記事一覧
【詩】革命
革命の火種はいつの時代も燻つてゐるが
巧く扱へば火種は便利な道具でしかない
火種が周囲に拡がらぬやう薪で囲い込み
火が強くなり過ぎぬやう燃料を管理して
弱くなれば薪をくべ 風を送り煽り立てる
そして火を囲い 猿人たちが暖をとるのだ
【詩】老い
老いることを認めることはできるのか
老いれば あつちが痛い こつちが痛いと
身体の節ゝが悪くなり 病苦に苛まれる
東京物語の老夫婦のやうな扱ひを受け
デメリットをあげつらへばキリがなく
老いを肯定できるメリットはあるのか
このやうに人は魂から老いるのだらう
【詩】UFO
UFOの特番が好きだつた
嘘でも本当でもよかつた
空を見上げてUFOを探す
上を見上げて歩くための
少しの希望が欲しかつた
【詩】食文化
人はパンのみにて生くるにあらづ
パンばかり食べると飽きてしまふ
ごはんも欲しいし あはせも欲しい
和食に洋食 中華とお菓子に果物も
人はパンのみにて生くるにあらづ
バランスよく食事しろと云ふ意味
【詩】歩く
猿人から原人へ 歩く
原人から旧人へ 歩く
旧人から新人へ 歩く
戻ることはできない
前に進む道しかない
まだ道は続いてゐる
不可逆的な一方通行
進化と云ふ道を歩く