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日本人はアーティスティックじゃない!? 西洋人と日本人の違い② ~なぜ真逆になった?~


「西洋人の芸術性・行動力の高さと失敗を恐れない姿勢」

「私達日本人もこれらをもっと取り入れるべきなのでは」

というトピックについて、第一回目の前回では「何がどう違うのか」を見てきました。その違いとは、

西洋=「未熟でも良いじゃん!どんどんやってこうよ!」という姿勢。
だからこそアートや新しいものがどんどん生まれ、栄えていきます。雑ですけど。

日本=「完璧でないとダメ!」という姿勢。

なので新しいものが生み出される機会は少ないものの、世に出されたもののクオリティはものすごいです。

でした。真逆です。


こうも真逆なのは、「歴史、社会、教育」という人々の価値観を形成する根強い要因からであります。(↓西洋 vs 日本)

①歴史:「大陸国家」 vs 「島国」

②社会:「個人主義」 vs 「集団主義」 

③教育:「ユニーク推奨」 vs 「周りと同じ言動推奨」

西洋では新しいものや個性に拍車がかかり、
日本では 一つの事への完璧さに拍車。


本日は真逆になった理由について、最初にまとめ&結論を述べ、その後にこれら3つの要因をそれぞれ比較しながら見ていきます☆

そして、次回予定の「海外でダンサーとして活動していくなら+全ての人々の仕事や日常においても。。。」に繋げて参りたいと思います☆


*西洋といってもアメリカやヨーロッパ(の中でもそれぞれの国)で違いはあります。なので一概には言えませんが、日本と比べて”比較的”、”平均的に”、という前提でお話させて頂きます。


最初にまとめ&結論


<西洋>
大陸国家なので、昔から多様な人々や文化の交流が盛ん。
それが自己主張が必要な個人主義の発達と、新しい事を取り入れて更に新しいものを生み出す社会を形成。

そんな社会で生きていく為、自分の能力や努力を信じ、自分で考えて個性的に行動出来る人材を育てる教育になった。それはつまりユニークさ、ポジティブな長所を伸ばすものであり、たくさん実験や考察をさせてプロセスを大事にするものであります。

よって、
西洋人は自分と未来を信じ、芸術性・行動力が高く、失敗を恐れずどんどんチャレンジ。
自分の定めた目標実現の為にどんどん行動し変化を起こします。
アートにおいても新しいものがどんどん生まれ、栄えていきます。
色々と雑ですけど。


<日本>
島国なので、同じ土地で同じ人々と信頼し合い、助け合って生きてきました。なので周りとの協調性を大事にする価値観=周りに合わせる(認められないといけない)集団主義が形成されました。

そんな社会で上手く生きていく為、波風立てず統率の取れた言動をする人材を育てる教育に。それはつまり皆と同じ事をさせる教育。
太陽を青く塗ると「太陽はオレンジなんだよ~。」と訂正されたり、「人と違う=間違い=失敗=いけないこと」となるような教育。
ネガティブな所に着目する(受験合格の為、得意な事を伸ばすよりも苦手な事に着目して平均点をアップさせるような)教育。

よって、
日本人は失敗や周りの評価を恐れて熟考に鍛錬。新しいものが生み出される頻度は少ないものの、世に出されたもののクオリティは完璧です。


以上が、西洋と日本で真逆な考えになった理由のまとめ&結論です。
ここからそれぞれの要因を詳しく見ていきますので、お時間ございましたら是非ご一読下さい☆読んで頂いた方がすごく納得できると思います☆


①歴史: 「大陸国家」 vs 「島国」


<西洋の大陸精神>

他国への移動が容易な為、国の間での行き来が盛んでした。
⇨・国や民族同士の頻繁な戦争。=自分の利益を守る為に自己主張が必要
 ・多様な人々や文化の交流が常。=新しいものを受け入れ慣れている。


<日本の島国精神>

他国への移動は困難。
⇨・何があってもここに住み続けるしかないので周りと協力して上手くやっていく必要性。=協調精神。
 ・自国でのみの、独自の個性的な価値観/文化形成。=新しいものを受け入れ慣れていない。
 

