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猫と暮らす築100年越えの古民家③

  この家には水道が無い。生活用水は全て、山の水が使われている。水源が2箇所あり、高低差を利用して1度タンクに貯められた水がボンプにより配分されている。

   定期的に、取り替え用の網やスコップを手に水源の掃除に行き、水を引くパイプの様子を見にゆく。接続部が糊付けなど固定されていないのは、猪などにパイプを蹴飛ばされたりした時、パイプそのものの損傷を避けるためだそう。

  水源へ向かう途中、高確率で鹿に出会う。同じ水を使っているのかもしれないし、そうではないかもだけど、飲料水はドラッグストアにて購入。その昔は飲料としても使われていたみたい。

  山の水なので、水道料はかからないけれど、何かで水が止まれば、自らの足で問題箇所を探し改善しないことには、水の供給が断たれる。例えばお風呂の途中で、シャンプーを流している時に供給が止まるというのは、なかなかの絶望感。心中としては、あ、あ、え、え、これ今来る??マジかー、今??マジかー!と髪をすすいでいた手に残る泡を見ることに。

  水の問題は、天候に左右されるため、降らなければ水源の枯渇を心配し、降り過ぎれば水源の崩壊を心配する。色々大変だなぁと思いつつも、ここに住んだことで、水の流れや扱い方、お風呂に入れるありがたみを感じられるなあと思いましたです。

そして猫は、本当に少しずつ、距離を縮めてくれていて、ある日お土産を届けてくれたのでした。

 

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