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Perfect Lady
リビング兼仕事部屋でパソコンに向かっているとスマホが鳴った。何だよ、せっかく調子出てきたところだったのに。キーを叩く手を止めて画面を見る。そこには、心当たりがめちゃくちゃありすぎるほどの発信者名が表示されてた。あーあ、今夜もやっぱり、きたか。
「はい、もしもし。あ、わかりました。えぇ、今から向かいますんで。いつもすみません。はい、宜しくお願いします」
パソコンはそのままつけっぱなしにしたままにし
A・SA・YA・KE
部下が半泣きで俺のところにやってきたのは終業時間の10分前だった。
「係長、やばいっす。俺、やっちまいました・・・」
おいおい、何だよ、いったい。その様子、マジ嫌な予感しかしないんですけど。
「え、どうした。何やらかした?」
まずは、平静を装って聞いてみる。
「実は、〇〇商事に提出する書類、すっかり忘れてまして。すみません!」
へぇ。で、それ、今言う? まぁ、忘れちまってたのはしょうがない。誰に