#2 乾杯といえば「ビール」 or 「烏龍茶」

私はお酒が好きだ。

若干21歳だが成人してから飲まなかった日はないと思う。

父も母も兄もよく飲む。両祖父も飲む。

その血筋で私もよく飲む。

家の冷蔵庫には父のビール。

兄のウイスキー、

母のハイボールと私のチューハイ。

そして一升瓶と手作り梅酒&りんご酒。

一週間でどれだけ空き缶がでることか。

団地のごみ収集の時にほかの住民からどう思われているか・・・

「酒飲み一家」

それが私の家族だ。

さて、「乾杯」の話に移ろう。ここからが本番だ。

私は大学で「ダンス部」に入部している。

サークルではない。部活だ。ここ重要。

部活だと言わないと先輩に怒られる。本当に。

でもそこらの運動部と同じぐらい辛いと思う。

普段は週2回各3時間の練習だが、

舞台前になると

空きコマ→ダンス

放課後→ダンス

練習日→もちろんダンス

土日→ダンス

夜中(日が変わるまで)→ダンス

ダンスしかしてないのではってなるぐらい踊った。

ダンスは好きだったけどそこまでしなくても、、、

とは正直なった。

何度も逃げた。

でもあのステージに立ったときの感動が。

「あいー」と呼ぶ友達の声が。

歓声と拍手が。

仲間の笑顔と涙が。

そしてなによりも

打ち上げが

最高に楽しい。騒がしい。でも楽しい。

ダンス部の定番として乾杯は

「ビール or 烏龍茶」

私は酒好きだと言ってもビールは飲めないのだ。

だが、一杯目にアルコールを入れないのは、、、と

烏龍茶スタートなんて、、、というタイプなので

もちろん飲む。

それで毎回思う。

「ビールってこんなに美味しいっけ?」

「のどごしってこれか」

「運動後の気持ちいい感じ。CMのやつだ」

「もう一杯いけるのでは?」

そしてなによりも

「やっぱりお酒飲むのっていいな」と。

ただ盛り上がれるからというわけではない。

気持ちよくなれるからというわけでもない。

みんなが本当に楽しんでいて、

頑張ったねって言い合って、

普段話さないような人とも仲良くやれて、

雰囲気自体があったかくなるような、

そんな心地のよい気分になれるのだ。

先日最後の学園祭の中止が発表された。

もう今のダンス部部員で飲めることはないと思う。

学園祭後、涙・涙の引退をする予定だったのに、

サプライズで後輩を泣かせるつもりだったのに、

最後のステージでこれやりたい、

あれやりたいと話し合いばっかりしてたのに、

私たちに最後のステージ、

そして打ち上げの機会はなくなってしまった。

なんといっても約60人のマンモス部だから。

団体で集まれるのはいつになるんだろう。

「引退」という区切りがつかないまま、

大学自体も卒業するんだろうか。

普通にやってきたことができなくなった今、

私が思い出すのはあのステージといつもの居酒屋。

どっちも最高に楽しく、はちゃめちゃで、記憶に残るもの。

「学園祭、お疲れ様でしたぁぁ! 
かんぱーーーい!!!」

『かんぱーーーーーい!!!!』

もう一度だけ、最後に1回だけしたかったなとは思う。

でも

記憶は泡のようには消えてなくならないから。

口に残ったビールの苦みくらい味わい深いものになるはずだから。

烏龍茶の飲みやすさぐらい自然と私の体内に入ってきてくれるはずだから。

そんな日々を忘れないようにしよう。

いや、きっと忘れられない。

2020.8.7 愛

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