公立中教員 林良平

中学教員に採用され、数学、バレー部、多種校務分掌を経て、早22年目です。 面白そうなこ…

公立中教員 林良平

中学教員に採用され、数学、バレー部、多種校務分掌を経て、早22年目です。 面白そうなことを考えることが好きで、せっかくなら文字に残そうと思い始めました。 学生さんや、若い先生からの質問にもお答えしていきますよ。 2024/3/4~本格スタート!

マガジン

  • #School Hack~中学校教育を考えてみた~

    中学校教育について、私がなんとなく考えていることを短い文章でお届けするものです 「Life Hack(仕事や日常生活で役立つ、ちょっとしたアイデアやテクニック)」をモジってタイトルをつけました。気楽に書き続けていきます。

  • こんな中学校を創ってみたい

    現実的だけど面白そうな「こんな中学校があったらいいな」を妄想しています。近い将来に実現することを想いながら…。

  • ためなり思考

    中学生や教員の悩みに答えるだけのマガジンです。 更新頻度をなるべく多くするために、かなり主観的で適当で短くまとめました! みなさんの悩み相談にも対応します!

  • 私の反省手記

    日々ふとした時に感じた自分の心の中の反省を書きました。

最近の記事

#10)夏休みの課題

皆さんはどんな課題を出していましたか?  一昔前は、教科ごとにプリントやワークなどの大量の課題を中学生に課していたように思います。担任時代、夏休み明けの学活では課題提出の集めものだけで結構な時間を取っていたのを思い出します。  恐らく今は、課題を「なし」としたり、「自主的にやりたいことを」としたりする学校が増えているのではないでしょうか。  私自身、若いころは「毎日課題」みたいな感じでプリントを作っていました。今回は、そんな「夏休みの課題」について考えてみます。 夏休み明

    • こんな中学校を創ってみたい(第6回) ~朝リス~

      朝読書?朝学習? いいえ、「朝リス」です。 中学校の朝読書の効果は高いらしい 全国でおよそ80%以上の中学校が、朝読書を採用しています。朝から読書をすることで、落ち着いた気持ちを醸成したり、豊富な知識を得られたり、想像力を膨らませたりしながら「読解力」が向上すると言われています。データからもその効果は一定の水準を保っているようです。何よりも、スマホ普及率が高くなり、読書そのものに触れる単純機会が減っている今、学校内で、生徒がそのよさに気付いたり、面白さに引き込まれたりする

      • #9)部活動 引退をかけた中体連最後の大会 ~3年生のために大人ができること~

        中学校は運動部の大会期に入っています。各市区町村で日程に差はありますが、恐らく多くの運動部が3年生の引退をかけた大会の幕開けだと思います。全中まで勝ち進むようなチームもあれば、初戦敗退となるチームもあるでしょう。いずれにせよ、3年生にとっては全中優勝以外は負けたら終了で、感慨深いものがあります。顧問として最後の大会に向け、私自身が女子バレーボール部でこんなことを行っていました。懐かしいです。 ⑴部活動激励会  単なる飲み会です(笑)。顧問と保護者は楽しく宴会。部員はジュ

        • 質問4)なかなか自分から話しかけられません、どうすれば話しかけられるようになりますか?(中学2年生)

          自分のタイプを考えてみよう なかなか自分から話しかけられない中学生には、いくつかのタイプがあります。それは… ⑴ 自尊心が低いタイプ(Low Self-esteem)  誰かに話しかけにいきたいけど、自分なんかが話しかけると相手が嫌がる  かも知れないのが怖いという人が、ここにあたります。 ⑵ 必要以上に気遣うタイプ(Caring)  会話中の人たちに声をかけたら、せっかく楽しく話していたのに何?と言  う風に、邪魔をしたと思われるのが嫌だから、会話の輪に入れない人が

        #10)夏休みの課題

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        • #School Hack~中学校教育を考えてみた~
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        • こんな中学校を創ってみたい
          6本
        • ためなり思考
          4本
        • 私の反省手記
          2本

