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日本人はアーティスティックじゃない!? 西洋人と日本人の違い① ~未熟でも良いじゃん!VS完璧主義~


ニューヨークにいて、アメリカ人だけでなく世界中から集まった人々に囲まれていると、色々と文化の違いを感じます。サランラップは引きちぎらないとなかなか切れなかったり、電車でシャワーキャップを被ってる人がいても皆スルーだったり。。。これだけで記事を書けそうな位です。


そんな中最近特に再認識させられるのが、

西洋人の芸術性・行動力の高さと失敗を恐れない姿勢と、

私達日本人もこれらをもっと取り入れるべきなのではという事です。

取り入れれば、日本人の元々の勤勉さによるハイクオリティなパフォーマンスが更に花開き、個人の考え方、生き方としてももっと楽になるのではないかと考えています。(ダンサーやアーティストかどうかに関わらず全ての人にとって。)


このトピックについて、
本日第一回目は、「西洋と日本で何が違うのか=未熟OKな西洋と完璧主義な日本。」
第二回目は、「なぜそんなに違う様になったのか。教育/文化/社会の影響。」
第三回目では、「海外でやっていくなら。アドバイス。」
第四回目、最終回では「全ての人々の仕事や日常においても。。。定時で帰ろうぜ。」
の四回に分けてお話させて頂こうと思います☆


再認識した理由=若い子達による活発なオンライン上アーティスト活動


前々から西洋人の芸術性や行動力の高さを認識してはいたものの、今回のコロナ渦で強く再認識させられました。なぜなら彼らは決して止まることなく、

今までと同じ事が出来ない

他の方法を探すしかない

ホッホーーーイ!!
新しいもの見つけたぜ~!!開拓の余地がたくさん!!

というように、芸術性を更に加速させたからです。(⇩記事参照)

オンラインアートではないですが、強盗防止用防犯板や建物の壁をも上手く利用するアーティスト達のパッションと芸術性という事でこちらの記事もお時間のある時に是非。(⇩)


コロナ渦が始まってからというものダンサーやその他アーティストによるSNSライブやZoomを使ったオンラインクラス&イベントが盛り上がっているのですが、費用要らずで個人でも誰でも開講できるメリットから、まだまだ修行中の若い子でも西洋人は色んなアイデアを持ってどんどんクラスを開講したり、創作&発表活動をしています。

一方西洋人に比べると、私を含めアジア人、特に日本人が新しいアイデアを持っている事自体少なく、また自分に実歴もないままクラスを開講しようという考えに至る事も滅多に無いのでしょう、少なくとも私の周りではそういう活動をしている人は比較的少ないです。また、教える側ではなくともアイデアを使う系、創造性が求められるクラスや課題では日本人が苦手そうにしているのをよく見かけます。

もちろん、日本人でも超アーティスティックな人もいれば西洋人でもアーティスティックじゃない人もたくさんいます。あくまで、”平均的に”という事でお話を進めさせて頂きます。


「未熟かもだけどやってみよう! な西洋」 VS 「未熟なものは世間に出せません!な日本」


「教える人=すごい人(たとえ若くても既に実歴のある人)」

というのが私達日本人の一般的な考えかと思うのですが、こちらで行われているオンラインクラスでは、「え!?あなたが!?あの子が!?」というクラスも実は結構あります。当初そのようなクラスや告知を見た時は、

「まだまだ修行半ば、教えるなんてありえないだろう!」

「その自信は一体どっから来んだよ!?」

と、昭和生まれの日本人且つ元完璧主義者だった私からすれば、叫びたくなる感覚でした。なぜそんなことが彼らのレベルで出来るのか理解出来ず、不思議でなりませんでした。なので、それとな〜く質問してみたり、独自に調査をしてみました。

そこで分かったのは、

彼らは若くても実力がまだついていなくても、
前に立つのを恐れていない事。
恐れたり失敗する事も、
成長の過程において必要であり、当たり前という感覚
を持っている事。

でした。

その証拠に、彼らはクラス中によく、”教える”ではなく、”シェアする”という言葉を多く使います。
”教える”にはそれこそ知識、経験、技術などが豊富な上の人から下の人への”縦”のイメージがありますが、”シェアする”には自分が知っている事を、上も下も関係なく単純に共有する”横”のイメージです。

シェアしてみて、そのクラスへの参加者がどう反応してどういう動きをするのかを見る事で自身のアイデアを試したり逆に刺激をもらったり、また参加者からフィードバックをもらう事で今後のクラス進行への参考にしています。


<未熟かもだけどやってみよう! な西洋>

未熟かもしれないけど、雑かもしれないけど、とりあえずやってみる。実践を踏みながら、失敗もしながら、いちいちめげる事なく、それを利用して吸収して学んでいく。これが西洋人の基盤にあるようです。
「その時代の、今その瞬間の、色んな人の」新しい作品、物事、意見、考え方をバンッバンと超剛速球で浴びながら、成長していく。
実際に、「誰でもどうぞ!発表してみよう!そして皆からフィードバックをもらいましょう!」というイベントや機会がこちらには結構あります。
だから、駄作や切れないラップなどの雑なものもたっくさんあるけれど、アイデアとアイデアの化学反応が起こり、更なる新しいアイデアや、素晴らしいアートや発明が西洋ではたくさん生まれるのだと思います。


