ブックウォーカー読み放題で読んだおすすめ小説 vol.2
ブックウォーカーの角川文庫・ラノベ読み放題プランで読んだ小説の感想をまとめてます。
剣や魔法が出てくる小説ではなく、現代を舞台にした小説を読んでます。
日常の謎解き系やご当地ものの小説が多めです。
ごはんがおいしそうな小説も好きです。
下宿屋シェフのふるさとごはん/樹のえる
本格フレンチの料理人だった主人公が、他界した祖母の営んでいた下宿屋を引き継ぐことに。日本各地からやってきた下宿生のふるさとごはんを再現するべく腕を振るう。
地方の郷土料理やその土地の文化にふれるのが楽しい小説でした。
最初はいやいや下宿を引き継いだのに、みんなからリュウ兄と慕われていくのが楽しかったです。
ごはんがとにかくおいしそう。商店街や神社といった町の雰囲気も好きでした。
死にかけ探偵と殺せない殺し屋/真坂 マサル
自分が殺したはずの探偵に取り憑かれてしまう殺し屋の話。
探偵がとにかくおしゃべりな変わり者(名探偵なのにあらゆる人から嫌われている)。寡黙な殺し屋は振り回されっぱなしだけど、いつしか二人で事件を解決してしまっている。
全体的にハードボイルドな空気漂う小説でした。
殺し屋が動物図鑑好き&料理男子というのが妙にツボ。探偵が生きてるときの名探偵ぶりも見てみたかったです。
ひとり旅の神様/五十嵐 雄策
タウン誌の編集者として働いている主人公。仕事は三年目になり後輩の指導もまかされているものの、いまだに毎日のように副編集長から叱責されている。自分に自信を失くした主人公は、ある朝の寝坊をきっかけに会社を無断欠勤してはじめての一人旅へ向かう。そこで猫神だと名乗るしゃべる黒猫と出会い…。
主人公がタウン誌の編集者だからなのか、旅の様子がとてもリアルです。
第一話の鎌倉はわたしも旅行に行ったことがあるのですが、駅前や鶴岡八幡宮の描写に訪ねた当時をありありと思い出しました。
観光スポットや名物の食べ物がとてもリアルで、ガイドブックを読んでいるようです。
一人旅といいつつ猫神のニャン太がいっしょなので(ニャン太はほかの人には見えない)、二人のやり取りが楽しいです。
自分の書いた記事が却下され副編集長に書き直された後、何が悪かったのかに気づくところが印象的でした。
それを伝える相手のことを第一に考えなければ、いい仕事はできない。
果たして私は、記事の向こうにいる読者のことを、きちんと見ていただろうか。
初めてのひとり旅で舞い上がって、自分が感動した鎌倉彫について書き漏らすことがないように腐心するあまり、紙の向こうにいる読者のことなんてこれっぽっちも見えていなかったんじゃないか。
文章を書く上で大事なことのように思いました。
あやかしとおばんざい ~ふたごの京都妖怪ごはん日記~/仲町六絵
大学進学を機に金沢から京都へ越してきた双子の兄妹。ある朝出会った白い子うさぎは、幼いころ出会った神様・ククリ姫だった。あやかしたちの物語を書いてほしいと頼まれた二人は、泉鏡花の作品をヒントに物語を生み出そうと奮闘する。
泉鏡花の作品がたくさん出てくるお話です。けれどそれ以上に、金沢と京都の食べ物が印象的。どの食べ物もものすごくおいしそうで、読んでいてお腹が空きました。文学に詳しくなくても楽しめる小説でした。
特に近江町市場の海鮮丼が気になりました。金沢はおいしいものがたくさんあふれてるんですね。いつか行ってみたいなあと思いました。
スイーツ刑事 ウェディングケーキ殺人事件 /大平 しおり
甘いものに目がなく捜査中でも食べてしまうスイーツ刑事。彼の元に配属された主人公が最初に遭遇したのは、ウェディングケーキの中から死体が発見された殺人事件だった。
タイトルとは裏腹な本格ミステリーでした。被疑者の証言や建物の構造など、読んでいて頭を使うところが多かったです。
甘いもの満載で胸焼けしそうにもなりますが、随所に出てくるスイーツがミステリーをやわらげている感じ。スイーツ刑事のお菓子の食べっぷりは圧巻です。
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読み放題で気の向くままに読んでますが、気軽に読めるライトミステリーがやっぱり好きだなあと実感してます。
ちょっとした息抜きに読める本ばかりなので、気になった本があればぜひ手に取ってみてくださいね。
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