        記事

          こんな中学校を創ってみたい(第5回)~「学年統括制度」&「学年一斉・自由進度学習」で、人手不足劇的解消&生産性アップ~

          人手不足の現状 教員の定数不足が深刻化しています。 令和3年5月1日時点で、都道府県・政令市の内、実に14の自治体で「中学校の義務標準法に基づく充足率」が100%を下回っています。 しかし、100%以上とはいえ、学校単位で考えれば「物理的に教員が足りていない」という状況に悩まされている学校は少なくありません。代替となる講師を探そうにも各校が取り合っている状態、また、採用倍率の低下により講師登録者数も減少しているという現状です。 ですから、代替教員不在のまま「皆で何とかする

          こんな中学校を創ってみたい(第5回)~「学年統括制度」&「学年一斉・自由進度学習」で、人手不足劇的解消&生産性アップ~

          質問3)将来の自分をイメージできない。どうしたらいいですか?(中学3年生)

          自分の夢がある人は… 野球で言えば、イチロー選手や大谷選手のように「プロスポーツ選手になる」とか、みんなの学校の何人かの先生のように「学校の先生になる」とか、明確な夢をもっているあなたは、「夢に向かって必要な学習は何か」を調べ、とことん追及していきましょう。 大切なことは、夢がかなっている自分を色濃く想像することです。 夢がかなったあなたの日常は、どんな生活習慣を送っているか?どんな発言をしているか?「もうすでに夢がかなった自分」を今から演じることで、なりたい自分を手繰

          質問3)将来の自分をイメージできない。どうしたらいいですか?(中学3年生)

          質問2)好きなようにやりなさい?

          「いろんな事やれ」っていったのに… 「なんでも挑戦しなさい」「失敗を恐れずに行こう」 学校では多くの先生が生徒にこの言葉を伝え、多くの管理職が先生にこの言葉を伝えます。 以前、ある生徒がふとしたときに私にこんなことを言いました。  ○○先生は、自分たちで考えて何でもやりなさいと言ったから、学年委員  会の企画であるレクリエーションをやりたいですと話したんです。そうし  たら、そんなの学校でやってはいけない、無理だって言われました。ひど  くないですか? また、ある音楽

          質問2)好きなようにやりなさい?

          質問1)自分に不安

          自分の意見があっているか自信がもてないのですが、どうしたらいいですか? まず、「自分の意見をもっている」ことが素晴らしいです。そういった意味では、あなたは「その出来事に意見をもてない人」よりも、多くのことを考えているってことですから。 多くの人にとっての「自分の意見があっているか」の価値基準は、だいたいあなたの意見に対して「より多くの人が同調するか」または「影響力が高いと自分が思っている人が同調するか」ってことです。だから実は、正解かどうかは関係ないってことです。 その

          質問1)自分に不安

          #8)中学校の教育相談期間

          中学生がもつ悩みと不安 教育相談期間をGW明けのこの時期に、多くの中学校で設定されています。一般的には、5月、9月、11月、1月のどこかで教育相談を行っている場合が多いようです。長期休み後や、生徒が不安を感じやすい時期に設定されています。 中学生には、日頃は普通にしていても様々な悩みや不安を内在していています。昨日まで普通にしていたように見えたのに、急に学校に来れなくなった。というケースも少なくありませんよね。 中学生がもつ不安や悩みの多くには、次のようなものが考えられます

          #8)中学校の教育相談期間

          #7)中学部活動を撤廃すべき理由

          部活動の意義とは これまで「中学校で部活動(運動部)をするメリットは多い」と言われていました。 例えば「体力・技術力が向上する」「人間関係が広がり、コミュニケーション能力がつく」「一生付き合える仲間ができる」「礼儀やマナーが向上する」「社会人となり課題に直面しても折れずにクリアしていける」「自己理解を深め、自立できる」などです。 デメリットとしては「勝利至上主義に染まってしまい、生徒が心身ともに疲弊する」「教員の時間外労働が激増する」「教員が不慣れな部活を担当する」「新た

