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#5) 春の職員会議と業務改善の考え方

教員の悩みランキング

文部科学省「OECD 国際教員指導環境調査(TALIS)2018報告書 vol.2 のポイント」によると、どうやら教員は、事務的な業務ついてのストレスが最も高いようです。

https://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/data/Others/__icsFiles/afieldfile/2020/20200323_mxt_kouhou02_1349189_vol2.pdf

春の職員会議

春の職員会議には、膨大な量の会議資料があり、矢継ぎ早に担当から説明があります。端的に「昨年とはここが変わりました!よろしく」と簡単に済ませる先生もいれば、1から10まで丁寧に説明したり、事のあらましまでご丁寧に説明する先生もいます。もっと言うと、どうでもよいと思われるような部分で無駄に議論を白熱させる先生が学校に一人二人いて、会議が押せ押せになってしまうこともあります。
それでも今では、会議資料がデジタル化され、進行が多少早くなった学校が大半でしょうが、この時期の会議は「担当の準備も大変」「会議を聞くのも大変」とうんざりしている方が多いようです。

特に、新採用教員や転勤してきたばかりの教員は「なんだかよく分かんない」まま時間が過ぎていくだけ…。しかも1回60~120分程度の会議を3日も4日もかけて行う学校がほとんどです。地方だけでしょうか。

一番いい解決方法は、「会議をなくす」ことだと思っています。必要と思わない情報をただ垂れ流されていることは本当にしんどいし、この時間があれば自分に必要な新年度準備が捗りますし。ただ、これは校長の考えにもよるので、どうしようもないことでもあります。

新採用の先生へのアドバイス

分からないことだらけでも、心配はいらない

中学校は、一般的に春は主に学活が多く、学年学級のルール作りに時間を割きます。学年主任又は特別活動主任ががんばってカレンダー的なものを作ってくれて(小規模校だと教務主任が作ってくれます)、そこに「やるべきこと」や「提出させるもの」が記載してあります。それを見ながら分からないものについてピンポイントで聞けばいいです。それで十分何とかなります。
新採用の先生は、春の会議は訳が分かるはずもないので、あまりの議題の多さに「やることが多すぎてヤバイ」と不安になる必要ないです。気にせず過ごしましょう(^^♪

資料を準備する側の業務改善の考え方

「前年度踏襲は衰退と同義だ」。中学校の管理職がよく口にする言葉で、会議資料や起案文書で、昨年度と同様のものを提案することは、よしとされません。成長するビジネスモデルとして考えてみれば、このことは全くその通りであり、全否定はしません。
ただ、教員は「ルーティーンワーク」が多すぎて、校務分掌を捌ききれない実態もあります。こんな時はどうすればいいでしょう。

⑴ その分掌の業務が、自分にとって得意だったり好きだったりする場合
  ~やりがいをもって行う業務~

 一応、校務分掌は管理職との面談を経て、それなりに適材適所で作られて
 います。やっていて楽しければ、前年度のデータ等をもとに、遠慮なく新
 しいアイディアを盛り込み、時間をかけて資料を創ればいいと思います。
 これは、自分の思った通りに学校を回せている感を得られて、教員自身の
 自己肯定感の向上にもつながります。
 ただ、変えろと言っておいて、変えたら変えたで「よく分からん」とか 
 「それはダメだ」という管理職も少なくないため、予め教頭に自分のイメ
 ージを伝えておくことによって効率化を図れます。

⑵ その分掌の業務が、全く自分とあわない仕事内容である場合
  ~やるだけにする業務~

 前年度担当者に思い出してもらって、最低限変えるならどこ?と聞くのが
 早いです。前年度担当者がいない場合は、何でも知ってそうな先生に聞く
 かまたは、教頭が相談に乗ってくれたり、パッとヒントを答えてくれそう
 な人だったら、積極的に聞きに行きましょう。
 ちょっとでも変化をもたらしたという事実さえあれば、十分な実績として 
 認められます。ただ、分からないこととはいえ自分でイメージがもてない
 と、生徒にも説明できないので、そこは押さえておいた方がいいです。

個人内「働き方改革」で良い一年を

働き方改革といったところで、勤務時間を削り、業務量が変わらないと苦しいだけというのがこの業界です(どこもそうですね)。
だったら、いかに「やりがいがある仕事(時間かけても平気)」「やるだけにする仕事(時間かけるほど苦痛)」に分けて考えるかが大切です。

さぁ、今年度が始まりました!職員室のメンバーも変わり、雰囲気も変わりました。元気に過ごせていますか?
あなたにとって良い一年になりますように。

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