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1人になりたいなんて、強がってるだけ。

私は人との距離感をうまく保つことが出来ない。すきだなぁ、大事にしたいなぁと思うほど距離がつかめなくなる。思いが強くなりすぎてどう伝えたらいいのか分からなくなって、人の行動に翻弄されてしまう。人より感じ方が敏感なのかもしれない。本当はどう思っているんだろうとか、どうすれば仲良くなってくれるだろうとか考えているうちに疲れてしまった。

1人だと楽だ。自分のペースで買いたいものも変えるし、趣味に没頭もできる。自分のために時間を使えるから、1番落ち着くし、楽しくなってくる。やがて、”1人映画”や”1人カラオケ”などにも抵抗がなくなってしまった。だからといって一切コミュニケーションをしないわけじゃない。付き合いは人並みに広く、浅くして自分を保っていた。

1人を好む私にとって「結婚」は高いハードルで、そもそも人と一緒に暮らすということが出来ない。人の機嫌ばかりに目がいき、窮屈な思いしかしないから。1人に慣れすぎて、合わせることに嫌悪感を抱くようになった。結婚し、家庭を築いて生活している人を見ると、「なんてできた人達なんだ」と感心してしまうくらい。

でも、時々どうしようもなく寂しいと思う時間が周期的にある。そんな時はサイトで知り合った人と食事に行ったり、遊んだりした。私を知っている友人よりも、知らない人との時間が楽だった。一緒にいるときには、気持ちを紛らわすことはできたけど1人になったらもっと寂しくなる。そんな自分が嫌いだ。

本当は、1人が楽しいと思い込んでいた。自分を守るのに必死で他人を思いやれなかった。強がっているのはみじめでみっともない、時には傷つくことも必要だと。

そう思った時に、やっと大人になれた気がした。



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