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猫と暮らす100年越えの古民家④
チクタクチクタク、柱時計が刻む静かな時間。
裏山ではフクロウたちがホーホー、山から獣が降りてくるカサカサ音。広がる星空の下、自分の呼吸を意識してしまうほど静かだ。
日が落ちてから家に帰り、紐を引きぱちんと明かりをつけると、ベットのそばに見慣れない物が落ちていた。
ねずみの下半身である。
なるほど、ねずみの。しばし思考が止まりつつ、周りを観察する。朝、たまこへ用意したご飯はしっかり食べられており、自分が留守の間、出入りしているのはたまこだけ。
胸がドクンと跳ね上がる。これはもしかして、たまこの意思表示ではないだろうか。なかなか姿は見せてくれないけど、お前にやるわー!柔らかい方の腹やるわー!
ということではないのだろうか。本当のところは、わからないけれと。
一応、住民として認める、ということではないのかと解釈し(本当のところではないかもしれません)、どこかで聞いてるかもしれないので、たまこありがとう!ありがとうね!ありがとう!の声掛けをして反応をしばし待つ。
なんの反応も返事もなく、見渡しても猫はいない。けれど、少しず距離が近くなっているのだろう。
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