マガジンのカバー画像

このインタビューは、フィクションです。<山口朋子さん>

11
対象者の点を、相手目線で繋ぐのは諦めた。 躁鬱の波に任せた、がっつり創作インタビュー。 No.001主婦起業の専門家、山口朋子(MOMO)さん オンラインコミュニティ彩塾を1…
運営しているクリエイター

#インタビュー

<山口朋子さん>このインタビューは、フィクションです。

さて、軽はずみな気持ちでやってしまったなぁ。 昨年12月、あるセミナーで発表する機会があり、インタビューをやりたいんです!されたい人DMください!と大風呂敷を広げてから、4ヶ月が経とうとしている。ありがたいことに、何人かご協力いただいた人もいて、対面やオンラインで取材をした。 取材中は楽しかった。その人の歴史を肉声、ブログ、SNS、書籍など、総ざらいして、その人の人格像がなんとなくわかるまでになった。しかし、ある一点を超えてから、不思議な感情が芽生える。昨日思ったその人の

<山口朋子さん>第一回 遭遇

インタビューの依頼を受けたのは、初めてだった。自分なりに取材を始め、イメージを膨らませた。準備万端とはいえないが、当時の自分としては、めげずによく時間をかけたと思う。 板橋、成増駅についた。初めて降りた場所。緊張して、朝食がまともに食べられないでいたのを思い出し。何から、話始めれば良いのか、きっかけを作ろうと、近くの成城石井で、少しいいチョコを買った。「頭に糖分を補給しないと思って、買ってきました。ハハハ」うん。これで行こう。 横断歩道を渡って、少し開けた住宅街の入り口。

<山口朋子さん>第二回 ネットの世界

50枚のカードに、関連のない言葉が並べられた。それを、過去、現在、未来の順番に、ホワイトボードに貼り付けていく。この人の頭の中の一部を投影した感じ。顔がこわばっているのは、なぜか。自分の射程範囲の遥か外の単語が、同じ平面上に並んでいるからだと思う。 【宇宙人】 【人間の心理が知りたい】 主婦起業の専門家という肩書きからは、想像もつかない言葉。 【6歳で、自殺未遂】 うん。ええと。このインタビューの目的はなんだったっけ?この人は本当に自分のファンを増やすつもりはあるのだろ

<山口朋子さん>第三回 設計士

主婦起業の専門家、山口朋子さんのキャリア、「設計士」について伺った。 大学卒業後、新卒でリクルートに入りました。もともと住宅に興味があって、小さい頃から住宅の間取りなんかをみて、あれこれ想像を膨らませるみたいな遊びをやっていたんですけど。本当に好きで。 リクルートハウジングという部門があったので、そこを狙って就職を決めました。でも、配属は就職情報誌の営業で、イメージとはかけ離れていましたね。本当に激務で、心身ともにすり減らしていたんですが、ある時、ふと立ち返って「自分は

<山口朋子さん>第四回 本

ある日私は、動画をみていた。2013年4月。約9年前の動画だ。「私の人生を変えた一冊」というタイトルで、登壇者が自分のお気に入りの本を3分で紹介する企画。終了まで42分。画質も荒く、限定公開ということもあるのだろうが、視聴回数は9年で7回。セミナーの記録動画という事だし、情報も古いので、仕方がないといったところ。「そろそろ別のを見ようかな」と離脱しようとしたその時、聞き覚えのある声がした。 ー 皆さんこんばんは。山口朋子です。 へえ。どんな本を紹介するのだろう。手を止める

<山口朋子さん>第五回 彩塾

主婦をターゲットにした起業塾、彩塾。取材のため、期間限定での入塾をお願いした。今は、時勢をみて、セミナーはオンライン・リアルの両方で開催されている。東京以外からの参加者も多いので、日常のコミニュケーションは彩塾SNSという独自のシステムを使用している。 彩塾SNSは、私が学生時代にハマったmixiと同じような外見。懐かしさを感じる。”起業”のガツガツしたイメージはそこにはなく、”フレンド”申請や、紹介文など。一緒に成長する仲間とのつながりを目指しているのが、一目でわかった。

<山口朋子さん>第六回 彩塾アンケート

インタビューを始める前の、構想段階から一つ決めていたことがあった。それは、彩塾に所属している方からアンケートをもらうこと。短い実施期間では把握しきれない何かをエッセイに足したかったから。 MOMOさんと相談しながら、アンケート内容を決めていく。最終的に項目は3つ。 ①あなたにとって彩塾の魅力とは? ②あなたが思う、MOMOさんの魅力とは? ③これからのMOMOさんの活動について、あなたが期待することは? 回答方法は全て、選択式ではなく、フリーの記述式とした。そして、具体的

<山口朋子さん>第七回 家族

ある日、Instagramを眺めていると、MOMOさんとその夫、山口拓朗さんの対談動画が流れていた。拓朗さんの新刊発売記念のインタビューを行っていたようだ。 山口拓朗さんは、文章術というジャンルで40冊以上のビジネス書を世に出している。MOMOさんは、主婦起業の専門家として、彩塾を14年間主宰し、多くの悩める主婦に寄り添ってきた。 夫婦で、それぞれ別の角度から、社会にある問題の一つ一つ、解決に向けて取り組んでいる。お互いの強みを生かし、協力しながら。しかし、始めから今の夫

<山口朋子さん>第八回 若者への想い

山口朋子(MOMO)さんは、自分そして、コミニュティの成長のために勉強を欠かしません。オンラインサロンや勉強会にも複数参加し、刺激・学びを求めている。でも、最近その「学び」について、少し変化を感じているようです。 自分より、若い人から学ぶ機会が増えました。いや、少し違うな。「若い人から、学ぶ」方が、私にとっては良い。そう、気づいた。が正しいかな。 そんな風におもっていたんですか(笑)。うーん、なんていったらいいかなぁ。私たちと違って、彼らは生きているスピードが速いんです。

<山口朋子さん>第九回 理解力と”箱

先日、山口朋子(MOMO)さんと夫の山口拓朗さんのインタビュー動画をみた。タイトルは「人間関係を良くする理解力」。これは、拓朗さんの新刊「1%の本質を最速でつかむ理解力」の購入キャンペーンの特典として、限定配信されたものだ。 1時間30分にわたり、理解力の重要性、理解力とビジネス・映画・人間関係など、さまざまな切り口で話が展開していく。 それぞれ分野で専門家として活躍する二人。お互いの理解力について、こう振り返っていた。 対談も終盤。「理解力と夫婦関係」というテーマに話

<山口朋子さん>第十回 今と、これから

さて、今回が最後のインタビューエッセイとなる。実は直接お話したのは、2022年の3月が最後。ほぼ4ヶ月近く直接お話をしていない。この半年間、過去のMOMOさんについては、どっぷりと浸かり、これまで書きつづってきた。今回は最後。せっかくなので、現在のMOMOさんが何に取り組んでいるかに注目しようと思う。 ブログの新たな方向性 一つは、ブログの内容に新たな方向性が加わったコト。「かせぎ力アップレッスン」というテーマでほぼ毎日更新している。 内容は一言でいうと、実生活でありが