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自己紹介 ~ かつおについて 2 ~


自己紹介 ~ かつおについて 1 ~の続編です。
⇩⇩⇩ ~ かつおについて 1 ~  はこちらからご覧ください ⇩⇩⇩


2件目のアパートではある程度整った暮らしが待っていました。

キレイに洗ったゲージ、トイレの替え、ウサギ用ご飯、お水。
住むには十分な環境は整いました。
でも、

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僕は毎日そのアパートに行けたわけではないので、
友人にかつおの世話を任せることが何度もありました。
でもかつおはその友人には懐きませんでした。

抱っこもさせてくれない、頭も撫でさせてくれない。
そもそも人間不信で常に怯えています。
この時期のかつおの表情は本当に暗かったし、きつい目をしていたと思う。

でも僕がアパートに行くと、かつおは喜んでくれました。
抱っこもさせてくれるし、腕の中でも暴れない。
ちょっと嫌がるけど、お風呂にも一緒に入れました。

ご飯だって、僕のひざの上に乗って、僕の手から食べてくれました。

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この友人には悪いことをしたな、と今では思います。
自分には懐かず、僕には懐くかつお。
少なからず嫌な気持ちもあったろうな、と思っています。



20代は本当にお金がなく、貧乏でした。
自分の食事もままならない、かつおのご飯代でさえギリギリでした。
自己紹介でも書いたように「ティッシュ」を食べてたくらいです。

僕はまるまる3日、何も食べられないことも何度かあり、
3日何も食べないと思考は止まり、身体は重くなり、
熱があるような感じで気だるくなります。もう散々でした。


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この情報、当時の僕は一体どこから仕入れたモノなのか。
そして本当なのかウソなのか。

正直、本当かウソかなんてことはどっちでもよくて、
単純に僕が思っていたこと。

それは、

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当時、そんな「当たり前」さえ、
かつおの毎日にはありませんでした。

貧しくてご飯がままならない人たちはたくさんいますが、
かつおは「ペットとして迎え入れられた」わけですので、
ご飯をあげることは、当然の義務なのです。


僕自身、不安定な生活をおくっていましたので、
あくまで、当時の僕のできる限りですが、
かつおにはなるべくひもじい思いをさせないよう、
優先的に考えていました。




それでもある時かつおのご飯も底を尽きてしまいました。

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とある日も、なかなか満足なご飯が食べられず、
僕もかつおも空腹でたまらない日がありました。
「いざ」という時用に財布に隠しておいた100円がありました。

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かつおはすごい勢いでキャベツにかぶりつきます。
「むしゃむしゃむしゃむしゃ」止まりません。


口の周りがキャベツの水分と食べかすで汚れていきます。
水気を含んで濡れている口もとを見ると笑えてきます。
その姿を見て「なんて愛くるしいんだろう」と思いました。

さぁ僕も食べようか。
僕の分のキャベツを食べようとした時、
かつおは自分のキャベツをもう食べきっていました。

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ぼくのキャベツをじっと見るかつお。


「それ、たべたい」


そんな目、そんな雰囲気が、かつおからは強烈に出ていました。




「、、、、、、これも、食べる?」
僕も空腹でしたので悩みましたが、僕のキャベツもあげました。

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かつおはまたも激しい勢いでキャベツをむさぼります。
「可愛いなぁ」と微笑ましい反面、
自分の「貧乏さ」を情けなく思い、とても悔しかったです。

そんな気持ちを抱きながら、
ピザの広告チラシを見て、ピザの味をイメージして、
僕はティッシュを食べました。

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そんな暮らしを1~2か月。とある夏の日。
また違う友人から、

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慌ててアパートへ向かいました。
正直、悪ふざけか、冗談だろうな、と思っていました。
そう、思いたかった。

でも、もし、それが本当だとしたら。

どこかに逃げ出してしまったのか、
だとしたら迷子になっていないか。
この暑い夏に、どうしよう。と不安な気持ちでアパートへ向かいます。

部屋に入ると、かつおがいません。
「ほんとにおらん!いや、どっかに隠れとるんだろうな」と探します。

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友人を問い詰めました。
すごく申し訳なさそうに、友人はいいました。
「ゲージごと、川に置いてきた。しばらくしたらいなくなってた。」

「パニック」「怒り」「悲しみ」「意味が分からない」
色々な感情が頭を巡り、僕は思わず友人を殴りました。

思わず感情が溢れてしまいました。

でもすぐに気付きました。
そんな感情よりも、早くかつおを見つけてあげることが最優先。
無理やり冷静さを取り戻しました。



なぜそんなことになったのか、経緯はこうでした。

他県から大学のため名古屋に来ていたその友人。
実家から親御さんがアパートにみえることになったそう。
アパートでペットを飼っていることが親にバレるとやばい。

そう思った友人は、ゲージごと川沿いにかつおを運びました。

親御さんが帰られた後に、
川に取りに行くと、ゲージごと無くなっていたそうです。

とにかくかつおを探さないと。
この暑さ、どこかで干からびて死んでいないだろうか。
まさか、保健所で処分されていないだろうか。最悪が頭を過ぎります。


まずは「保健所」に電話
うさぎ届けられてないですか?
>>無いよ。   
少しホッとしました。
次に「警察」
うさぎ届けられてないですか?
>>ああ、通報があったよ。
良かった!!!!!

すぐに事情を説明し、
通報をして家で匿ってくれている人の住所を教えてもらい向かいました。


教えてもらった家に到着。ピンポンを押します。
ごく普通のご家庭。小学生くらいのお子さんが2人とお母さんが出てきた。
玄関先でそのお母さんに、強く強く怒られました。 


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恐らく2~3時間は放置されていたとのことでした。

「命をなんだと思ってる」
「あなたに育てられるのか」
「ふざけるな」
「この子はうちで引き取る」
「人としておかしい」

たくさんのお叱りを受けました。

何も言わず、何も言えず、僕はただただ叱られ続けました。


この家のお母さんも少し落ち着いてきたので
「実は、、、」と事情を説明。
「責任を持って、必ず大切に育てるので、僕に返して下さい」
と伝えました。

「大事に育てると約束してくださいね」
と再度強く言われ、
かつおは僕の元へ返ってきました。



かつお、3回目の引っ越しです。



最終手段。僕の実家に連れて帰りました。
実家にほとんど帰ってなかった僕がうさぎを連れて帰ってきたので
家族は驚いたと思います。

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写真は僕の実家の僕のベッドです。
今まではずっと床に布団だったので、初めてのベッドのふわふわ感覚に
嬉しそうに飛び跳ねていました。

僕のプライベートは、相変わらずバタバタとしており
実家に帰る時間がほとんどありませんでした。
そのため、弟に世話をお願いすることが多々ありました。

かつおが実家にいた期間はわずか数ヶ月でしたが、
この時は全然世話もできず、可愛がってもやれず申し訳なかった。
今でも心が痛くなる。ごめん。




その後、僕の住む場所がようやく決まりました。


かつお4回目の引っ越しです。

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次の更新がいつになるかは分かりませんが、
後日「かつおについて 3」を記事にしますので、
宜しければ是非また読んでみてください。

「かつおについて 3」は
明るい元気のあるお話になる予定です。




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