”海に囲まれた限定空間の住人たちは、そこに住むしかないという思いが強い。そこでうまくやらなくてはいけない。そこで失敗したらオシマイという緊張感や切実感がある。
・・・
限定空間社会の中でうまくやる。うまくやらねば村八分。
逃げようと思っても逃げられない。なにしろ周囲は海に囲まれている。島国根性の根底の部分に、こういった追いつめられた緊張感がある。それがよきにつけ悪しきにつけ、農耕的島国根性に繋がっている。限定空間社会でうまくやるには、個人より組織の理屈を優先させる。協調性を重んじる他人への気配りを大切にする。[1,p116]

~引用:布施克彦 著書『島国根性を捨ててはいけない』より。~


<歴史が社会に繋がる>

以上それぞれの歴史が、
自由と個人を大事にする西洋の「個人主義」社会と、
個人よりも周りを大事にする日本の「集団主義」社会につながります。


②社会:「個人主義」 vs 「集団主義」


<西洋は、自由と個人を尊重する国=”独立”>

▽西洋人は自分の事を、他人とは違う別のユニークなイチ個人として、他人と区別する事を好みます。

自分の事は自分で決める。自分の興味に純粋に従って自分のゴールを定めます。

▽失敗よりも成功の方が心に残るインパクトが大きい為、失敗を恐れず成功を求めて突き進む力があります。

▽それぞれが独立しており、且つ成功を求める為、年齢や役職などはそんなに関係なく例え年長者でも議論を交わすことは至って普通。何かを向上させたり改善させるためには必要な事とされています。


知人(日本人)から聞いたエピソード:
とある30代アメリカ人男性が皆とのディナー中に「俺、医者になりたいから医大行こうと思う。」と言った時、周りの反応は「良いじゃん!頑張りなよ応援してるよ!」でした。
失敗を恐れず自分の心の声に沿って行動する力。そしてこの私の知人のような、彼よりも年下のしかも移民にも恥ずかし気なく話すのは、年齢なんて関係ないという西洋の考えがあるからだと思います。
日本だったら、今の安定を失うリスクがあるし、周りの目も気なるし、ましてや年下になんて恥ずかしくて言えない人が多いのではないでしょうか??



<日本は、集団と和を尊重する国=従属>

▽日本人は自分の事を社会の何か大きなグループの中のイチ一員とし、そのグループにフィットする事を好みます
フィットするには、そのグループの人々から気に入られる/認められる必要があります。その為社会の常識やルールが厳格に守られ、他人の意見や評価を重視、自分のゴールや興味さえもそのグループに決めさせる傾向があります。

(⇧大げさに聞こえるかもしれませんが、「親/上司/先輩/友人/世間の目がそう言うから、、」といって無意識にでも自分の本心の興味、希望にそぐわないことを選ぶ/し続けるのがそうです。きっと1つや2つ位、どなたにでも思い当たる節があるのではないでしょうか?)


▽成功よりも失敗の方が心に残るインパクトが大きい為、失敗を恐れてチャレンジさえしない傾向があります。

▽集団の和を尊重する為、グループからはじかれないようにする為、自分だけ違う意見を言うことは非常に困難。ましてや上司や年長者との議論は失礼ともみなされる。



<社会が教育に繋がる>

自由と個人を尊重する国=”独立”ということは、言い方を変えると誰も世話してくれないということです。なので自分の事は自分で開拓していく力が必要です。
集団と和を尊重する国=従属ということは、周りが助けてくれる分自分も周りに合わせてやっていく力が必要です。

なので、それぞれの教育においても、そのような人材を育てるように作られています。



③教育:「ユニーク推奨」 vs 「統率の取れた言動推奨」


<西洋は、ユニークさを推奨。ポジティブな事に注目。>

▽指導者は子供が現在持っているポジティブな個性に注目。
例)”算数”が苦手”よりも”絵が上手”という事実を重視。よって子供も、「自分は絵が上手なんだ!」とポジティブに思い、もっと絵を描く。


▽勉学の目的=どれだけ自分の興味がある事を深く理解できるか。回答へのプロセスが大事。将来自分のパッションを花開かせる為。

よって受け身な授業ではなく、自分で考える事、発言、ディスカッション、プレゼンが求められる。
大学に入るのは簡単だが、卒業するのはものすごく難しい。皆毎日ヒーヒー言って大量のレポートやグループ課題に必死。おしゃれする暇&余裕など無し。


