ブックウォーカー読み放題で読んだおすすめ小説 vol.4
ブックウォーカーの角川文庫・ラノベ読み放題プランで読んだ小説の感想をまとめてます。
剣や魔法が出てくる小説ではなく、現代を舞台にした小説を読んでます。
日常の謎解き系やご当地ものの小説が多めです。
ごはんがおいしそうな小説も好きです。
わが家は祇園の拝み屋さん/望月 麻衣
ある事情から不登校になった小春は、京都で暮らす祖母の元へ向かう。和菓子職人である叔父の宗次朗とともに祇園の和雑貨店で働きはじめたけれど、祖母の元には何やらふしぎな依頼も舞い込んでいるようで…。
京都の雰囲気を堪能できる小説でした。宗次朗さんや澪人さんといった親戚たちが小春を見守る様子が素敵です。両親に対する小春の葛藤は大人が読んでも共感できました。
ペンギン・ハイウェイ/森見 登美彦
ある日突然通学路に現れたペンギンの群れ。ペンギンたちが海から陸に上がるときに決まってたどるルート「ペンギン・ハイウェイ」を見つけるべくぼくは調査をはじめる。
何度も読みかけては止まっていた小説でした。どういう話なのかつかめないまま読み進めましたが、最後は思いがけず切なくなりました。
小学生の「ぼく」の生活はなつかしい景色がいっぱいでした。子どものころのことをたくさん思い出しました。
からくさ図書館来客簿 ~冥官・小野篁と優しい道なしたち~/仲町 六絵
京都の片隅にある私立図書館。館長と女の子二人で切り盛りしているけれど、実は二人は冥府の役人。現世にさまよう魂である「道なし」を導く二人には、遠い昔からの縁があり…。
主人公二人が人間ではないせいか、幻想的な雰囲気漂う小説でした。京都が昔からの都であることをしみじみ感じます。
千二百年の時を経て再会した二人の関係は、仲睦まじくありつつも切なさがありとても好きでした。時子さんの篁さんへの容赦ない突っ込みも好きです。
現代と昔が入り混じり、ふしぎな気分になりました。続きも読んでみたいです。
下町俳句お弁当処 芭蕉庵のおもてなし/五十嵐 雄策
松尾芭蕉を愛する「芭蕉さん」が営むお弁当屋。そこには俳句好きな常連客が集まっていて、月に一度『芭蕉の足跡を辿る会』が開かれている。近所に越してきた佳奈は、偶然その会に参加することになり…。
松尾芭蕉の句とともにおいしいお弁当を味わえる小説でした。芭蕉の句は解説されながら読むととても味わい深かったです。
出てくるお弁当がどれもおいしそう。定番のからあげ弁当もどんなお弁当なのか気になりました。こんなお弁当屋さんが近所にあったらいいのにな。
下町情緒あふれる深川の雰囲気も好きでした。遊びに行ってみたいです。
汐汲坂のカフェ・ルナール/折口良乃
大学進学を機に横浜へやって来た僕が見つけたのは、坂の途中にあるカフェ・ルナール。「私は狐なんです」と名乗る店主・葛葉は、お客の話を聞くだけで問題を解決してしまう推理力の持ち主。持ち込まれた問題はたぬきの仕業か狼の仕業かはたまた…?
ファンタジーのような雰囲気が漂いますがしっかりとした推理物です。出てくる動物たちがみんなかわいいです。結末には驚きましたが、ふしぎな余韻を残していて好きでした。葛葉さんの冷静さが光る小説でした。
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今回はファンタジー色強めの作品が多かったですね。
適当に読んでいますが、そのとき読んでいる本には何となくの傾向があるようです。
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