ガソリンスタンドやクリーニング店など、日常生活に必要なものを扱うお店は営業しています
・飲食店はテイクアウトのみ営業が許可されているので、パン屋やレストランでテイクアウトの食事を買うこともできます
・犬の散歩や健康維持のためのジョギングなども許可されています

ちなみに、郵便や宅配便は毎日ちゃんと届きます。

外出制限と聞くと家から一歩も出れない生活を思い浮かべるかもしれませんが、実際には日常生活に必要最低限な行動は制限されていません。

ロックダウンになるかもしれないからといって慌てて帰省したり、買い込んだりする必要がないことがイメージしてもらえるでしょうか。自分が無症状で感染している場合、こういった行為で感染を広めてしまうことにもなります。実際イタリアでは、ロックダウン直前の都市から人々が一斉に脱出・移動したため、全国に感染が拡大してしまったといわれています。
これはわたしたちがロックダウン直前のドイツから日本へ帰国しなかった理由のひとつでもあります。また別の記事に書きたいと思います。

ロックダウン中の市内の様子

最低限の日常生活が送れるとはいえ、以下のような状況になっています。

・娯楽や観光、教会などの施設はすべて閉鎖
・レストランやカフェなどで食事することはできない
・デパートなどで買い物を楽しんだり、美容室へ行ったりすることはできない
・外出の際の人数が二人、または家族のみ三人までに制限されているため、三人以上の人々が集まることができない

ミュンヘンの中心部は観光名所でもあり、様々な施設や教会、飲食店などが集まっていますが、現在はほとんど人がいなくなっており、普段の活気ある街とは全く違う姿となっています。

最後に、ミュンヘン中心部の現在の様子を写真でお伝えします(3月31日撮影)。

画像1

■普段は多くの観光客と買い物客で賑わう新市庁舎前のマリエン広場

画像2

■デパートやブティックなどは閉鎖されています

最後までお読みいただきありがとうございました!参考になれば幸いです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?