          #7)中学部活動を撤廃すべき理由

          #2) おつり1円の葛藤

          とあるチェーン店での出来事 普段は外食しないのですが、春のキャンペーン割引セール中だったので、行ってきましたとある唐揚げチェーン店へ。 チキン南蛮定食(美味かった)をいただいていざ会計へ。 「704円でーす。」レジではハスキーボイスでイケイケな雰囲気の、芸能人で例えるならまちゃまちゃさんのようなお姉さんが(さすがにモヒカンではない)対応してくれました。 財布の中を覗くとちょうど小銭が多く入っていたので、500円玉、100円玉、5円玉を使って「細かいですが」と言葉を添えなが

          #2) おつり1円の葛藤

          #6)新採用の苦悩。助言は難しい。

          新採用の苦悩 新採用や異動してきたばかりの先生は、その学校の「文化」や「生徒の様子」や「地域性」がよく分かりませんよね。 特に新採用の先生は、大学生からいきなり「先生」と呼ばれる立場になります(講師経験者もいますが)。 中学校は割と採用1年目は学年部副任になることが一般的だったのですが、近年1学校単位の教員数も減少傾向にあり(生徒数が減っているからということですが…)、新採用といえど「学級担任」「部活動主顧問」などの校務分掌が割り当てられるケースも少なくありません。(諸

          #6)新採用の苦悩。助言は難しい。

          #5) 春の職員会議と業務改善の考え方

          教員の悩みランキング 文部科学省「OECD 国際教員指導環境調査(TALIS)2018報告書 vol.2 のポイント」によると、どうやら教員は、事務的な業務ついてのストレスが最も高いようです。 https://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/data/Others/__icsFiles/afieldfile/2020/20200323_mxt_kouhou02_1349189_vol2.pdf 春の職員会議 春の職員会議には、膨大な量の会議資

          #5) 春の職員会議と業務改善の考え方

          #4)「誰が言うか」の「誰が」になる

          大切なお話 中学校の先生には、「学級担任」「教科担任」「部活動顧問」など、直接多くの生徒にかかわる場面があります。 ですから生徒に対してそれぞれの立場から「大切なお話」をすることがあると思うんです。 この時に私が心がけていることが一つあります。 それは「生徒にとって大切なお話」と「先生にとってこれが大切なはずなんだというお話」という異なる主語の言葉を一致させるということです。 中学生はよく見ている 中学生は先生をよく見ています。そして例えば、面白い人、厳しい人、優しい

          #4)「誰が言うか」の「誰が」になる

          #3)新年度の学級開きで話すことは…

          気が付けば3月も終わろうとしています。学校現場では離任式が終わり、年度末の教務室大清掃(結構楽しい)と座席移動が行われ、新年度体制の組織づくりがスタートしたところだと思います。 学級開きに向けて 4月に新しい学年学級を受けもつ担任は、生徒情報をできる限りインプットし、どんな学級にしようかと思いを馳せながら、「教室環境(物品の位置や掲示物の位置も)整備」「名簿番号シール」「各種当番活動等の割振り」「座席表」「タブレット設定」「学級便り」等々の様々な準備をします。 このあた

          #3)新年度の学級開きで話すことは…

          #1) レジ袋どうされますか?

          今朝の話です。 日頃よく利用しているスーパーでバナナと4連パックのヨーグルトと瓶入りのインスタントコーヒーを購入しました。 人見知りの私は、セルフレジが大好きなのですが、まだ朝が早かったためかセルフレジが開いておらず、普通のレジに並びました。朝早い時間帯でしたからレジは1台しか空いておらず、必然的に買い物客はそこに並んでいきます。まだ買い物客も少ないためそれで十分な状況でした。 「レジ袋どうされますか?」 「いらないです」 というよくあるやり取りをしたあと会計を済ませると

          #1) レジ袋どうされますか?