<未熟なものは世間に出せません!な日本>

一方日本には、完璧を求めるが故に未熟なものは世間に出せないという感覚、低評価や失敗を恐れ、いつまでたっても満足出来ない/自信を持てない自己肯定感の低さが広く根付いています。
なので日本の技術やクオリティは何においても世界一なのですが、個々人が頻繁に自由に色んな事を発表し合う機会が少ない為アイデアとアイデアの化学反応が起こりにくく、それが特に芸術面において、独創的な新しいものが生まれることが少ない現実に繋がっているように思います。
既に切れやすいラップを更に切れやすくするために各社競い合って例年改良を重ねるのも一つの例であります。(←精度はすごいけど、特に新しいものではない。)


先程少し述べましたが、私は昔、完璧主義でした。色々と生き辛く、このままではいけないと完璧主義から抜け出そうとしました。今は大分とゆるゆるになりましたが、いまだに完璧を求めて人より遅れを取ってしまうことがよくあります。友人達は皆私を褒めてくれますが、自分が納得いくまで完璧に仕上げないと、人前で披露なんて出来ない、ましてや人様に教えるなんて出来ない、自信がない、、、と、いつまでたっても得られる事のない自信を追い求める為、なかなか前に進みません。
「自信つくの待ってたらもう踊れなくなる年齢になるよ。」と言われた事もあります。
なので自分の将来のキャリアの為にもメンタル的にも、西洋人の行動力の高さや失敗を恐れない姿勢を私はもっと取り入れるべきですし、きっとこれは私だけではなく多くの日本人の方々にも当てはまることではないかと思っています。



どちらにも長所、短所はある。


先ほど述べましたように西洋のクオリティ、特にアメリカのものは笑える程低く、その点日本は全ての分野においてその技術の高さや正確性に定評があります。

ダンスにおいてもその技術自体は世界のダンサーに負けていません。
体格的な不利があるにも関わらず日本人バレエダンサーが世界中のバレエ団で活躍しているのはもちろんのことながら、ブレイク、ロッキング、ポッピング、ヒップホップなどストリート系ダンサーも、その技術の高さと一糸乱れぬチームワークにより非常に高い評価を受けています。

なのでそれぞれ良いところがあり、特にアメリカの日常茶飯事のグダグダさに関しては、もう少し日本のきっちりさを見習って頂きたいと思っています笑。(おとといも駅の改札が壊れたままで、皆切符を買わずに通過、駅員も無視でした笑。)


ちなみに日本には大人数編成でのエンターテイメント性を競う”Ledgend Tokyo/Universe”という大規模ダンスコンテストがあるのですが、いかに揃っているかも非常に重要視されています。演出やテーマが重要なのはもちろんの事、そのチーム内のダンサー全員が細かな振付の角度だけでなく踊り方や表現方法などなども一糸乱れぬ揃い具合の方が入賞することが多いように感じます。やはり日本人はこういうのが好き&得意なのでしょう。

実際私もYae.Sayaさんの作品にダンサーとして参加してLedgend2関西予選に入賞&東京本選に出場したことがありますが、皆が完璧に揃う様に何度も何度も必死に練習した、アツイ夏の良い思い出があります。
(⇩私はどこでしょう?ロン毛ボンバーヘアなので、分からないかもしれません。)



まとめ&終わりに ~For Our Better Life~


「西洋人の芸術性・行動力の高さと失敗を恐れない姿勢&私達日本人もこれらをもっと取り入れるべきなのでは」というトピックについて、第一回目の本日は「何がどう違うのか」を見てきました。

西洋は、未熟でも良いじゃん!どんどんやってこうよ!という姿勢で、だからこそアートや新しいものがどんどん栄えていきます。雑ですけど。

対して日本は、完璧でないとダメ!という姿勢なので、新しいものが生み出される機会は少ないものの、世に出されたもののクオリティはものすごいです。

真逆です。

次回はなぜこうも綺麗に真逆な考えになったのかを、歴史/社会/教育から紐解いていきます。そうすることで、

「あ~~~~!!だからかぁ!!そりゃ私達日本人が完璧主義になるのも当然よね!だから意味の分からないサービス残業とかもあるのね、、。」

という様に納得出来、それを改善するなら一体どうすれば良いのかと考え答えを出す手がかりになると思います。

ダンサーやアーティストだけではなく、

全ての人々にとってのより良い人生
⇩つまり⇩
更に良い仕事上のパフォーマンス
日常生活上の生きやすさ

に繋がります。


一人でも多くの人々がより生きやすく社会を目指して。


次回以降も是非、よろしくお願い致します。


本日もありがとうございました。

Aika.

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