あひる

第1種猟銃/罠猟/SKB/20番/単独猟/有害鳥獣対策従事者/塗り絵/

あひる

第1種猟銃/罠猟/SKB/20番/単独猟/有害鳥獣対策従事者/塗り絵/

最近の記事

猫と暮らす100年越えの古民家⑧

毎朝、罠の見回りをしていると、鹿によく出会う場所がある。最初の頃はなんとなく、ぼんやりとした輪郭のようだったものを、だいたい居る場所、時々出てる場所、のような仕方ではっきりと地形を覚えたように思う。 そうした場所で1人待ち、何頭か獲るうちに、場所の記憶として定着する。待ち伏せ、という方法が良いかどうかはわからないけれど、木々の音を聞きながら、山に身を沈めているような感覚が好きだなぁと感じる。 帰宅してすぐ、獲れたての鹿肉を茹で、タマコに何度かあげて見たことがある

    • 猫と暮らす100年越えの古民家⑦

      鉛色の空が、目に見える風景全てのトーンを落とし、いつもの空間が少しだけ静かだ。快晴だけを、良いお天気と言うのは何故なんだろう。厚い雲の層か広がる空も、雨の気配を運んでくる良いお天気ではないのだろうか。 近頃のたまこは、時々膝の上に座ってみたり、なんならお布団の中へも入ってくるようになった。自分の心中としては、だいぶ打ち解けてきたぞひゃっはー!!と狂喜乱舞しているのだか、態度に表してたまこに引かれてしまわないよう、極めて平静を装い何でもないような振る舞いをしてい

      • 冬の朝。

        • 猟期最終日。

        猫と暮らす100年越えの古民家⑧

          猫と暮らす100年越えの古民家⑥

          交互に進むスパイクの足音だけが聞こえる。今日も空振りかな、と罠の見回り最後のポイントに向かうと遠目にも小さいものが掛かっているのが見える。キョンか、と思い進むとその一段上に、中くらいの猪も転がっていた、前後の足が掛かっており自然と保定されていた。なんとこんなこともあるんだな~と近よると、更に上でガサ音が。 え、うっそ1番上は鹿!ここを必ず通りここを踏む、という場所に掛けているけれど、同じ場所で1晩に3頭は初めてだった。 今日が休みの日で良かったなと思いつつ、軽ト

          猫と暮らす100年越えの古民家⑥

          久々の連休。

          久々の連休。

          猫と暮らす100年越えの古民家⑤

          山の稜線を、流れてゆく雲たちが綺麗だ。青空を背景に、弧を描く鳶たちの姿は凛々しく、ああ美しいなとしばし眺める。 木々に囲まれた毎朝の見回りは、楽しくて仕方がない。毎日同じ山道を歩くだけなのだけど、わずかな変化や獣たちの痕跡に気付けることが、うまく言葉に出来ないけれど、豊かさを感じるひと時だなと感じる。 罠にかかっていれば、すぐさま引き返し一連の処置をし出勤する、かかっていなければ、朝ご飯を食べてから出勤する。毎日同じことの繰り返しだけれど、その繰り返しの中に

          猫と暮らす100年越えの古民家⑤

          猫と暮らす100年越えの古民家④

          チクタクチクタク、柱時計が刻む静かな時間。 裏山ではフクロウたちがホーホー、山から獣が降りてくるカサカサ音。広がる星空の下、自分の呼吸を意識してしまうほど静かだ。 日が落ちてから家に帰り、紐を引きぱちんと明かりをつけると、ベットのそばに見慣れない物が落ちていた。 ねずみの下半身である。 なるほど、ねずみの。しばし思考が止まりつつ、周りを観察する。朝、たまこへ用意したご飯はしっかり食べられており、自分が留守の間、出入りしているのはたまこだけ。

          猫と暮らす100年越えの古民家④

          忍び猟行くぜ!

          忍び猟行くぜ!

          龍神の住む池。

          龍神の住む池。

          猟と狩り。

          猟と狩り。

          猫と暮らす築100年越えの古民家③

          この家には水道が無い。生活用水は全て、山の水が使われている。水源が2箇所あり、高低差を利用して1度タンクに貯められた水がボンプにより配分されている。 定期的に、取り替え用の網やスコップを手に水源の掃除に行き、水を引くパイプの様子を見にゆく。接続部が糊付けなど固定されていないのは、猪などにパイプを蹴飛ばされたりした時、パイプそのものの損傷を避けるためだそう。 水源へ向かう途中、高確率で鹿に出会う。同じ水を使っているのかもしれないし、そうではないかもだけど、飲料

          猫と暮らす築100年越えの古民家③

          猪カツ、美味しいです。

          猪カツ、美味しいです。

          猫と暮らす築100年越えの古民家。②

          家移りをして、初めて過ごす夜、しん、とした室内には猫の気配が感じられない。3年間無人だった家に、突然知らない人が来た初日、一匹で静かに暮らしていた猫としては、驚いて身を隠してしまうよなぁと思いつつ、なるだけ音を立てないよう荷物を整理する。 開封したダンボールから、最初に取り出したのはチュール。丸いお盆に、丸い小皿を並べて、カリカリ、パウチ、猫缶、無塩煮干し、チュールをそれぞれに配分してゆく。 その猫は、たまこという名女の子だそう、女子ならば小分けにしたご飯が気

          猫と暮らす築100年越えの古民家。②