やる気スイッチはどこに。モチベーション理論を超えるマネジメント
生理的欲求、安全欲求、社会的欲求、承認欲求、自己実現欲求…
1943年にアブラハム・ハロルド・マズローの考えた自己実現論、いわゆる「マズローの欲求5段階説」という有名な理論がある。
1つの欲求が満たされると次の欲求が出てきて、最終的には自身の成長欲求の最上位に当たる自己実現欲が満たされるというものだ。
ちなみに僕は生理的欲求の塊だ(笑)
これ以外にもハーズバーグの二要因理論、マクレガーのX理論・Y理論などをはじめメイヨーのホーソン実験、アージリスの未成熟・成熟理論、コンピテンシー理論…など、さまざまな「モチベーション理論」というものが存在する。
が、しかし…
多くの研究者がこれら理論に対して調査を試みたが、調査をすすめると理論と矛盾する結果が導き出された。そのためこれら有名なモチベーション理論は、今日では「歴史的意義は認めるが、実際には使えない」との評価が定着している。
最近では内発的動機付けに着目したダニエル・ピンク提唱の「モチベーション3.0」がある。変化の激しい現代では、新たなチャレンジを生み出す内発的動機付けで自立的な行動を促すことが必要とされている。
が、しかし(2回目)…
これまでに多くの研究が続けられている背景には、
モチベーション向上 = 儲かる
この方程式が成り立っているのである。どうにかして仕事への動機づけによって生産性を高めたいという経営者のリクエストが、これら多くの矛盾する理論を生み出した。
しかし、これら理論はある一定の条件下においては正しいと言えるが、その答えは本人だけしか持っていないため、万人に当てはまることは、まずありえない。
要するに「やる気スイッチ」が人それぞれ千差万別だということだ。丸とか三角のスイッチもあるし、幾つもついている場合もある、さらには長押ししないとダメだったり、暗証番号のような複雑なパターンもあったりする。
だから組織の上司は部下の「やる気スイッチ」を毎朝見つけてあげて、ポチッとしてあげるだけで部下は勝手に動き回ってくれる。
でも、翌朝よく見たらスイッチの位置が3cm右にズレている。それでもポチッとすれば部下は普段通り動き回るがどうもいつものようなキレが無い気がする…
しかし、このまま一週間押し続けたら部下が休んでしまった。どうやら押し続けたこのスイッチは「強要スイッチ」だったようだ。
果たしてスイッチはどこに…
最新の脳科学では、脳の中央下部にある「淡蒼球」という青みがかった部分、これが「やる気スイッチ」とのこと。ココが活性化すると集中力、持続力、興奮などに関係するホルモンをたくさん分泌するようにという指令が体の各所に出される。
といっても頭の中に手を突っ込むわけにも…
ドラえもんに「コピーロボット」という、赤い鼻を押すと、押した人そっくりになるという身代わりロボットがいた。ロボットはのび太の分身となって文句一つ言わずに宿題をやっていた、その隣でのび太は寝転がってマンガを読んでいる。
そこにしずかちゃんから遊びのお誘いが…
どっちが遊びに行くのかでケンカが始まってしまい、力尽きたのび太は泣く泣く留守番するハメに…
時には「分身スイッチ」でさえも…
僅かな心境の変化、あるいは年齢などにより日々スイッチの場所や形態が変化する中で、果たして上司たちは部下たちのやる気を引き出すことができるのか。
部下のキラキラした毎日は、あなたの「やる気スイッチ」にかかっている。
今日も最後まで読んでくださってありがとうございました。
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