以上の事から、
西洋の教育は個性、自由、発明、実験を大事にする為、誰もがオープンに何でもチャレンジしやすい環境。積極的に自ら考え出す力が育つ。
⇨クリエィティブな考えや個性的なアートが多く生まれる。



<日本は、統率の取れた=周りと同じ言動推奨。ネガティブな事に注目。>

▽指導者は子供が現在持っていないネガティブな事に注目。
例)”絵が上手”よりも”算数が苦手”という事実に着目し、その子の算数力をアップさせようとする。よって子供も「自分は算数が苦手なんだ。」とネガティブに。長所よりも欠点に目が行く性格になりがち。(=完璧なハイクオリティ製品が生まれる。)


▽勉学の目的=テストでの高得点の競い合い。教科そのものに対してのパッションよりも、将来良い企業に勤める為にその教科/コースを決めがち。
回答のプロセスよりも、点数を取れる暗記量/テクニックさえあれば良い。(私もそのような受験勉強をしました。)

なので授業は受け身。先生が言う事をただただ聞いて、黒板に書く事をそのまま丸写ししてそれらをいかに多く記憶するか。ディスカッションはあまりない。
大学に入るのは難しいが卒業は楽。「やっとおしゃれ楽しめるし嬉しいな☆」


▽場を一切乱さないように、統率の取れた=皆と同じ言動を徹底的に教え込む。
服も座り方も立ち方も歩き方も休めの仕方も止まり方も右への向き方までも決まっている日本。(西洋にはありません。寝転んで話を聞く生徒もいれば、企業のミーティングでは机に座っている人もいます。それぞれ自由です。)

例)
・誰かの掛け声や笛の合図に合わせて、常に前後均等な距離を保ちながら行進、「ぜんた~い、止まれ、1,2!」でぴったり止まる練習。
 ⇨常に周りを感じて行動できるようになる。

・座っても良い許可をもらっても、基本的には三角座り指定。
・「休め」と許可をもらうまで、両足に均等に体重をかけてまっすぐ立たなけらばならない。いくら真剣に校長先生の話を聞いていたとしても、片足重心では注意される。周りと一緒を求められる教育。
 ⇨社会に出てからのもっと不条理な規則にも耐えれるようになる。上の言う事を素直に聞けるようになる。(個人的に大反対の私が頑張って良いところを探してみた末の見解です。)


(⇧ヨーロッパ人の友人に見せたら若干ひいていたのと共に、日本人のクオリティの高さや統率の取れた行動に納得もしていました。)


以上のことから、
「誰かが何かにずば抜けている」or「誰かが目立った行為をしている」事は少なく、社会全体に統率がとれており、秩序が保たれている。
皆同じ方向/目的に向かっており、また欠点を発見&改善する力が強い為、物事の完璧さを追求するのは得意。
一方、他者とは違うずばぬけた才能やオリジナリティを求められる芸術性、柔軟で新しいアイデアが必要なクリエィティブな力は伸びにくい。



終わりに。


芸術性、クリエィティブさには目立つ事が必要であり、
情熱的なアーティスト/クリエーターは、たとえ社会から反対されたとしても自分の価値観を形作る強さが必要です。
よって、型にはまることを推奨される日本社会ではそのような能力は伸びません。

自分の意見をガンガン言ってくる海外。
黙ってると考えがない浅い人と思われてしまう海外。
何も言わないでニコニコしてるだけだと不気味がられる海外。

また、

国際化が進んでおり、特にビジネスマンにはクリエイティブな力がどんどん求められている現在の日本。
意味の分からないルールや見えない目に縛られて命を落としてしまう人もたくさんいるストレス社会な日本。

どこでやっていくにしても、「西洋人の芸術性・行動力の高さと失敗を恐れない姿勢」を取り入れることは日本人に必要なことだと思っています。


ということで、次回では
「海外でダンサーとして活動していくなら+全ての人々の仕事や日常においても。。。」
についてお話させて頂きたいと思います☆


全ての人々にとってのより良い人生。
更に良い仕事のパフォーマンスや、
日常生活の生きやすさ向上を目指して。


本日もありがとうございました。

Aika.

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