見出し画像

目標管理制度という劇を演じる上司たち

「あなたの評価はCです」
(ちなみにこれは良くも悪くも無いってことです)

はぁ〜、毎年この時期になると憂鬱なイベントがあります。本来なら給料が増えるありがたい日なので「もっと喜べよ」って言われそうですが、いちいち上司と普段以上にヨソヨソしく1on1をしないといけないのです…

そもそも、無理やり業務にピタッと合っていない目標設定を行って、作り笑いしながら上司のご機嫌を伺いつつ面談をクリアしたと思ったら、予想通りというかちっとも嬉しくない結果。だいたいこの評価だとスズメの涙くらいの昇給しかありません。あるだけありがたいのは間違い無いのですが…

僕の一年間を返してくれっ、泣…

本で読んだことがあるけど今の社会は真面目以上に「演技力」が大事なんだとか…。確かに会社なんて人と人の関わり合いで成り立っている節があるから、組織は関係性の芸術作品のようなものかも知れません。

上司なんか一生演技し続けなきゃいけないんだから、役者以上に俳優だったりします。確かに就活受けの良い会社ってカッコつけているところよりも、上司が天然ボケでどこかカワイイところがあって、部下の女性社員から「いつも部長はそそっかしいからほっとけない」的なことを言われているとか。それくらいの方が親近感が湧いて特にZ世代受けが良いらしい…と、この前大学の先生が言っていました。

たぶん僕みたいにクソ真面目で全く応用の効かない人にとっては、この目標管理制度はマッチしていないと思います。だってこの制度の土台にある「上司と部下のコミュニケーション」って、上司という名の脚本家が書いたスクリプトを演じるどころか、ひたすら作り笑いで良い子のフリをするのが精一杯の僕からしたら苦痛でしかない。

きっと1950年代にドラッカーさんがMBOという「組織貢献と自己成長の両方が達成できる」はずだと思って作り出したこの制度。その時の想いはどこに吹き飛んでしまったのか…

今や日本企業の9割が導入する目標管理制度は「形骸化」の3文字がしっくりくる最も廃止した方が良い人事制度「第1位」に煌々と輝き続けているのです。

そもそもこの制度に昇給を絡めてしまうと、部下の走っている原動力が「ニンジン」になってしまって本来の組織貢献とは一致しない。おウマさんじゃ無いんだっ…

やはり、組織と個人の目標を一致させて、マズローの5段階欲求説に出てくるような最上位の「自己実現」を計ることが本質なんでしょうね。当たり前過ぎることですが…

「観る天国、やる地獄」

演劇関係者がよく使う言葉ですが、今の「イエスマン増産装置」の目標管理制度という演劇は役者志望じゃない僕にとってはまさに地獄。

上司は黙って僕に期待していてください、ちゃんと応えようとしますから…

いや、応えますから。


今日も最後まで読んでいただいてありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?