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ブックウォーカー読み放題で読んだおすすめ小説 vol.6

ブックウォーカーの読み放題で読んだ小説の感想をまとめてます。

剣や魔法が出てくる小説ではなく、現代を舞台にした小説を読んでます。
日常の謎解き系やご当地ものの小説が多めです。
ごはんがおいしそうな小説も好きです。

明日から本気出す人たち/中村 一

仕事に忙殺されていた美緒は、終電を逃したある夜に未来予報士と名乗る男と出会う。天気予報のようにクライアントの未来を予報する彼は、美緒に「そのままだと明日はもっと不幸になりますよ」と不吉な言葉を残し…。

未来予報士が出てくる場面はどことなく不気味で、世にも奇妙な物語のような雰囲気。全体を通して読むと、パズルのピースがはまっていく気持ちよさがありました。
カオスの中から一つの未来を選び取っていく登場人物たちの姿がたくましく、読み終えた後は清々しい気分になりました。

俺のコンビニ/峰月 皓

コンビニの仕事を天職だと感じている良平。一度は挫折し地元に戻ってきたものの、母の個人商店をコンビニに生まれ変わらせることで夢に再チャレンジしようとする。しかし田舎のコンビニではアルバイトも集まらず、どうにか採用できたのは癖のありすぎる高校生4人だけで…。

高校生の青春!という感じの小説でした。
コンビニがメインの話だけれど、部活で絆を深めていく雰囲気に似ているかも。

ライバルチェーンとの戦いやスーパーとの攻防など、コンビニ業界の競争の激しさもひしひしと感じました。
都会のコンビニではなく田舎のコンビニの話なのも新鮮でした。

俺たちのコンビニ―新米店長と仲間たち/峰月 皓

良太と高校生たちのがんばりで立ち上げたコンビニは、順調に売り上げをのばしていたものの黒字には届かずにいた。思うように売り上げが上がらない中、良太は体調を崩し倒れてしまう。良太の留守中にコンビニでは店員が客とトラブルを起こしてしまい…。

『俺のコンビニ』の続編です。
今回はコンビニと地元のつながりが主な話でした。あっという間に噂が広まり、尾ひれがついてしまうところは田舎ならではかも。
地元の高校生たちも巻き込みつつ、ついてしまった悪評を振り払うべく奮闘する姿がさわやかでした。
前回は部活の雰囲気でしたが、今回は文化祭の雰囲気でした。

ビストロ三軒亭の美味なる秘密/斎藤 千輪

役者の夢をあきらめ、本格的に三軒亭のギャルソンとして働きはじめた隆一。徐々に指名も入るようになっていた矢先、昔舞台で共演した俳優が来店し…。

シリーズものの二作目です。
前作に続き、とにかく料理がおいしそう。読んでいてお腹が空きます。
本当にあったら行ってみたい夢のレストランです。

あいかわらず隆一くんは進路に迷っていますが、少しずつ先に進んでいる様子。
いつも冷静な伊勢さんがマドカさんのこととなると感情的になってしまうところも好きです。

一作目はこちら。


堕ち神さまの神頼み/さくまゆうこ

お人好しな高校生・叶の元に、社を失い堕ち神となってしまった風神・阿天坊がやってくる。狛犬の化身であるコンコンと共に部屋に転がり込んだ阿天坊は、人間の暮らしをすっかりエンジョイしている様子。祈祷帖に書かれた願いを叶えるべく、叶も力を貸すことに。

神様というより普通のおじさんのような阿天坊。彼になついているコンコンとはまるで父と娘のよう。どたばたしながらも願いをかなえようと奮闘する二人がかわいかったです。
幼なじみの有咲への片思いはなかなかにヘビーな展開で、この先どうなるのかなとちょっと心配。
続きもあるようなので、阿天坊さんの行く末も気になります。


***

今回はお仕事系小説が多めになりました。
さわやか・熱血な感じが多いです。
次はどんな5作かな?

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