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#010完璧主義と"アイドルメンタル”
最近、転職や独立の相談をよく受ける
2021年も半分以上が過ぎ去り、毎年のことながら少しだけ今年が終わることへの焦りを感じるこの頃。僕は今年で32歳になります。
さてさて、最近はなぜか周りで人生の変化を考え出す人たちが多く、友人や友人の友人から転職や独立の相談を受ける機会がちょこちょこあります。
なんとなく僕の肌感では27〜32歳くらいで人生に変化を起こそうとする人が多い印象なのですが、ここ何年かで実際に相談を受けたり話を聞いた中で行動に起こすのは半分にも満たない割合だなという印象です。
これは別に転職や独立というキャリアに関する話だけではなくて、「音声配信やYoutube配信にチャレンジしてみる」とか「SNSで関わった仕事を発信する頻度をあげる」など抱負に近いものも含めてです。
僕自身、自分で決めたチャレンジをいつの間にか記憶の片隅に追いやり、後ろめたい気持ちを抱えながら日々を過ごした経験はあるし、そんな“自分を変えることができない自分”に嫌気がさしたり、凹んだりしたこともあるのですが、誰しも同じような経験は抱えていそうだなーと思うのです。
完璧なスタートを求める自分と現実のギャップに悩む僕ら
継続は力なりを信条に日々、目標に向かって努力を積み上げることはとても難しいことですが、それ以上に僕らが日常で直面している課題は「一歩目を踏み出せない」ことにあるように感じるのです。
この「一歩目を踏み出すこと」に躊躇してしまう背景には何があるんでしょうね。転職や独立、「音声配信やYoutube配信にチャレンジしてみる」とか「SNSで関わった仕事を発信する頻度をあげる」なんていうのも自ら言葉にするくらいだし、きっとそれにチャレンジした先には各々が本当に手に入れたいものが待っているはずなんですけど…。
もしかしたら僕だって、世界中に容姿を晒す度胸や軽快なトークでバンバン笑いをとっていける能力があって、Youtubeを始めればすぐに数万人が動画を視聴してくれる状況が保証されていれば、とっくに配信をスタートしているかもしれないです。
でも残念なことに、物心ついた頃から僕らはそんなに現実が甘くないことを肌感覚で知ってしまっているように思います。
きっとYoutubeの再生回数はすぐには伸びないし、企画一つ作るのにもすごく時間がかかってしまうはず。軽快なトークや面白いリアクションだってすぐには出来るようにならない。こうなるとだんだんチャレンジに対してネガティブな妄想ばかりが広がっていってしまうなと。
「友達にバカにされたらどうしよう…」、「アンチコメントが来たらどうしよう…」、現状を変えるチャレンジをしようしていた僕らの脳内は無意識に一歩目を踏み出すことに危険信号を鳴らし出して、やらない理由を納得度高く作り出すことにシフトしていそうな気がします。
結局僕らは、流行りの異世界転生漫画ばりに「完璧なスタートを求める自分」と現実社会を生き抜く中で形成された「そんなものは存在しないことを知っている自分」の間で板挟みになり、いつの間にか身動きが取れなくなって同じような毎日を過ごしながら歳をとっていく。そんな風に考えるとすごく悲しいですね。
アイドルって凄いなと思う
そんなことを思いながら、ふとアイドルって凄いなと思ったんですよね。
最近、うちの社員が日向坂46にどハマりしているという話を聞いて、ちょっとだけ調べてみたのですが、日本のアイドル業界には地下アイドルまで含めれば3,000組を超すグループが存在するらしく、紛れもなく一つの文化として日本に根づいています。
この文化の発展はAKB48に始まり、乃木坂、欅坂、日向坂などのトップアイドルたちによって支えられたと言っても過言ではないでしょうが、そんな彼女達は挑戦を始めたその時から、誰も手が届かない完璧な存在ではなかったんだろうと思うのです。
人並外れた歌唱力で聴衆を惹き込むわけでもなく、女優のように完璧な演技を見せるわけでもない、モデルのように完璧なプロポーションで服を誰よりも映えさせるわけでもない。社員が見せてくれたバラエティ番組ではMCの振りに上手い返しができず泣いてしまうようなシーンが沢山ありました。
でもね、どんなに失敗や挫折に出会っても、彼女たちはちゃんと毎日挑戦してるんですよね。
アイドルとして歌やダンスでファンに笑顔を届けることはもちろん、女優として、モデルとして、ときにはバラエティタレントのように身体を張って笑いを取ることまで、未完成のまま一生懸命に挑戦し、少しずつ成長を続けていく。
そんな、未完成ながらも自分が今できる精一杯をさらけ出す彼女たちの姿に心を打たれ、少しでも力になりたい、応援したいと思うファンの気持ちが彼女たちをスターダムへと押し上げていくんだろうなと俄かながら思うのです。
きっと、多くの人々が魅了される彼女たちの輝きの根源は、完璧なスタートでも完璧な結果でもなく「成長過程そのもの」にあるんでしょうね。
不恰好な一歩目に寛容な社会がやってきている
一歩目を踏み出した姿というのは誰でも不恰好でぎこちないものでしょうし、恥ずかしいように感じてしまうこともあるでしょう。
でも、アイドル文化が根付いているということから考えると、日本は不恰好な一歩目をさらけ出すことに寛容な社会へと変化してきているんじゃないかなと思えて、なんでも「やってみればいいじゃん!」と勇気が持てそうですね。
そんなことを考えてる時に、いい感じのツイートを見つけたので紹介しておきます。
上手くなってから人前でやろうとか、時間もったいない。そんなの永遠に何も出来ない。過去を振り返った時に自分で「よくもまぁこんなのを人様に晒したものであるな」と我が身を呪うことはあるけど、それでもやるべき。通過点。しかもきっとその通過点を好きって言ってくれる人もいるはず。ですよ
— 藤原さくら (@MammothSakura) January 5, 2016
# 完璧を求めていては何も出来ずに終わってしまう。
# チャレンジできる時間は限られている。
# 恥も後悔も理想への通過点に過ぎない。
# 全てを受け止めて前に進め。
# その成長過程を応援してくれる人がきっといる。
当時、20歳の彼女が綴った140文字には大切なことが詰まっている。
継続は力なりを実践するにも、はじめの一歩が不可欠。だからこそ、自分を変えたいと悩む人にまず必要なのは、スキルや根性だけではなく完璧主義に縛られない「アイドルメンタル」だなと思うのです。
彼女たち同じように私たちも、未完成のまま突っ走ればいいし、不恰好な自分をさらけ出してしまえばいい、そうやって進んでいく成長過程は、どんなにゆっくりでも、きっと応援したくなるパワーを秘めているはずだと信じたいですね。
ということで、明日も頑張りましょう。
以上。
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